Sシャワー Research Memo(7):2022〜2024年度中期経営計画「Daylight 2024」
[23/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:17JST Sシャワー Research Memo(7):2022〜2024年度中期経営計画「Daylight 2024」
■スペースシャワーネットワーク<4838>の成長戦略
1. 2022〜2024年度中期経営計画「Daylight 2024」の概要
2022〜2024年度中期経営計画「Daylight 2024」では、ビジョンに「我々は音楽をはじめとするカルチャーの発展と多様性の実現に貢献し続けます。」、ミッションに―Empower artists & Enrich fan experience―「新しい価値観や視点を持った良質なコンテンツを生み出し、ユーザーに感動を提供します。」「多様なソリューションを提供し、アーティストの自由で独立的な活動を可能にしていきます。」を掲げた。なおタイトルの「Daylight」は、アメリカンフットボールでボールを持ったランニングバックが、敵味方入り乱れる混沌の中に見出す「光が差し込む突破口」を意味する言葉である。混迷の時代にあっても、エンタテインメントが持つ力を信じ、未来へとつながる光の道「Daylight」を切り開くことを目指すとしている。
経営目標値には、2024年度までに連結売上高200億円、連結営業利益10億円(営業利益率5%)、連結経常利益10億円、ROE20%を掲げている。セグメントを再編し、2024年度の経常利益構成比の目標をメディアセグメント17%、ライブ・コンテンツセグメント41%、ソリューションセグメント42%としている。
重点施策として、成長の重点領域と位置付けるライブ・コンテンツセグメントでは、ロイヤルティの高いファンを有する優良コンテンツの「SWEET LOVE SHOWER」や「あっとほぉーむカフェ」などの水平展開と付加価値向上により、事業収益の拡大を目指す。さらに、従来のロックフェスとは異なるジャンル、ターゲットのコンテンツ開発により新たな顧客獲得を目指す。「SWEET LOVE SHOWER」は夏フェスとしての夏開催に加えて、新たに春・冬を加えて収益増を目指す。「あっとほぉーむカフェ」については、リアル店舗の追加出店を推進するほか、バーチャルあっとほぉーむカフェ正式版のローンチを予定している。
ソリューションセグメントでは、FUGA社との連携を強化し、データマーケティング力の強化、同社のネットワークを活用したクライアントアクイジションを強化する。さらに、デジタル領域の強化に向けてM&A・アライアンスも視野に入れて、デジタルソリューション機能の獲得・強化を推進する。
メディアセグメントについては、有料放送市場が緩やかな漸減傾向であることを想定し、既存の有料放送事業の収益堅守に向けて顧客ニーズに最適化したコンテンツ制作や番組編成に注力する。映像制作については、既存事業の柱である音楽映像制作のうち、大型ライブ映像収録案件獲得に注力するとともに、先進的な映像演出機能の獲得を目指す。
2. サステナビリティ経営
サステナビリティ経営に関しては、コーポレート・ガバナンスを強化するとともに、環境問題や働きがいの向上など、SDGsの社会的な課題に取り組む方針を打ち出している。2023年3月にはサステナビリティ基本方針を策定した。創業以来、アーティストのクリエイティビティを尊重し、その価値を高め広げる事業を展開しており、多様性や創造性が重要視されるこれからの未来においても、音楽カルチャーの持続可能な発展とともに、すべての人々が人種、民族及び文化的多様性、ジェンダーの平等を尊重される、公正で、平等で寛容な開かれた世界を目指すとしている。
3. 弊社アナリストの注目点
音楽エンタテインメント市場については、技術革新によって配信プラットフォームや配信機器が変化する傾向があるものの、音楽配信そのものの市場は拡大基調が予想される。こうした事業環境の下、同社にとっては、従来の収益基盤であったメディアセグメントの有料放送事業の収益維持が課題となるものの、メディアセグメントの映像制作、ライブ・コンテンツセグメント、さらにソリューションセグメントのディストリビューション事業は市場開拓余地が大きいと考えられる。中期経営計画「Daylight 2024」において、こうした成長領域への取り組みを積極化させる強い意気込みがうかがえることを勘案すれば、中長期的に収益拡大が期待できるだろうと弊社では評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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■スペースシャワーネットワーク<4838>の成長戦略
