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SI Research Memo(5):2023年2月期は新規受注の低迷と先行投資負担により減収減益に

注目トピックス 日本株
*13:45JST SI Research Memo(5):2023年2月期は新規受注の低迷と先行投資負担により減収減益に
■業績動向

1. 2023年2月期の業績概要
システムインテグレータ<3826>の2023年2月期の業績は、売上高で前期比6.9%減の4,486百万円、営業利益で同30.7%減の406百万円、経常利益で同29.3%減の416百万円、当期純利益で同28.4%減の280百万円と減収減益となったが、2023年1月に下方修正した会社計画に対しては、いずれも上回って着地した。

売上高は、E-Commerce事業において前期に大型案件の特需があった反動減や、E-Commerce事業、ERP事業ともに新規受注に苦戦したことが減収要因となった。E-Commerce事業については10億円を超える大型案件(顧客の戦略変更により中断)があったため、新規受注活動を手控えていたことも影響した。ERP事業については旺盛な需要が続いているものの、求められる案件の難易度が高まるなか社内で抱えるエンジニアのスキルとのミスマッチングが生じ、受注を見送らざるを得ないケースがあったことも苦戦する要因となった。

一方で、新卒社員や経験の浅い中途社員を積極的に採用したこともあり、エンジニアの稼働率は前期の72.6%から64.9%と大きく低下したものの、開発効率の向上によって売上総利益率は前期比0.2ポイント上昇の35.1%となった。販管費は人件費や教育研修費を中心に同6.6%増加、販管費率は同3.3ポイント上昇の26.1%となり、営業利益率は同3.1ポイント低下の9.1%となった。


営業利益の増減要因を見ると、増益要因はObject Browser事業の利益増で31百万円、AI事業の損失縮小で60百万円、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴う影響で20百万円※等、減益要因はE-Commerce事業の大型案件中断によるマイナス影響173百万円及び稼働率低下で39百万円、ERP事業におけるエンジニアの育成・教育費用の増加16百万円及び人員増に伴う販管費増加で63百万円となっている。

※主にERP事業で8百万円、E-Commerce事業で7百万円、AI事業で1百万円、その他事業で2百万円の増加要因となった。


なお、開発体制の強化を目的に新卒・中途採用を積極的に実施した結果、期末従業員数は前期末比14名増の233名となった。2022年4月の新卒社員数は前年比16名増の23名、中途採用は同年5月に福岡支社を開設したこともあり、リモートワーク採用も含めて15名と過去最高の採用数となった。また、オフショア拠点として同年10月にベトナム子会社を設立し、2023年2月時点で15名の人員体制(1名は日本から転籍)となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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