アップル Research Memo(1):タイをはじめとする海外のオートオークション事業拡大に注力
[23/04/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:21JST アップル Research Memo(1):タイをはじめとする海外のオートオークション事業拡大に注力
■要約
アップルインターナショナル<2788>は、本体が日本からの中古車輸出を主要事業とし、連結子会社が日本国内で中古車買取販売事業のフランチャイズチェーン本部を、グループ会社が加盟店として買取店舗「アップル」直営店を運営している。事業環境の変化を見越し、成長分野で自社の強みが生かせるオートオークション事業の海外展開に注力する方針を掲げている。
1. 業績動向
2022年12月期の連結業績は、売上高が前期比56.6%増の29,222百万円、営業利益が同350.9%増の1,458百万円、経常利益が同217.4%増の1,701百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同229.9%増の1,330百万円となり、過去最高益を更新した。期初予想(売上高16,034百万円、営業利益203百万円)を大きく超過し、各利益は2度の上方修正値も上回る好決算となった。半導体不足などによる自動車メーカーの供給制約と為替の急激な円安シフトを主因とし好調に推移した。事業別では、中古車輸出事業の売上高が前期比93.4%増の22,008百万円とほぼ倍増した一方、中古車買取販売事業は同0.1%減の7,087百万円と横ばいとなった。また、中古車買取販売事業のうちフランチャイズ本部事業はおおむね堅調に推移した。
2023年12月期の連結業績は、売上高が前期比25.9%減の21,664百万円、営業利益が同67.1%減の480百万円、経常利益が同64.7%減の601百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同67.2%減の437百万円の見通し。前期比では減収減益となるが、経常利益は過去5期と比べると3番目の水準となる。自動車メーカーからの供給不安定により商品確保の見通しが不透明であることから、期初予想は控えめとした。
2. トピックス
タイでオートオークション会場を運営するApple Auto Auction (Thailand)は、2022年9月、バンコクの基幹オークション会場を移転・拡大した。また、データ連携された地方のサテライト会場を新たに5ヶ所開設して26ヶ所にした。同業他社は、拠点数が多い企業はIT化が進んでおらず、IT化している企業は拠点が少ない傾向にあり、Apple Auto Auction (Thailand)は両方の機能を併せ持つ点で優位性が高い。一方、同月にワンストップサービス「APPLE SERVICE PLUS」の提供を開始しており、収益リソースの多様化と安定化を目指している。2023年12月期後半からリターンが得られると想定している。
3. 中長期の成長戦略
同社は、今後縮小傾向が続くと予想される国内市場は慎重なスタンスで安定成長を図る一方、中古車流通市場が発展し続ける海外市場、特に東南アジアに経営資源を傾斜する方針を掲げている。同社のタイにおける中古車オートオークション事業では不透明な中古車の品質を数値化し、安心して競りに参加できる環境を提供する「日本式インスペクション基準」を導入し、業界トップの地位を築いている。タブレット端末を利用した査定登録システムの開発により、1台当たりの登録時間を大幅に短縮しただけでなく、オークション参加者は専用アプリを用いたスマートフォンやパソコン、タブレット画面で検索、入札、落札までワンストップで行うことができ、省人化、効率化、利用者の便利性に優れている。同社は、タイで完成された事業パッケージを近隣諸国へ横展開することで、事業拡大を目指している。
■Key Points
・中古車輸出事業と中古車買取販売事業の2本柱を展開
・2022年12月期は円安を追い風に過去最高益を更新
・タイでは基幹オークション会場を移転・拡大、サテライト会場を全国展開
・中古車流通市場が発展し続ける海外市場に経営資源を投入
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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■要約
アップルインターナショナル<2788>は、本体が日本からの中古車輸出を主要事業とし、連結子会社が日本国内で中古車買取販売事業のフランチャイズチェーン本部を、グループ会社が加盟店として買取店舗「アップル」直営店を運営している。事業環境の変化を見越し、成長分野で自社の強みが生かせるオートオークション事業の海外展開に注力する方針を掲げている。
1. 業績動向
2022年12月期の連結業績は、売上高が前期比56.6%増の29,222百万円、営業利益が同350.9%増の1,458百万円、経常利益が同217.4%増の1,701百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同229.9%増の1,330百万円となり、過去最高益を更新した。期初予想(売上高16,034百万円、営業利益203百万円)を大きく超過し、各利益は2度の上方修正値も上回る好決算となった。半導体不足などによる自動車メーカーの供給制約と為替の急激な円安シフトを主因とし好調に推移した。事業別では、中古車輸出事業の売上高が前期比93.4%増の22,008百万円とほぼ倍増した一方、中古車買取販売事業は同0.1%減の7,087百万円と横ばいとなった。また、中古車買取販売事業のうちフランチャイズ本部事業はおおむね堅調に推移した。
2023年12月期の連結業績は、売上高が前期比25.9%減の21,664百万円、営業利益が同67.1%減の480百万円、経常利益が同64.7%減の601百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同67.2%減の437百万円の見通し。前期比では減収減益となるが、経常利益は過去5期と比べると3番目の水準となる。自動車メーカーからの供給不安定により商品確保の見通しが不透明であることから、期初予想は控えめとした。
2. トピックス
タイでオートオークション会場を運営するApple Auto Auction (Thailand)は、2022年9月、バンコクの基幹オークション会場を移転・拡大した。また、データ連携された地方のサテライト会場を新たに5ヶ所開設して26ヶ所にした。同業他社は、拠点数が多い企業はIT化が進んでおらず、IT化している企業は拠点が少ない傾向にあり、Apple Auto Auction (Thailand)は両方の機能を併せ持つ点で優位性が高い。一方、同月にワンストップサービス「APPLE SERVICE PLUS」の提供を開始しており、収益リソースの多様化と安定化を目指している。2023年12月期後半からリターンが得られると想定している。
3. 中長期の成長戦略
同社は、今後縮小傾向が続くと予想される国内市場は慎重なスタンスで安定成長を図る一方、中古車流通市場が発展し続ける海外市場、特に東南アジアに経営資源を傾斜する方針を掲げている。同社のタイにおける中古車オートオークション事業では不透明な中古車の品質を数値化し、安心して競りに参加できる環境を提供する「日本式インスペクション基準」を導入し、業界トップの地位を築いている。タブレット端末を利用した査定登録システムの開発により、1台当たりの登録時間を大幅に短縮しただけでなく、オークション参加者は専用アプリを用いたスマートフォンやパソコン、タブレット画面で検索、入札、落札までワンストップで行うことができ、省人化、効率化、利用者の便利性に優れている。同社は、タイで完成された事業パッケージを近隣諸国へ横展開することで、事業拡大を目指している。
■Key Points
・中古車輸出事業と中古車買取販売事業の2本柱を展開
・2022年12月期は円安を追い風に過去最高益を更新
・タイでは基幹オークション会場を移転・拡大、サテライト会場を全国展開
・中古車流通市場が発展し続ける海外市場に経営資源を投入
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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