ミロク情報 Research Memo(9):2026年3月期の目標達成は、新規事業とグループ会社の育成がカギ(2)
[23/07/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*12:29JST ミロク情報 Research Memo(9):2026年3月期の目標達成は、新規事業とグループ会社の育成がカギ(2)
■今後の見通し
(3) 「統合型DXプラットフォーム戦略」
ミロク情報サービス<9928>は統合型DXプラットフォーム戦略として、トライベックが提供する中小企業・小規模事業者向け経営支援プラットフォーム「Hirameki 7」の育成に注力していく。中小企業・小規模事業者の多くはデジタル人材が不足し、DXが思うように進まないといった経営課題を抱えており、「Hirameki 7」のサービスを提供することでこうした課題を解消し、中小企業等の成長を支援し、低成長が続く日本経済の活性化を目指している。前述したように7つの機能のうちCX機能については現在開発中で、段階的にリリースする予定である。また、既存の6つの機能についてもそれぞれ機能の拡充を進める方針で、統合型DXプラットフォームとしての完成度を高め収益化を目指す。顧客の獲得については会計事務所を通じた顧問先企業だけでなく、アライアンス戦略やマス広告並びにデジタルマーケティングを活用した顧客獲得も進める。
(4) 「クラウド・サブスク型ビジネスモデルへの転換」
主力ERP製品の販売形態について、売切り型からクラウド・サブスク化への移行を進める。サブスク化比率が上昇することによって、一時的に売上高・利益はマイナス影響を受けるものの、外部要因に左右されず一定の売上が見込めるようになり安定的な事業運営が可能となるほか、リプレース(買い替え)の際の営業工数も削減できるため、新規顧客開拓に営業リソースを集中できるようになる。また、クラウド・サブスク化することで常に最新システムをユーザーが利用できる環境となるため、旧バージョン製品のメンテナンスコストを最小化できるといった効果も期待できる。すなわち、クラウド・サブスク化によって継続的な売上成長と収益性向上が見込めることになる。顧客側にとっても、初期投資が軽減でき、すぐにサービスの利用が可能となるほか、常に最新のサービスをテレワーク環境下でも利用できるといったメリットを享受できる。同社では、2026年3月期におけるクラウド・サブスク型の販売比率を2023年3月期の18%から大きく引き上げることを目標としているが、収益動向を見極めながら可能であれば移行スピードを加速したい考えだ。
(5) 「グループ連携強化によるグループ会社の独自成長促進」
グループ連携による総合的なソリューション力の向上を図るほか、グループ組織の再編と運営体制の最適化を図り、各社の自立した業績拡大を促進していく。
トライベックに関しては、大企業向けのデジタルマーケティング支援事業に加えて、中小企業向けDXプラットフォーム事業を育成することで、ブランド戦略から顧客獲得・育成までを支援する総合型DXコンサルティング企業を目指す。特に人的リソースに依存しないDXプラットフォーム事業を伸ばしていくことができれば、収益性も大きく向上するものと期待される。一方、当初の想定と比べて伸び悩んでいるトランストラクチャとMJS M&Aパートナーズの2社については、人員体制の強化が喫緊の課題となる。HR領域、M&A領域におけるコンサルティング需要はいずれも活況だが、人的リソースの不足によりその追い風に乗り切れていないのが実情となっており、今後の取り組みに期待したい。
受託開発を行う子会社3社については、各社が持つ技術力を生かして特定用途への独自ソリューションによって成長を目指す。クラウド・Web領域を中心とした開発力やソリューション営業力の強化を図り、また同社の顧客企業を紹介するなどグループシナジーを生かすことで事業規模の拡大を目指す。なお、M&Aについても引き続き検討する方針で、統合型DXプラットフォームで提供可能なサービスを展開する企業などが主な候補となる。
(6) 「戦略実現を加速する人材力・経営基盤強化」
アフターコロナを踏まえて人材投資を加速し、働きやすい職場環境を整備するとともに、新しい働き方に対応した経営・業務基盤の構築に取り組んでいく。健康で働きがいのある職場づくりとして、テレワーク環境の整備や残業時間の削減、有給休暇取得率の向上、市場競争力のある処遇体系の整備や待遇面の向上に取り組んでいく。2023年3月期においては一般職正社員の給与支給額を9.6%増額し、2024年3月期も引き続きベースアップを実施する。
人員の採用・育成面においては新卒社員の採用(毎年80名前後)を継続するとともに、全社員の研修体系整備と徹底した人材育成を行うことにより、プロフェッショナル人材を育成・確保していく。また、エンゲージメント・サーベイによる従業員満足度等の現状把握と分析を行い、継続的な改善に取り組み、エンゲージメントの向上を図る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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■今後の見通し
