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AndDo Research Memo(6):成長強化事業の伸長により、2023年6月期も2ケタ増収増益を見込む

注目トピックス 日本株
*15:16JST AndDo Research Memo(6):成長強化事業の伸長により、2023年6月期も2ケタ増収増益を見込む
■今後の見通し

● 2023年6月期の業績見通し
And Doホールディングス<3457>の2023年6月期の連結業績については、売上高で前期比12.5%増の46,582百万円、営業利益で同20.2%増の3,452百万円、経常利益で同12.0%増の3,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同11.4%増の2,178百万円とする期初計画を据え置いた。通期予想に対する進捗率は、売上高54.6%、営業利益50.7%、経常利益56.2%、親会社株主に帰属する当期純利益52.0%と好調に推移している。

事業セグメント別の見通しとしては、中期経営計画で新たに成長強化事業と位置付けている4事業(フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業、不動産売買事業)すべてで増収を見込んでいる。営業利益については、成長強化事業のうち不動産売買事業のみ微減の見通しだが、前期の大型案件の影響を考慮した保守的な計画であり、増益で着地する可能性もあると弊社では見ている。実際、通期予想に対する不動産売買事業の営業利益進捗率は74.8%と好調に推移していることに加え、積極的な仕入により中期経営計画を大きく上回る在庫水準を確保しており、随時商品化することで業績に転化する見通しである。なお、ハウス・リースバック事業が大幅な増収増益を計画し、金融事業のリバースモーゲージ保証事業の伸長も全体の利益に大きく寄与すると見込んでいる。

(1) フランチャイズ事業
フランチャイズ事業の売上高は前期比9.2%増の3,700百万円、営業利益は同10.3%増の2,538百万円の見通し。また、通期予想に対する進捗率は、売上高で43.8%、営業利益で41.2%とおおむね順調に推移している。累計加盟店舗数については、前期はコロナ禍の影響等により減少したものの、好調な関東圏を中心に新規加盟店舗の開拓に注力することで前期末比72店舗増の755店舗を計画している。また、累計開店店舗数についても、同40店舗増の642店舗を見込んでいる。

(2) ハウス・リースバック事業
ハウス・リースバック事業の売上高は前期比31.8%増の19,161百万円、営業利益は同38.9%増の2,387百万円の見通し。また、通期予想に対する進捗率は、売上高で54.3%、営業利益で56.6%となっている。前期に実施した事業拡大に向けた投資が貢献する見込みで、仕入契約件数は前期末比4.6%増の1,140件、保有物件取得数は同10.1%増の1,112件を計画している。2023年6月期第2四半期末の仕入契約件数は月間ペースで100件を突破しており、業績も順調に進捗している。引き続き仕入を強化する方針で、人員強化を継続するものの、保有物件は高水準であることから安定した収益が見込まれる。

(3) 金融事業
金融事業の売上高は前期比2.3%増の785百万円、営業利益は同34.2%増の185百万円の見通し。リバースモーゲージ保証事業で提携金融機関を拡大し、新規保証件数を前期末比157.7%増の840件まで増やすことで、増収・2ケタ増益を計画している。利益面では、リバースモーゲージ累計保証残高を同101.0%増の17,700百万円に積み上げることで、営業利益率は同5.6ポイント上昇の23.6%を見込んでいる。営業利益率については、2021年6月期7.0%、2022年6月期18.0%と加速度的に向上しており、同社全体の営業利益率にも貢献すると弊社では見ている。なお、また、通期予想に対する進捗率は売上高で37.8%、営業利益で47.4%となっているものの、累計保証残高は62.7%と着実に増加している。都心部などの案件が増加していることが要因であり、引き続き順調に拡大すると弊社では見ている。

(4) 不動産売買事業
不動産売買事業の売上高は前期比2.4%増の18,890百万円、営業利益は前期の大型案件の反動により同5.4%減の1,600百万円を見込んでいる。また、通期予想に対する進捗率は、売上高で59.2%、営業利益で74.8%と好調に推移している。積極的な仕入により中期経営計画を大きく上回る在庫水準を確保しており、随時商品化することで業績に転化する見通しだ。大型案件以外の営業強化に取り組む方針も順調に進捗していることから、計画を上振れて着地する可能性が高いと弊社では見ている。

同社では、不動産情報の入手ルート拡大のため、「買取パートナー制度」を提供している。「買取パートナー制度」とは、パートナーとなる不動産会社からの「良質な不動産情報」の提供を受け、同社が物件を買い取り、従来の仲介手数料(物件価格×3%+6万円)に加え、売却益の10%から最大40%相当の業務委託料を支払う制度である。金融機関の不動産融資に対する審査が厳しいことから、多くの不動産会社が良質な物件の買取チャンスを逃していることが背景にあるようだ。同様のスキームをフランチャイズ事業の加盟店と行っているが、対象を「買取パートナー制度」に応募する不動産会社に拡げ、事業機会の拡大を図る。

(5) 不動産流通事業
不動産流通事業の売上高は前期比13.1%減の2,021百万円、営業利益は同14.7%減の623百万円の見通し。また、通期予想に対する進捗率は、売上高で47.8%、営業利益で48.7%とおおむね順調に推移している。ワンストップサービスの起点としてグループシナジーを生かす方針であるが、ハウス・リースバック事業などの成長強化事業へ人材を供給するため、減収減益の計画としている。前期は生産性向上により増益となったものの、2023年6月期は例年どおりのコストを想定していることも減益の要因となっている。

(6) リフォーム事業
リフォーム事業の売上高は前期比0.9%減の2,635百万円、営業利益は同17.5%増の230百万円の見通し。また、通期予想に対する進捗率は、売上高で51.3%、営業利益で57.4%と順調に推移している。受注は回復傾向にあることから、仲介部門との連携による中古+リフォームをはじめ、生産性及び収益向上を図る方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)



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