ハウスコム Research Memo(1):2023年3月期の営業収益は計画比未達も2024年3月期から回復見込み
[23/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*12:41JST ハウスコム Research Memo(1):2023年3月期の営業収益は計画比未達も2024年3月期から回復見込み
■要約
ハウスコム<3275>は、首都圏、中部圏、関西圏及び九州圏を中心に不動産仲介及び住まい関連サービスを提供する企業である。早くからITの可能性に着目し、画期的なサービスの開発・提供や事業活動の生産性向上に注力してきたことから、「不動産DXのハウスコム」と呼ばれている。また、「入居者側のエージェント」として入居者目線で多くの物件を平等に紹介する姿勢も同社の強みの1つとなっている。
1. 2023年3月期の連結業績概要
2023年3月期の連結業績は、営業収益が前期比0.2%減の14,179百万円、営業利益が同5.8%減の394百万円、経常利益が同0.9%増の620百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.2%減の327百万円だった。同社では2022年4月28日の期初に発表した営業収益14,735百万円、営業利益447百万円の達成を目指してきたが、営業収益、営業利益ともに若干の未達となった。営業収益は過去最高だった2022年3月期の14,206百万円からの更新を目指してきたが、着地はわずかながら前期比で減収となった。これは新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の第7波、第8波の下で同社グループ社員の罹患者が増加し、一時的に営業活動の稼働率が低下した影響が大きい。一方、単価の状況については、転居需要の回復プロセスが進行するなか、仲介手数料だけでなく、仲介1件あたりの特別依頼広告料、周辺商品販売等の収入も回復傾向を示している。
2. 2024年3月期の連結業績見通し
2024年3月期の連結業績については、営業収益で前期比0.8%増の14,288百万円、営業利益で同17.4%増の462百万円、経常利益で同4.1%増の646百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同18.9%増の389百万円を見込んでいる。2024年3月期は、2021年12月に策定した「新成長戦略」のもと、再び増収増益の達成を目指しており、特に営業収益については過去最高の更新を視野に入れている。今期予定されている主な取り組みとしては、継続的な店舗拡充の実施、家主向け新サービスの導入・拡大、業務効率・生産性向上に向けたDXの推進、などが挙げられ、これらにより成長戦略である「事業領域の拡大及び競争力の強化等による成長の加速」に取り組む計画としている。
3. 中長期の成長戦略と進捗状況
同社は「新成長戦略」のもと、「事業領域拡大による収益構造の転換」「既存事業分野の競争力強化等」「店舗数増加による規模の拡大」「グループ経営を前進させるための内部体制の強化」の4つの施策を推し進めている。「既存事業分野の競争力強化等」においては、引き続きDXによる集客力・競争力の強化と生産性の向上を実施した。これにより、2022年5月の宅地建物取引業法の改正で重要事項説明書と賃貸借契約書の交付をデジタルデータで実施できるようになった流れをしっかりと自社の業績に取り込んだ。また、今後は入居後においても入居者との接点を維持し、営業収益の拡大に結び付けていく考えであり、外部企業と連携しながらデータ活用の方法を模索している。
■Key Points
・2023年3月期の営業収益、営業利益は期初計画に対して未達となったが、グループ社員のコロナ罹患者が増加したために、一時的に営業活動の稼働率が低下した影響が大きく、大きな懸念は不要である
・2024年3月期は営業収益、営業利益ともに2023年3月期を上回る計画。2021年12月に策定した「新成長戦略」への取り組みを着実に進め、同時にDX推進による業務効率の改善も進めることで業績拡大を狙う
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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■要約
ハウスコム<3275>は、首都圏、中部圏、関西圏及び九州圏を中心に不動産仲介及び住まい関連サービスを提供する企業である。早くからITの可能性に着目し、画期的なサービスの開発・提供や事業活動の生産性向上に注力してきたことから、「不動産DXのハウスコム」と呼ばれている。また、「入居者側のエージェント」として入居者目線で多くの物件を平等に紹介する姿勢も同社の強みの1つとなっている。
1. 2023年3月期の連結業績概要
2023年3月期の連結業績は、営業収益が前期比0.2%減の14,179百万円、営業利益が同5.8%減の394百万円、経常利益が同0.9%増の620百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.2%減の327百万円だった。同社では2022年4月28日の期初に発表した営業収益14,735百万円、営業利益447百万円の達成を目指してきたが、営業収益、営業利益ともに若干の未達となった。営業収益は過去最高だった2022年3月期の14,206百万円からの更新を目指してきたが、着地はわずかながら前期比で減収となった。これは新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の第7波、第8波の下で同社グループ社員の罹患者が増加し、一時的に営業活動の稼働率が低下した影響が大きい。一方、単価の状況については、転居需要の回復プロセスが進行するなか、仲介手数料だけでなく、仲介1件あたりの特別依頼広告料、周辺商品販売等の収入も回復傾向を示している。
2. 2024年3月期の連結業績見通し
2024年3月期の連結業績については、営業収益で前期比0.8%増の14,288百万円、営業利益で同17.4%増の462百万円、経常利益で同4.1%増の646百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同18.9%増の389百万円を見込んでいる。2024年3月期は、2021年12月に策定した「新成長戦略」のもと、再び増収増益の達成を目指しており、特に営業収益については過去最高の更新を視野に入れている。今期予定されている主な取り組みとしては、継続的な店舗拡充の実施、家主向け新サービスの導入・拡大、業務効率・生産性向上に向けたDXの推進、などが挙げられ、これらにより成長戦略である「事業領域の拡大及び競争力の強化等による成長の加速」に取り組む計画としている。
3. 中長期の成長戦略と進捗状況
同社は「新成長戦略」のもと、「事業領域拡大による収益構造の転換」「既存事業分野の競争力強化等」「店舗数増加による規模の拡大」「グループ経営を前進させるための内部体制の強化」の4つの施策を推し進めている。「既存事業分野の競争力強化等」においては、引き続きDXによる集客力・競争力の強化と生産性の向上を実施した。これにより、2022年5月の宅地建物取引業法の改正で重要事項説明書と賃貸借契約書の交付をデジタルデータで実施できるようになった流れをしっかりと自社の業績に取り込んだ。また、今後は入居後においても入居者との接点を維持し、営業収益の拡大に結び付けていく考えであり、外部企業と連携しながらデータ活用の方法を模索している。
■Key Points
・2023年3月期の営業収益、営業利益は期初計画に対して未達となったが、グループ社員のコロナ罹患者が増加したために、一時的に営業活動の稼働率が低下した影響が大きく、大きな懸念は不要である
・2024年3月期は営業収益、営業利益ともに2023年3月期を上回る計画。2021年12月に策定した「新成長戦略」への取り組みを着実に進め、同時にDX推進による業務効率の改善も進めることで業績拡大を狙う
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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