フェローテク Research Memo(1):2023年3月期第2四半期の売上高・営業利益は第2四半期で過去最高業績
[22/12/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
フェローテックホールディングス<6890>の主力事業は、真空シール、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC(化学蒸着法炭化ケイ素)製品、磁性流体、サーモモジュールなどの様々な製品・装置・部品・素材等の製造である。加えて、半導体製造装置メーカー向けに各種部品等の洗浄サービスやシリコンウエーハの研磨なども行う企業である。
1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
2023年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比63.0%増の97,505百万円、営業利益が同59.3%増の17,061百万円、経常利益が同88.9%増の23,554百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同7.4%減の15,979百万円となり、売上高及び営業利益はいずれも第2四半期としては過去最高となった。事業別では、世界的な半導体不足を背景とした半導体製造装置メーカー及びデバイスメーカーからの旺盛な需要に支えられて、半導体等装置関連の売上高は63,791百万円(前年同期比62.8%増)、セグメント利益は11,707百万円(同64.5%増)となった。各製品とも順調に拡大したが、特にシリコンパーツの伸びが著しかった。また電子デバイスでも、パワー半導体用基板が大きく寄与して売上高は23,073百万円(同88.9%増)、セグメント利益は5,325百万円(同74.5%増)となった。さらに営業外において、為替差益5,198百万円の計上(前年同期は1,503百万円)があり、経常利益の伸びはさらに大きくなった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に持分変動利益9,327百万円を特別利益として計上したことなどから、減益となった。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期通期の業績は、現時点で売上高200,000百万円(前期比49.5%増)、営業利益34,000百万円(同50.4%増)、経常利益39,000百万円(同50.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益24,000百万円(同10.0%減)の予想としており、前回予想(2022年8月に発表した売上高195,000百万円、営業利益32,500百万円)から再度上方修正された。下期に入っても、半導体業界を取り巻く環境に大きな変化はなく、同社製品に対する需要も引き続き強含みで推移すると予想され、この予想が達成される可能性は高いだろう。むしろ、さらなる上積みがあるのかが焦点になると思われる。通期での設備投資額は73,622百万円程度(前期は35,378百万円)、減価償却費は13,081百万円(同8,085百万円)と計画している。
3. 新たに2025年3月期の目標を設定
同社は、2024年3月期に売上高2,300億円、営業利益400億円(営業利益率17.4%)とする中期経営計画を発表した。2023年3月期の目標は当初売上高1,250億円、営業利益190億円(同15.2%)としていたが、2022年11月に売上高2,000億円、営業利益340億円(同17.0%)と2回目の上方修正を発表した。2024年3月期の目標値に変更はないが、旺盛な需要を踏まえ、新たに2025年3月期の目標値(計画値ではない)として売上高2,900億円、営業利益520億円を発表した。今後の事業展開によって目標値の変更あるいは新計画の発表が行われる可能性が高い。また今後の重点施策として、1)生産拠点のグローバル化、2)生産現場での「デジタル化・自動化・見える化」、3)事業ポートフォリオの強化(非半導体製造装置分野の事業拡大)、を掲げている。
■Key Points
・石英、セラミックス等の無機系製品の大手メーカー。半導体業界向けが多い
・2023年3月期第2四半期は予想を大幅に上回って着地。通期予想も上方修正
・中期経営計画目標値を前倒しで達成済み
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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フェローテックホールディングス<6890>の主力事業は、真空シール、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC(化学蒸着法炭化ケイ素)製品、磁性流体、サーモモジュールなどの様々な製品・装置・部品・素材等の製造である。加えて、半導体製造装置メーカー向けに各種部品等の洗浄サービスやシリコンウエーハの研磨なども行う企業である。
1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
2023年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比63.0%増の97,505百万円、営業利益が同59.3%増の17,061百万円、経常利益が同88.9%増の23,554百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同7.4%減の15,979百万円となり、売上高及び営業利益はいずれも第2四半期としては過去最高となった。事業別では、世界的な半導体不足を背景とした半導体製造装置メーカー及びデバイスメーカーからの旺盛な需要に支えられて、半導体等装置関連の売上高は63,791百万円(前年同期比62.8%増)、セグメント利益は11,707百万円(同64.5%増)となった。各製品とも順調に拡大したが、特にシリコンパーツの伸びが著しかった。また電子デバイスでも、パワー半導体用基板が大きく寄与して売上高は23,073百万円(同88.9%増)、セグメント利益は5,325百万円(同74.5%増)となった。さらに営業外において、為替差益5,198百万円の計上(前年同期は1,503百万円)があり、経常利益の伸びはさらに大きくなった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に持分変動利益9,327百万円を特別利益として計上したことなどから、減益となった。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期通期の業績は、現時点で売上高200,000百万円(前期比49.5%増)、営業利益34,000百万円(同50.4%増)、経常利益39,000百万円(同50.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益24,000百万円(同10.0%減)の予想としており、前回予想(2022年8月に発表した売上高195,000百万円、営業利益32,500百万円)から再度上方修正された。下期に入っても、半導体業界を取り巻く環境に大きな変化はなく、同社製品に対する需要も引き続き強含みで推移すると予想され、この予想が達成される可能性は高いだろう。むしろ、さらなる上積みがあるのかが焦点になると思われる。通期での設備投資額は73,622百万円程度(前期は35,378百万円)、減価償却費は13,081百万円(同8,085百万円)と計画している。
3. 新たに2025年3月期の目標を設定
同社は、2024年3月期に売上高2,300億円、営業利益400億円(営業利益率17.4%)とする中期経営計画を発表した。2023年3月期の目標は当初売上高1,250億円、営業利益190億円(同15.2%)としていたが、2022年11月に売上高2,000億円、営業利益340億円(同17.0%)と2回目の上方修正を発表した。2024年3月期の目標値に変更はないが、旺盛な需要を踏まえ、新たに2025年3月期の目標値(計画値ではない)として売上高2,900億円、営業利益520億円を発表した。今後の事業展開によって目標値の変更あるいは新計画の発表が行われる可能性が高い。また今後の重点施策として、1)生産拠点のグローバル化、2)生産現場での「デジタル化・自動化・見える化」、3)事業ポートフォリオの強化(非半導体製造装置分野の事業拡大)、を掲げている。
■Key Points
・石英、セラミックス等の無機系製品の大手メーカー。半導体業界向けが多い
・2023年3月期第2四半期は予想を大幅に上回って着地。通期予想も上方修正
・中期経営計画目標値を前倒しで達成済み
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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