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サクシード Research Memo(9):シナジーが見込める場合、M&Aも駆使する方針

注目トピックス 日本株
*12:09JST サクシード Research Memo(9):シナジーが見込める場合、M&Aも駆使する方針
■成長戦略

1. 成長戦略
サクシード<9256>の事業すべてが、教育という日本を支える国策のど真ん中にある、タイミングを得た成長事業である。したがって、今後も「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」という企業ミッションを積極的に遂行していくことで、短期的な波動はあっても、中長期的に成長を継続することができると思われる。同社では成長を実現するため、事業間の人材共有、自社内マーケティングチーム、きめ細かなマッチングといった強みを生かし、(1) 個別指導教室の出店加速、(2) オンライン家庭教師の生徒数増加、(3) 学校・自治体向け人材サービスの拡大という成長戦略を掲げている。個別指導教室や家庭教師の全国展開を推進し、人材サービスにおいては公民連携事業に積極参加していくことで、教育関連サービスにおけるオンリーワンのポジションを獲得する意向である。なお、成長に向けてシナジーが見込める場合には、M&Aも積極的に検討していく方針である。


成長戦略によって各事業ともにバランスよく成長
2. 事業別の中期成長イメージ
以上のような成長戦略を実行することで、教育サービスも人材サービスも、中長期的に社会のニーズに応じてバランスよく成長を続けていく考えである。教育人材支援事業と福祉人材支援事業では、公民連携事業に積極的に参加していくことで売上高を年間20%増加させる方針である。全国の案件に参加できるよう入札参加者登録を進めるとともに、入札情報の収集を強化、入札・プロポーザル参加数を拡大、受託実績を積み上げることで知名度を高め、他の自治体からの紹介にもつなげていく。また、自社の単独受注にこだわらず、案件の受託はできるが人材リソースを持たない他社との連携を強化し、間接的な形でも公民連携事業への参加実績を積み上げていく考えだ。なかでも学校現場に関する喫緊の課題に対しては、様々な面で外部委託を考える学校や自治体が全国的に広がりつつあること、学校や自治体は一度サービスを導入すると使い続ける傾向があることを考慮し、先行の優位性や上場企業としての知名度を生かして積極的に切り込んでいく方針である。

個別指導教室事業では、コロナ禍で抑制していた出店を2023年3月期に再開、2024年3月期には加速する計画になっている。今後もドミナント戦略に基づき、神奈川県を中心に子どもが増えている首都圏ニュータウンエリアに積極的に出店する方針である。そのために店舗開発業務の担当者を増員しており、不動産会社とのネットワークやディベロッパーとの提携を進め、新規商圏の調査分析や売上予測の能力を強化しているところである。こうした施策に加えて上場による知名度上昇をテコに、当面の目標となりそうな100店に向けて出店ペースを加速していく計画だ。また、ニーズが強まっている学童保育については、人材サービスと自社運営の「ペンタスkids」の両面で拡充していく考えである。家庭教師事業については、オンライン家庭教師が同社・保護者・講師にとって三者三得のビジネスモデルになっているうえニーズも強く、中長期的な成長が見込まれる。このため、一定のニーズが期待できる対面型とバランスを取りながら、SNS広告などプロモーション強化によってオンライン型、対面型ともに全国的に認知度を上げ、市場シェアを獲得していく計画である。オンライン家庭教師に関しては、さらに海外展開も視野に入れている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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