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DEAR・L Research Memo(2):2023年9月期通期は、中計の経常利益目標60億円を達成(2)

注目トピックス 日本株
*15:02JST DEAR・L Research Memo(2):2023年9月期通期は、中計の経常利益目標60億円を達成(2)
■要約

3. 成長戦略
ディア・ライフ<3245>では、2023年9月期を初年度とし、2025年9月期を最終年度とする中期経営計画「突破2025」を推進中である。経常利益目標は、2022年9月期実績の1.76倍となる100億円と高い水準となっている。またROE18%以上、ROA15%水準を維持し、効率性・収益性を維持することも重視している。初年度を終えて、重点テーマに対する成果・進捗は全体として順調であり、目標とする業績(初年度)、KPIはすべてクリアしている。主力のリアルエステート事業では、事業量及び事業規模の拡大、ニーズに合致した商品化等をテーマとしている。物件規模に関しては、2023年9月期通期に10億円以上の物件を21件売却し、その成果が確認できる。ニーズに沿った取り組み事例としては、神楽坂5丁目プロジェクト(神楽坂商店街沿いの店舗・事務所開発、竣工・売却済)や進行中のジョイントベンチャー事業3件等が挙げられる。セールスプロモーション事業では、事業領域の拡大や収益力の底上げ等がテーマとなる。事業領域拡大の一例としては、前期に立ち上げたSES(システムエンジニアリングサービス)事業において、IT人材の教育機能が完成し、研修を終えたスタッフのソフトウェア開発案件への派遣が開始されている。収益力の底上げに関しては、既に本部機能の集約、取引先との契約の見直し等のコスト削減を行ってきたが、2024年1月には人材サービス4社の統合が決定しており、「(株)アルシエ」として、さらなる収益力底上げを目指す。

4. 株主還元策
同社は株主還元策として配当を実施している。配当の基本方針としては、財務体質強化と内部留保の確保を図る一方、株主への利益還元を重要な経営課題としているため、配当性向40%を目指している。また、自己株式の取得に関しても、株価の推移や財務状況などを勘案し、機動的に行う方針である。2023年9月期は、好調な利益を反映し、配当金は年41円(過去最高益記念配当2円を含む)、配当性向は41.9%となった。特別利益が発生した前期よりは年3円減少したものの、当初の予想(年38円配当)よりも年3円上回る結果となった。2024年9月期は最高益を大幅に上回る利益計画(親会社株主に帰属する当期純利益51億円目標)を背景に、配当性向40%、配当金年46円を目標とする。例年通り最高益を達成した暁には、最高益記念配当(これまで2円の実績)も期待できるだろう。

■Key Points
・2023年9月期通期は、中計の経常利益目標60億円を突破
東京都心の不動産市場が活況の中、自社開発の高収益物件などを順調に売却
・自己資金・エクイティファイナンス・金融機関からの借入をバランスよく活用し資金調達できるのが強み
ROE19%超、在庫回転率300%超など高い経営効率が特長
・経常利益100億円を目指す中計「突破2025」が順調に進捗
リアルエステート事業では商業・オフィスを含めた開発力が蓄積中
セールスプロモーション事業では、関連4社統合を機に収益力底上げ
・2024年9月期は配当金年46円、配当性向40%が目標
3期連続で最高益記念配当(2円)を実施中

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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