(3) 「統合型DXプラットフォーム戦略」
ミロク情報サービス<9928>は統合型DXプラットフォーム戦略として、トライベックが提供する中小企業・小規模事業者向け経営支援プラットフォーム「Hirameki 7」の育成に注力していく。中小企業・小規模事業者の多くはデジタル人材が不足し、DXが思うように進まないといった経営課題を抱えており、「Hirameki 7」のサービスを提供することでこうした課題を解消し、中小企業等の成長を支援し、低成長が続く日本経済の活性化を目指している。前述したように7つの機能のうちCX機能については現在開発中で、段階的にリリースする予定である。また、既存の6つの機能についてもそれぞれ機能の拡充を進める方針で、統合型DXプラットフォームとしての完成度を高め収益化を目指す。顧客の獲得については会計事務所を通じた顧問先企業だけでなく、アライアンス戦略やマス広告並びにデジタルマーケティングを活用した顧客獲得も進める。
(4) 「クラウド・サブスク型ビジネスモデルへの転換」
主力ERP製品の販売形態について、売切り型からクラウド・サブスク化への移行を進める。サブスク化比率が上昇することによって、一時的に売上高・利益はマイナス影響を受けるものの、外部要因に左右されず一定の売上が見込めるようになり安定的な事業運営が可能となるほか、リプレース(買い替え)の際の営業工数も削減できるため、新規顧客開拓に営業リソースを集中できるようになる。また、クラウド・サブスク化することで常に最新システムをユーザーが利用できる環境となるため、旧バージョン製品のメンテナンスコストを最小化できるといった効果も期待できる。すなわち、クラウド・サブスク化によって継続的な売上成長と収益性向上が見込めることになる。顧客側にとっても、初期投資が軽減でき、すぐにサービスの利用が可能となるほか、常に最新のサービスをテレワーク環境下でも利用できるといったメリットを享受できる。同社では、2026年3月期におけるクラウド・サブスク型の販売比率を2023年3月期の18%から大きく引き上げることを目標としているが、収益動向を見極めながら可能であれば移行スピードを加速したい考えだ。
(5) 「グループ連携強化によるグループ会社の独自成長促進」
グループ連携による総合的なソリューション力の向上を図るほか、グループ組織の再編と運営体制の最適化を図り、各社の自立した業績拡大を促進していく。
トライベックに関しては、大企業向けのデジタルマーケティング支援事業に加えて、中小企業向けDXプラットフォーム事業を育成することで、ブランド戦略から顧客獲得・育成までを支援する総合型DXコンサルティング企業を目指す。特に人的リソースに依存しないDXプラットフォーム事業を伸ばしていくことができれば、収益性も大きく向上するものと期待される。一方、当初の想定と比べて伸び悩んでいるトランストラクチャとMJS M&Aパートナーズの2社については、人員体制の強化が喫緊の課題となる。HR領域、M&A領域におけるコンサルティング需要はいずれも活況だが、人的リソースの不足によりその追い風に乗り切れていないのが実情となっており、今後の取り組みに期待したい。
受託開発を行う子会社3社については、各社が持つ技術力を生かして特定用途への独自ソリューションによって成長を目指す。クラウド・Web領域を中心とした開発力やソリューション営業力の強化を図り、また同社の顧客企業を紹介するなどグループシナジーを生かすことで事業規模の拡大を目指す。なお、M&Aについても引き続き検討する方針で、統合型DXプラットフォームで提供可能なサービスを展開する企業などが主な候補となる。
(6) 「戦略実現を加速する人材力・経営基盤強化」
アフターコロナを踏まえて人材投資を加速し、働きやすい職場環境を整備するとともに、新しい働き方に対応した経営・業務基盤の構築に取り組んでいく。健康で働きがいのある職場づくりとして、テレワーク環境の整備や残業時間の削減、有給休暇取得率の向上、市場競争力のある処遇体系の整備や待遇面の向上に取り組んでいく。2023年3月期においては一般職正社員の給与支給額を9.6%増額し、2024年3月期も引き続きベースアップを実施する。
人員の採用・育成面においては新卒社員の採用(毎年80名前後)を継続するとともに、全社員の研修体系整備と徹底した人材育成を行うことにより、プロフェッショナル人材を育成・確保していく。また、エンゲージメント・サーベイによる従業員満足度等の現状把握と分析を行い、継続的な改善に取り組み、エンゲージメントの向上を図る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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