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CEHD Research Memo(1):2022年9月期は過去最高益、年率2ケタの増収増益を更新

注目トピックス 日本株
■要約

CEホールディングス<4320>は医療系システム開発を手掛ける(株)シーエスアイを中核とする持ち株会社。連結子会社7社で構成されている。1996年に札幌で業務システムに特化した技術集団を目指して設立された会社を母体とする、医療ICT※企業グループである。「人は心に活き心に動く、人こそ企業なり。人の心の痛みを理解し、思いやりと他を生かすことにより、自らも伸びる企業を目指す。」を経営理念とし、グループ会社の経営理念や方針を尊重するとともに、「医療を中心としたヘルスケア全般をITで支援し、それに関わる『国民の安全・安心な生活』や『社会や事業者が抱える課題解決』に寄与することを目指す。」を企業理念に掲げる。電子カルテシステム「MI・RA・Is」シリーズを主力として病院に展開するシステムを構築してきた。このシステムは顧客ごとに最適化して構築することができ、カルテ基本機能に加え、処方、検体検査、看護など汎用性の広い機能をもつ。また、様々な部門システムと接続可能なマルチベンダー方式であり、クラウドにも対応して商品の改善・進化を続けられることが、ビジネスモデルの特徴の1つとなっている。2016年11月には(株)システム情報パートナー(現在の(株)デジタルソリューション)、2019年11月には(株)マイクロン、2022年2月には(株)サンカクカンパニーを子会社化するなど、M&A戦略も積極的に展開して事業基盤を拡大している。

※ICT:Information and Communication Technologyの略で、情報処理及び情報技術のこと。


1. 2022年9月期 決算の概要
2022年9月期の連結業績は、売上高が前期比※11.5%増の13,702百万円(前期は12,284百万円)、営業利益が17.3%増の1,031百万円(同879百万円)、経常利益が同14.9%増の1,044百万円(同908百万円)となった。電子カルテシスム「MI・RA・Is/AZ(ミライズ・エーズィー)」の販売が引き続き好調に推移したこと、M&A戦略で連結対象に追加された(株)サンカクカンパニーの業績が加算されたことも要因となり2ケタ増収となった。利益面でも同様に2ケタ増益となり、大幅な増収増益となった。

※2022年9月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用。前期の金額は適用前の数値で算出している。


2. 2023年9月期 決算の見通し
2023年9月期の業績見通しは、売上高で前期比4.7%増の14,350百万円、営業利益で同6.7%増の1,100百万円、経常利益で同5.3%増の1,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益同3.7%増の610百万円と連続で過去最高を更新する見通しだ。同社「MI・RA・Is」シリーズは2022年9月30日時点で新規ユーザーが44社、同社のシステムをアップグレードした継続ユーザーが67社、継続ユーザーが772社と、システム導入数は毎年、順調に増加を続けている。今後は小規模医療機関向けクラウド型電子カルテサービス「MI・RA・Is/ QS」の拡販を進め、また、国内でプログラム医療機器の認証を取得し医療機関向けに販売している脳画像解析プログラム「PMAneo」について、台湾でもプログラム医療機器ライセンスを取得し、台湾の医療機関へ販売を行う。

3. 中期経営計画2025
同社は2022年11月に、2025年9月期に売上高170億円、営業利益17億円(営業利益率10%)を目指す「中期経営計画_2025」を発表した。前年に策定した「中期経営計画 2024」では2026年9月期に営業利益率10%を達成する計画だったが、それを前倒し上方修正を行った。同時に、2030年までに営業利益率を20%に引き上げる方針も発表された。成長戦略として「既存事業の収益拡大」「既存事業の強みを生かした新たなサービスビジネスの創出」「既存事業に次ぐ、成長事業の創出」という3つの戦略を掲げている。

4.株主還元策
親会社に帰属する当期純利益が業績予想を上回る結果となったことと、2023年9月期から株主優待制度を廃止することを踏まえ、2022年9月期は配当を当初予想の1株当たり8.5円から3.5円増配し12.0円した。また、2022年12月6日(火)から2023年6月30日(金)にかけて、資本効率改善及び株主への利益還元を目的として、総額1億円(取得株数上限200,000株)の自己株式取得を進めている。

■Key Points
・2022年9月期決算は2ケタ増収増益を達成、過去最高の業績を更新
・2023年9月期は医薬品・医療機器等の開発業務受託に係る受注が好調であることや、連結子会社となったサンカクカンパニーのM&A効果などにより増収増益が続く見通し
・中期経営計画2025では当初計画を上方修正し、2025年9月期に営業利益率10%の達成を目指す
・2022年9月期は配当を当初の1株当たり8.5円から3.5円増配し12.0円とした

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石灰達夫)



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