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バードマン Research Memo(5):2023年6月期上期はMX事業、EX事業の双方が好調で期初予想を上振れ

注目トピックス 日本株
*15:45JST バードマン Research Memo(5):2023年6月期上期はMX事業、EX事業の双方が好調で期初予想を上振れ
■業績動向

1. 2023年6月期第2四半期の業績概要
2023年6月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比30.4%増の1,862百万円、営業利益が同94.4%増の140百万円、経常利益が同86.6%増の133百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同73.2%増の100百万円となった。売上高及び営業利益は期初時点で作成した予想(売上高1,566百万円、営業利益103百万円)を大幅に上振れて着地、上期に上振れした分だけを反映させ、通期業績予想の上方修正も発表している(売上高は3,800百万円から4,096百万円へ、営業利益は340百万円から378百万円へそれぞれ上方修正。上方修正幅は上期計画の上振れ分と一致しており、実質的に下期の会社予想は据え置きとされた)。Birdman<7063>は事業別の業績予想を開示していないが、上期業績のマイナス要因として、MX事業において計画していた5D LIVEの開催を中止することとなったものの、この影響は軽微にとどめることができ、一方、MX事業で過去最高の売上高を計上した案件や複数の大型案件の寄与、EX事業においてメディアや音楽フェスへの出演に伴う露出機会の増加などから想定を上回るライブイベント収入やグッズ販売、ファンクラブ会員費の増加などがプラス要因として寄与したことで、全体としても期初の上期業績予想を大幅に上回る着地となった。

2. 主要KPIの達成状況
同社ではKPIとして、MX事業においてはクライアント数及びクライアント平均粗利高を、EX事業においてはライブ観客動員数を重視している。MX事業においては、広告代理店というビジネス特性上、1件数十万円規模の小さい案件を積み重ねても高い利益率を確保することが難しいため、同社では1社あたりの平均売上高や平均粗利高をKPIとして用いることで、プロジェクトごとに細かく採算管理を行い、会社の信用力向上も期待できるナショナルクライアントからの大型案件を受注するのと同時に、収益性を重視した中型案件をバランスよく受注している。四半期ごとのクライアント平均粗利高は2022年6月期第4四半期から3四半期連続で改善傾向にあり、同社では継続して新規クライアントの拡大を進め、固定費を抑制しつつ外部パートナーとも協力して案件対応を進める方針だ。また、2022年1月から採算管理システムの稼働をスタートさせており、これにより粗利率も改善傾向にある。

一方、EX事業において同社が重視しているライブ観客動員数やグッズ売上高、ファンクラブ会員数などの詳細データは開示されていないが、「7ORDER LIVE FACTORY〜脱色と着色〜」のライブツアー完遂や地上波テレビでの露出増加など、エンタメ市場における存在感は着実に強化されている。また、エンタメネクストが2023年6月期上期から業績寄与し始めているが、日本初開催となる「MBC IDOL RADIO LIVE in TOKYO」を2022年10月20日に東京ガーデンシアターで開催するなど、実績を着実に積み重ねている。さらに、期初計画には含まれていなかった「KROSS vol. 1-kpop masterz-」がバンテンドリームナゴヤで2023年1月2日(第3四半期決算で業績寄与する見込み)に開催、「KROSS vol. 2」が有明アリーナで2023年2月25日、26日の2日間にわたって開催、第4四半期にも大規模イベントの開催が予定されるなど、これらのライブ開催に伴う収益が2023年6月期業績のさらなる上振れ要因となる可能性もあるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)



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