1. 2022〜2024年度中期経営計画「Daylight 2024」の概要
2022〜2024年度中期経営計画「Daylight 2024」では、ビジョンに「我々は音楽をはじめとするカルチャーの発展と多様性の実現に貢献し続けます。」、ミッションに―Empower artists & Enrich fan experience―「新しい価値観や視点を持った良質なコンテンツを生み出し、ユーザーに感動を提供します。」「多様なソリューションを提供し、アーティストの自由で独立的な活動を可能にしていきます。」を掲げた。なおタイトルの「Daylight」は、アメリカンフットボールでボールを持ったランニングバックが、敵味方入り乱れる混沌の中に見出す「光が差し込む突破口」を意味する言葉である。混迷の時代にあっても、エンタテインメントが持つ力を信じ、未来へとつながる光の道「Daylight」を切り開くことを目指すとしている。
経営目標値には、2024年度までに連結売上高200億円、連結営業利益10億円(営業利益率5%)、連結経常利益10億円、ROE20%を掲げている。セグメントを再編し、2024年度の経常利益構成比の目標をメディアセグメント17%、ライブ・コンテンツセグメント41%、ソリューションセグメント42%としている。
重点施策として、成長の重点領域と位置付けるライブ・コンテンツセグメントでは、ロイヤルティの高いファンを有する優良コンテンツの「SWEET LOVE SHOWER」や「あっとほぉーむカフェ」などの水平展開と付加価値向上により、事業収益の拡大を目指す。さらに、従来のロックフェスとは異なるジャンル、ターゲットのコンテンツ開発により新たな顧客獲得を目指す。「SWEET LOVE SHOWER」は夏フェスとしての夏開催に加えて、新たに春・冬を加えて収益増を目指す。「あっとほぉーむカフェ」については、リアル店舗の追加出店を推進するほか、バーチャルあっとほぉーむカフェ正式版のローンチを予定している。
ソリューションセグメントでは、FUGA社との連携を強化し、データマーケティング力の強化、同社のネットワークを活用したクライアントアクイジションを強化する。さらに、デジタル領域の強化に向けてM&A・アライアンスも視野に入れて、デジタルソリューション機能の獲得・強化を推進する。
メディアセグメントについては、有料放送市場が緩やかな漸減傾向であることを想定し、既存の有料放送事業の収益堅守に向けて顧客ニーズに最適化したコンテンツ制作や番組編成に注力する。映像制作については、既存事業の柱である音楽映像制作のうち、大型ライブ映像収録案件獲得に注力するとともに、先進的な映像演出機能の獲得を目指す。
2. サステナビリティ経営
サステナビリティ経営に関しては、コーポレート・ガバナンスを強化するとともに、環境問題や働きがいの向上など、SDGsの社会的な課題に取り組む方針を打ち出している。2023年3月にはサステナビリティ基本方針を策定した。創業以来、アーティストのクリエイティビティを尊重し、その価値を高め広げる事業を展開しており、多様性や創造性が重要視されるこれからの未来においても、音楽カルチャーの持続可能な発展とともに、すべての人々が人種、民族及び文化的多様性、ジェンダーの平等を尊重される、公正で、平等で寛容な開かれた世界を目指すとしている。
3. 弊社アナリストの注目点
音楽エンタテインメント市場については、技術革新によって配信プラットフォームや配信機器が変化する傾向があるものの、音楽配信そのものの市場は拡大基調が予想される。こうした事業環境の下、同社にとっては、従来の収益基盤であったメディアセグメントの有料放送事業の収益維持が課題となるものの、メディアセグメントの映像制作、ライブ・コンテンツセグメント、さらにソリューションセグメントのディストリビューション事業は市場開拓余地が大きいと考えられる。中期経営計画「Daylight 2024」において、こうした成長領域への取り組みを積極化させる強い意気込みがうかがえることを勘案すれば、中長期的に収益拡大が期待できるだろうと弊社では評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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