ダイコク電 Research Memo(6):期初予想を増額修正。市場の活性化とともに業績の伸びが加速される見通し
[23/01/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績見通し
1. 2023年3月期の業績予想
2023年3月期についてダイコク電機<6430>は、2022年12月5日付で2回目の増額修正を公表した※。売上高を前期比18.9%増の29,000百万円、営業利益を同55.3%増の1,850百万円、経常利益を同50.0%増の2,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同5.9%増の1,300百万円と、期初の増収減益予想から一転し、大幅な増収増益を見込んでいる。
※2022年11月14日(1回目)に続き、2回目の増額修正を行った。
売上高予想を増額修正したのは、上期業績が上振れたこと(1回目の修正理由)に加え、2022年11月21よりスタートした「スマート遊技機」(今回はパチスロ機)の市場投入が順調に滑り出し、今後も「情報システム事業」において「スマート遊技機」に必要なカードユニット「VEGASIA」などが好調に推移する見通しが立ち始めたことが理由である。一方、「制御システム事業」については、表示ユニット等の販売が翌期にずれ込んだことから減収となる見通しとなっている。
「情報システム事業」は、引き続き、1) 「スマート遊技機」導入に伴うカードユニット・情報公開機器などの拡販、2) 「Market-SIS」の市場シェアNo.1達成に向けた拡販、3) クラウドサービス第1弾「ClarisLink」の拡販など、既存製品の市場シェア拡大に取り組みながら、M&Aを含む開発体制の強化により、クラウド開発の投資を加速していく方針である。一方、「制御システム事業」は、主軸を「パチンコ」から「スマートパチスロ」へと移し、メダルレス筐体とソフト開発体制の内製化により、安定的な開発体制の構築を図る。また、2年後の市場投入を目標として、自社ブランドによるスマートパチスロ機の開発も進めていく。
利益面では、増収効果やMGサービスの伸びなどが収益の押し上げ要因となり、クラウドやパチスロへの積極的な投資に加え、半導体不足や原材料価格の高騰による影響はあるものの、営業増益となる見通しとしている。
2. 弊社アナリストの見方
増額修正後の業績予想を達成するためには、下期の売上高17,711百万円、営業利益1,101百万円が必要となる。弊社では、引き続き半導体不足や原材料価格の高騰による影響には注意が必要であるものの、「スマート遊技機」が順調に滑り出していることや、半導体不足や原材料価格の高騰による影響についても保守的に見積もった水準となっていることから、業績予想の達成は十分に可能であると見ている。今後、各遊技機メーカーからのスマートパチスロ機が出揃い、さらには半導体不足によるボトルネックが想定よりも早く解消されてくれば、さらなる上振れ要因となる可能性にも注意が必要となろう。注目すべきは、「スマート遊技機」の普及が本格化する来期に向けた動きである。同社では今後約3年間にわたって「スマート遊技機」への導入(入れ替え)に伴う需要の拡大を見込んでいるが、市場投入されたスマートパチスロ機の評価に加え、2023年春に導入が予定されているスマートパチンコ機への期待感の大きさが、AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」の導入やカードユニットの販売にも大きな影響を及ぼすことになるため、そういった視点から今後の動向をフォローしていく必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 2023年3月期の業績予想
2023年3月期についてダイコク電機<6430>は、2022年12月5日付で2回目の増額修正を公表した※。売上高を前期比18.9%増の29,000百万円、営業利益を同55.3%増の1,850百万円、経常利益を同50.0%増の2,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同5.9%増の1,300百万円と、期初の増収減益予想から一転し、大幅な増収増益を見込んでいる。
※2022年11月14日(1回目)に続き、2回目の増額修正を行った。
売上高予想を増額修正したのは、上期業績が上振れたこと(1回目の修正理由)に加え、2022年11月21よりスタートした「スマート遊技機」(今回はパチスロ機)の市場投入が順調に滑り出し、今後も「情報システム事業」において「スマート遊技機」に必要なカードユニット「VEGASIA」などが好調に推移する見通しが立ち始めたことが理由である。一方、「制御システム事業」については、表示ユニット等の販売が翌期にずれ込んだことから減収となる見通しとなっている。
「情報システム事業」は、引き続き、1) 「スマート遊技機」導入に伴うカードユニット・情報公開機器などの拡販、2) 「Market-SIS」の市場シェアNo.1達成に向けた拡販、3) クラウドサービス第1弾「ClarisLink」の拡販など、既存製品の市場シェア拡大に取り組みながら、M&Aを含む開発体制の強化により、クラウド開発の投資を加速していく方針である。一方、「制御システム事業」は、主軸を「パチンコ」から「スマートパチスロ」へと移し、メダルレス筐体とソフト開発体制の内製化により、安定的な開発体制の構築を図る。また、2年後の市場投入を目標として、自社ブランドによるスマートパチスロ機の開発も進めていく。
利益面では、増収効果やMGサービスの伸びなどが収益の押し上げ要因となり、クラウドやパチスロへの積極的な投資に加え、半導体不足や原材料価格の高騰による影響はあるものの、営業増益となる見通しとしている。
2. 弊社アナリストの見方
増額修正後の業績予想を達成するためには、下期の売上高17,711百万円、営業利益1,101百万円が必要となる。弊社では、引き続き半導体不足や原材料価格の高騰による影響には注意が必要であるものの、「スマート遊技機」が順調に滑り出していることや、半導体不足や原材料価格の高騰による影響についても保守的に見積もった水準となっていることから、業績予想の達成は十分に可能であると見ている。今後、各遊技機メーカーからのスマートパチスロ機が出揃い、さらには半導体不足によるボトルネックが想定よりも早く解消されてくれば、さらなる上振れ要因となる可能性にも注意が必要となろう。注目すべきは、「スマート遊技機」の普及が本格化する来期に向けた動きである。同社では今後約3年間にわたって「スマート遊技機」への導入(入れ替え)に伴う需要の拡大を見込んでいるが、市場投入されたスマートパチスロ機の評価に加え、2023年春に導入が予定されているスマートパチンコ機への期待感の大きさが、AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」の導入やカードユニットの販売にも大きな影響を及ぼすことになるため、そういった視点から今後の動向をフォローしていく必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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