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トリプルアイズ Research Memo(6):画像処理技術及びアルゴリズムを用いたソフトウエアの研究開発に取り組む

注目トピックス 日本株
*13:06JST トリプルアイズ Research Memo(6):画像処理技術及びアルゴリズムを用いたソフトウエアの研究開発に取り組む
■事業概要

3. 研究開発活動
トリプルアイズ<5026>は、深層学習技術を代表とした機械学習技術や、これらを基にする画像処理技術及びアルゴリズムを用いてソフトウエアの研究開発に取り組んでいる。メインAIによる画像認識技術のビジネスでの実用化、社会実装にいち早く実績を残し、企業活動に欠かせないシステムとして浸透・定着させることを目指してきた。同社の画像認識技術の特徴である顔認証に対する高い精度を実際のビジネスの現場で活用するためには様々な実際現場への環境対応が求められ、研究開発のみならず運用ノウハウなど得意とする分野は多岐にわたっている。

同社は、導入企業のニーズに応じた画像認識技術のカスタマイズ、機材や機材の設置環境に左右されない認証精度の追求を中心に研究開発を行っている。実用上で必要となる精度向上や機能追加の点では、コロナ禍の情勢下において、マスク着用時での顔認証精度のさらなる向上や、テレワークの際の顔認証における写真によるなりすましを防止する機能等の研究を進め、一定の成果を得ている。このうちマスク着用時での顔認証について、同社はコロナ禍以前より、他社に先がけて成果を出していた。

画像認識プラットフォーム「AIZE」は、コロナ禍における社会貢献を目指して開発した自動検温システムにも搭載している。このシステムの顔認証AIは勤怠管理等感染拡大防止に留まらない機能を提供したことで注目されており、ITシステム企業のほかメーカーからも引き合いが増加し、それに伴って開発分野も拡大している。

同社の画像認識AIの研究開発の源泉となるのは、2014年より進めている囲碁AIの研究開発である。2015年に初めてコンピュータ囲碁の国内大会に出場して以来、国際大会、国内大会で好成績を収めてきた。2019年4月に世界一の囲碁AI開発を目的として、(株)グロービス、囲碁AI「AQ」開発者・山口祐氏、(公財)日本棋院、国立研究開発法人産業技術総合研究所と協働した「GLOBIS-AQZ」プロジェクトに参画し、2019年12月に開催された第11回UEC杯コンピュータ囲碁大会では、中韓を含め国内外から多くのチームが参加するなか、準優勝となった。続く2020年には、囲碁AI国際大会で優勝することを企図して、量子コンピュータによる計算資源増大等先端分野での研究開発を進めようとしたが、コロナ禍により各種大会の中止あるいは規模縮小での開催となり、大会参加を断念、囲碁AIに注力していた研究開発リソースを実用的な画像認識技術に振り替えた。

画像認識技術は、これまでにも同社の事業において、AIによる価格査定(企業向けフリマアプリ)の開発やAI画像認識アプリ、自動運転に向けた技術解析支援システム(航空写真の地図データ化、車載画像の解析)の開発、手書き文字認識・OCR開発等、様々な分野において活用されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)



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