トリプルアイズ Research Memo(3):AIソリューション事業と研修事業を展開(1)
[23/12/20]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
*13:03JST トリプルアイズ Research Memo(3):AIソリューション事業と研修事業を展開(1)
■事業概要
1. セグメント情報
トリプルアイズ<5026>は、同社と連結子会社3社((株)シンプルプラン、(株)所司一門将棋センター、ゼロフィールド)の計4社で構成されている。セグメントは、AIソリューション事業と研修事業の2つであり、AIソリューション事業は、SI部門とAIZE部門、GPU部門から構成されている。なお、ゼロフィールドは2023年9月に連結子会社化され、新たにGPU部門が創設され、開示された業績予想売上の規模を踏まえると新設セグメントになる可能性がある。
(1) SI部門
SI部門は、LAMP※1技術、OSS※2開発技術をベースとした基幹システム・決済システムなどの開発を中心に、金融、流通、不動産、サービス、医療等の様々な業界において実績を有している。大手SIerからの一次請けやエンドユーザーからの直接取引によるシステム開発が主な案件となっている。SIerに対しては、主に技術者派遣によって人月単価として売上を得ており、システム開発はエンドユーザーから直接請負によって成果物の対価として売上を得ている。
※1 LAMPとは、「Linux」「Apache」「MySQL」「Perl・PHP・Python」の4種類の技術の頭文字をとった総称であり、Webサイト構築技術を指す。
※2 OSS(Open Source Software:オープンソースソフトウエア)とは、ソースコードの改変や再配布が自由に認められている無償のソースコードやソフトウエア等のこと。
同社では、システムの開発からネットワーク構築まで開発における様々な分野に精通したフルスタックエンジニア※の育成に注力している。あらゆる工程に対応できる技術者をそろえており、システムの設計から、システム開発、システム運用のためのインフラ構築、運用・保守まで一連のサービスをワンストップで提供できる体制を構築している。顧客のニーズに合わせて柔軟に対応し、高クオリティかつコストパフォーマンスの高いサービスを提供することで、競合他社に対して優位性を築いている。
※フルスタックエンジニアとは、システムエンジニア・ネットワークエンジニア等の特定の技術を専門とする技術者に対し、システム開発・ソフトウエア開発等のエンジニアリング業務において、設計から環境構築、開発、運用までのすべての行程を手掛けることができるエンジニアのことを指す。
さらに、AI、ブロックチェーン※1、IoT等の研究開発成果を生かした最先端技術によるソリューションを提携先SIerと協働し、顧客先に提案できるのも同社の特徴である。AIエンジン※2を独自に設計・構築することができるシステム開発会社として、顧客先のニーズに最適なAIシステムをトータルで提供し差別化を図っている。
※1 ブロックチェーンとは、データが地理的に離れたサーバーに分散保持され、一定の形式や内容のデータの塊(ブロック)を改ざん困難な形で時系列に連結していく技術。
※2 エンジンとは、特定の情報処理を実行するためのひとまとまりになったソフトウエアやシステム等のこと。
(2) AIZE部門
AIZE部門では、同社が独自に開発したAIエンジンによるサービスを展開している。同社のAIエンジンは、画像認識を中心に、特に顔認証のサービスを充実させている。なお同社のAIエンジンは、画像認識に留まらず、言語処理、需要予測、経路探索などに活用されている。これらのAIエンジンは他社のデバイスへの組み込みが可能で、実績も増加している。
同社が注力する画像認識プラットフォーム「AIZE」は、顔認証や画像認識を行うソリューションとして、流通小売業を中心に、店舗や工場など業種・業態を問わないサービス提供を行っている。なかでも顔認証については、512次元の特徴量※を顔画像から検出し、正面静止画像であれば認証率99%超という高精度を誇っている。横や斜めからの顔画像の認証、ウォークスルー環境での認証、マスク着用時の本人認証も可能で、写真によるなりすまし認証も防ぐことができる認証精度を有している。年齢・性別・感情を推測できるAIエンジンは、マーケティングやおもてなし、安全管理といった分野で貢献している。
※特徴量とは、コンピュータが学習するデータにどのような特徴が含まれているのか数値化したもの。
AIZEは画像認識プラットフォームとして豊富なサービスレイヤーを備え、拡張性に優れており、個別の企業ニーズに合ったサービスラインナップに留まらず、既存システムに即したカスタマイズも可能である。
AIZEは画像を取得するデバイスを問わない。防犯カメラ、スマートフォン、PCカメラ、サーモ機器、ロボット等、カメラ付きのデバイスと通信環境さえあれば、クラウド上のAIエンジンが画像を解析する。短期間に導入することができ、ローコストで始められる顔認証システムは、AI導入のスモールスタートに最適である。AIZEには記録保存できる画像枚数の上限がないため大量のデータの処理が可能で、AIによる企業のDX推進を容易にする。
AIZEが提供するサービスは、 以下のとおりである。
・店舗等での顔画像の認識によるマーケティングサービス(AIZE Research)
・従業員の勤怠管理・会員管理・入退室管理等を行う顔認証勤怠サービス(AIZE Biz)
・顔認証勤怠サービスに自動検温機能を付加し感染症対策に対応したサービス(AIZE Biz+)
・ 白ナンバー事業者向けに、アルコール検知器と顔認証を組み合わせ道路交通法改正に対応したサービス(AIZE Breath)
・顔認証AIのAPI連携サービス(顔認証API)
・顔認証による入退室サービス(AIZE Door)
・AIを活用した提案をAIエンジニアと推進するサービス(AIラボ)
