紀文食品 Research Memo(2):蒲鉾など水産練り製品でトップシェアを誇る
[23/03/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:02JST 紀文食品 Research Memo(2):蒲鉾など水産練り製品でトップシェアを誇る
■会社概要
1. 会社概要
紀文食品<2933>は蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺん、カニカマ(カニ風味蒲鉾)などを製造する水産練り製品のトップメーカーである。国内食品事業では主に水産練り製品をスーパーマーケットやコンビニエンスストアに販売しており、簡便・即食ニーズに対応した中華惣菜や健康志向の「糖質0g麺」などの麺状製品を提供している。水産練り製品は健康食である魚食の1つとして海外でも需要が拡大しており、海外食品事業では主にタイで製造した水産練り製品をアジアや欧米で販売している。食品関連事業ではチルド物流事業を中心に展開しており、外部売上が4分の3を占める。
2. 沿革
同社の前身は、1938年に保芦邦人(ほあしくにひと)氏が個人創業した「山形屋米店」である。その後、築地場外に「紀国屋果物店」(後に「紀文」に改名)を開店し、1941年には海産物卸売業に進出した。1947年に再建支援のため山久蒲鉾(株)(後の釜文蒲鉾(株))へ出資、1948年に水産物類の製造・加工及び販売を目的に(株)紀文商店を設立したことで、水産練り製品の製造を開始した。1957年には、製販一体で事業展開することを目的に(株)紀文を設立した。その後は商品バリエーションを拡充する一方、製造拠点や営業拠点の全国展開を進めた。また、海外事業の拡大にも注力しており、1978年に米国、1982年にアジア(香港)、2018年には欧州に進出している。
3. 業界環境
水産練り製品とは、蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺんなどを総称した食品で、主原料の魚肉をすり潰し、調味料などを加えて練ったものを加熱したものである。アジア各地で古くから作られてきたが、原材料となる魚が各地で異なることから様々な種類の練り製品が作られてきた。同社によると、練り製品の生産量はピークの100万トン強から大きく減ってはいるものの、良質なタンパク質や手軽な惣菜として注目され、2010年代以降は40万トン台と安定している。同社はいち早く日本各地での水産練り製品のフルライン化を進めるとともに、チルド物流システムを確立したことで、約3,000億円と言われる国内練り製品市場でトップシェアを獲得した。一方、海外では健康食である魚食の1つとして需要が拡大しており、海外事業にも注力している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<NS>
■会社概要
1. 会社概要
紀文食品<2933>は蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺん、カニカマ(カニ風味蒲鉾)などを製造する水産練り製品のトップメーカーである。国内食品事業では主に水産練り製品をスーパーマーケットやコンビニエンスストアに販売しており、簡便・即食ニーズに対応した中華惣菜や健康志向の「糖質0g麺」などの麺状製品を提供している。水産練り製品は健康食である魚食の1つとして海外でも需要が拡大しており、海外食品事業では主にタイで製造した水産練り製品をアジアや欧米で販売している。食品関連事業ではチルド物流事業を中心に展開しており、外部売上が4分の3を占める。
2. 沿革
同社の前身は、1938年に保芦邦人(ほあしくにひと)氏が個人創業した「山形屋米店」である。その後、築地場外に「紀国屋果物店」(後に「紀文」に改名)を開店し、1941年には海産物卸売業に進出した。1947年に再建支援のため山久蒲鉾(株)(後の釜文蒲鉾(株))へ出資、1948年に水産物類の製造・加工及び販売を目的に(株)紀文商店を設立したことで、水産練り製品の製造を開始した。1957年には、製販一体で事業展開することを目的に(株)紀文を設立した。その後は商品バリエーションを拡充する一方、製造拠点や営業拠点の全国展開を進めた。また、海外事業の拡大にも注力しており、1978年に米国、1982年にアジア(香港)、2018年には欧州に進出している。
3. 業界環境
水産練り製品とは、蒲鉾やちくわ、さつま揚、はんぺんなどを総称した食品で、主原料の魚肉をすり潰し、調味料などを加えて練ったものを加熱したものである。アジア各地で古くから作られてきたが、原材料となる魚が各地で異なることから様々な種類の練り製品が作られてきた。同社によると、練り製品の生産量はピークの100万トン強から大きく減ってはいるものの、良質なタンパク質や手軽な惣菜として注目され、2010年代以降は40万トン台と安定している。同社はいち早く日本各地での水産練り製品のフルライン化を進めるとともに、チルド物流システムを確立したことで、約3,000億円と言われる国内練り製品市場でトップシェアを獲得した。一方、海外では健康食である魚食の1つとして需要が拡大しており、海外事業にも注力している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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