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ジェイ・エス・ビー Research Memo(6):営業戦略の推進と、自社物件開発や新規物件開発により、増収増益を継続

注目トピックス 日本株
*14:56JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(6):営業戦略の推進と、自社物件開発や新規物件開発により、増収増益を継続
■今後の見通し

ジェイ・エス・ビー<3480>の2023年10月期の連結業績は、売上高63,181百万円(前期比9.1%増)、営業利益6,783百万円(同7.5%増)、経常利益6,639百万円(同7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,421百万円(同2.7%増)と、引き続き増収増益を計画する。第2四半期までの実績が期初の想定と大きく違わないことから期初予想を据え置いた。ただ、同社の期初の業績予想は毎度保守的であり、予想を超過達成する公算が大きいと弊社では見ている。

同社では、近年の出生数減少に伴う少子化進行の一方で学生数は過去最高を記録するなど、同社グループを取り巻く足元での市場環境は比較的良好な状態で推移していると見ている。また、コロナ禍による国内経済への影響については、政府の水際対策の緩和による入国者数上限を撤廃するなど経済活性化の動きも顕著となってきてはいるものの、新型コロナウイルス感染症再拡大の懸念も依然としてあることから、今後の景況判断についても、引き続き慎重に見極める必要があると考えている。

同社グループにおいては、オンラインを通じ非対面を中心とした営業戦略は一定の効果と定着があったものと判断している。原材料価格の高騰や建設コストの増加に伴い、同社グループが積極的に展開する新規物件開発への影響、食材仕入価格の高騰のほか、エネルギー価格高騰によるインフラ面での費用増加に伴い、食事付きマンション運営に係る収益圧迫の懸念等、様々なリスクが顕在化しつつある。そこで2023年10月期については、引き続きコロナ禍の状況を注視しつつ、対面と非対面の双方を活用した営業戦略を進めるとともに、これらのリスク要因を念頭に置いて一定のコスト高を想定し、国内外の市況を慎重に見極めつつ、同社グループの持続的な成長を目指す計画だ。なお原材料価格等の高騰分については、適宜家賃等に転嫁する予定である。

セグメント別では、不動産賃貸管理事業は、物件管理戸数約4,700戸増、高い入居率の維持、対面・非対面双方活用の営業活動の推進により、売上高59,436百万円(前期比9.2%増)、営業利益8,189百万円(同5.3%増)を見込む。この物件管理戸数は社内の積上げベースであり、無理のない確度の高い数字と言える。高齢者住宅事業は、2021年竣工の「グランメゾン迎賓館 豊中刀根山」の単月黒字化及び損益安定化や、既存の各高齢者施設の収益改善を織り込み、売上高3,004百万円(前期比4.8%増)、営業利益403百万円(同54.6%増)を見込んでいる。その他の事業は、留学生の受け入れ再開に伴う日本語学校事業の損益改善や学生支援事業のグループ内シナジー促進を見込み、売上高740百万円(同18.9%増)、営業損失74百万円(前期は59百万円の損失)を計画する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



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