・AIエンジニア育成プログラム「AT 20」
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
<SI>
■事業概要
1. セグメント情報
トリプルアイズ<5026>は、同社と連結子会社3社((株)シンプルプラン、(株)所司一門将棋センター、ゼロフィールド)の計4社で構成されている。セグメントは、AIソリューション事業と研修事業の2つであり、AIソリューション事業は、SI部門とAIZE部門、GPU部門から構成されている。なお、ゼロフィールドは2023年9月に連結子会社化され、新たにGPU部門が創設され、開示された業績予想売上の規模を踏まえると新設セグメントになる可能性がある。
(1) SI部門
SI部門は、LAMP※1技術、OSS※2開発技術をベースとした基幹システム・決済システムなどの開発を中心に、金融、流通、不動産、サービス、医療等の様々な業界において実績を有している。大手SIerからの一次請けやエンドユーザーからの直接取引によるシステム開発が主な案件となっている。SIerに対しては、主に技術者派遣によって人月単価として売上を得ており、システム開発はエンドユーザーから直接請負によって成果物の対価として売上を得ている。
※1 LAMPとは、「Linux」「Apache」「MySQL」「Perl・PHP・Python」の4種類の技術の頭文字をとった総称であり、Webサイト構築技術を指す。
※2 OSS(Open Source Software:オープンソースソフトウエア)とは、ソースコードの改変や再配布が自由に認められている無償のソースコードやソフトウエア等のこと。
同社では、システムの開発からネットワーク構築まで開発における様々な分野に精通したフルスタックエンジニア※の育成に注力している。あらゆる工程に対応できる技術者をそろえており、システムの設計から、システム開発、システム運用のためのインフラ構築、運用・保守まで一連のサービスをワンストップで提供できる体制を構築している。顧客のニーズに合わせて柔軟に対応し、高クオリティかつコストパフォーマンスの高いサービスを提供することで、競合他社に対して優位性を築いている。
※フルスタックエンジニアとは、システムエンジニア・ネットワークエンジニア等の特定の技術を専門とする技術者に対し、システム開発・ソフトウエア開発等のエンジニアリング業務において、設計から環境構築、開発、運用までのすべての行程を手掛けることができるエンジニアのことを指す。
さらに、AI、ブロックチェーン※1、IoT等の研究開発成果を生かした最先端技術によるソリューションを提携先SIerと協働し、顧客先に提案できるのも同社の特徴である。AIエンジン※2を独自に設計・構築することができるシステム開発会社として、顧客先のニーズに最適なAIシステムをトータルで提供し差別化を図っている。
※1 ブロックチェーンとは、データが地理的に離れたサーバーに分散保持され、一定の形式や内容のデータの塊(ブロック)を改ざん困難な形で時系列に連結していく技術。
※2 エンジンとは、特定の情報処理を実行するためのひとまとまりになったソフトウエアやシステム等のこと。
(2) AIZE部門
AIZE部門では、同社が独自に開発したAIエンジンによるサービスを展開している。同社のAIエンジンは、画像認識を中心に、特に顔認証のサービスを充実させている。なお同社のAIエンジンは、画像認識に留まらず、言語処理、需要予測、経路探索などに活用されている。これらのAIエンジンは他社のデバイスへの組み込みが可能で、実績も増加している。
同社が注力する画像認識プラットフォーム「AIZE」は、顔認証や画像認識を行うソリューションとして、流通小売業を中心に、店舗や工場など業種・業態を問わないサービス提供を行っている。なかでも顔認証については、512次元の特徴量※を顔画像から検出し、正面静止画像であれば認証率99%超という高精度を誇っている。横や斜めからの顔画像の認証、ウォークスルー環境での認証、マスク着用時の本人認証も可能で、写真によるなりすまし認証も防ぐことができる認証精度を有している。年齢・性別・感情を推測できるAIエンジンは、マーケティングやおもてなし、安全管理といった分野で貢献している。
※特徴量とは、コンピュータが学習するデータにどのような特徴が含まれているのか数値化したもの。
AIZEは画像認識プラットフォームとして豊富なサービスレイヤーを備え、拡張性に優れており、個別の企業ニーズに合ったサービスラインナップに留まらず、既存システムに即したカスタマイズも可能である。
AIZEは画像を取得するデバイスを問わない。防犯カメラ、スマートフォン、PCカメラ、サーモ機器、ロボット等、カメラ付きのデバイスと通信環境さえあれば、クラウド上のAIエンジンが画像を解析する。短期間に導入することができ、ローコストで始められる顔認証システムは、AI導入のスモールスタートに最適である。AIZEには記録保存できる画像枚数の上限がないため大量のデータの処理が可能で、AIによる企業のDX推進を容易にする。
AIZEが提供するサービスは、 以下のとおりである。
・店舗等での顔画像の認識によるマーケティングサービス(AIZE Research)
・従業員の勤怠管理・会員管理・入退室管理等を行う顔認証勤怠サービス(AIZE Biz)
・顔認証勤怠サービスに自動検温機能を付加し感染症対策に対応したサービス(AIZE Biz+)
・ 白ナンバー事業者向けに、アルコール検知器と顔認証を組み合わせ道路交通法改正に対応したサービス(AIZE Breath)
・顔認証AIのAPI連携サービス(顔認証API)
・顔認証による入退室サービス(AIZE Door)
・AIを活用した提案をAIエンジニアと推進するサービス(AIラボ)
・AIエンジニア育成プログラム「AT 20」
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
<SI>