ミロク情報 Research Memo(3):2024年3月期第2四半期累計業績は営業利益で減益も実質的には好調を維持
[23/12/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:33JST ミロク情報 Research Memo(3):2024年3月期第2四半期累計業績は営業利益で減益も実質的には好調を維持
■業績動向
1. 2024年3月期第2四半期累計業績の概要
ミロク情報サービス<9928>の2024年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比6.5%増の21,174百万円、営業利益で同9.7%減の2,799百万円、経常利益で同1.3%増の2,863百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同5.3%減の1,831百万円となった。業績予想比では、単体業績が売上高・利益ともに期初計画を上回ったが、子会社業績がいずれも下回り、各利益ベースで計画を若干下回って着地した。
活発なIT投資ニーズを背景にERP製品の販売が企業向け、会計事務所向けともに順調に拡大し、システム導入契約売上高が前年同期比4.7%増となったほか、ストック型ビジネスとなるサービス収入もERP製品のサブスクリプション契約での提供やクラウドサービスの拡販が進んだことにより同11.2%増と好調に推移した。システム導入契約売上高の先行指標となる受注残月数※(単体)は、期首比で0.08ヶ月減の5.28ヶ月と減少したが、計上売上が予算を上回り好調だったためで堅調な動きとなっている。2023年9月時点における主力ERP製品のサブスク提供社数は同65.4%増の2,590社、ARRは同82.2%増の21.8億円と想定を上回る伸長となった。主力ERP製品の売上高に占めるサブスク契約の売上比率は前期実績の18.0%から15.3%と低下したが、会計事務所向けを中心に売切り型の販売が大きく計画を上回って好調に推移したためで、サブスク契約の売上自体は計画通りと捉えている。
※受注残月数=受注残高÷当該年度の月平均のシステム導入契約売上高計画。
利益面では、売上総利益率が前年同期比1.8ポイント低下の61.1%となった。利益率低下の要因は、販売ミックスの変化(ハードウェアの販売構成比上昇)と人材投資を強化したことに伴う人件費の増加による。ただ、増収効果によって売上総利益は同3.5%増の12,931百万円となった。一方、販管費が同7.8%増の10,131百万円となり、営業減益の要因となった。前年同期比では人材投資の強化に伴い人件費※が371百万円増加したほか、研究開発費が215百万円、販促費が161百万円それぞれ増加した。同社は人的資本経営戦略の一環として、先行投資となる新卒社員を積極採用(78名)したほか、給与ベースアップ等を実施した。
※人件費=給与手当+賞与引当金繰入額+退職給付費用(四半期報告書)。
経常利益は前年同期に営業外費用として計上した持分法による投資損失343百万円が3百万円に減少したことで増益となったが、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に特別利益として計上した投資有価証券売却益383百万円が無くなったことで減益となった。なお、2023年9月末時点の連結従業員数は前年同期比92名増加の2,131名となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<AS>
■業績動向
1. 2024年3月期第2四半期累計業績の概要
ミロク情報サービス<9928>の2024年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比6.5%増の21,174百万円、営業利益で同9.7%減の2,799百万円、経常利益で同1.3%増の2,863百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同5.3%減の1,831百万円となった。業績予想比では、単体業績が売上高・利益ともに期初計画を上回ったが、子会社業績がいずれも下回り、各利益ベースで計画を若干下回って着地した。
活発なIT投資ニーズを背景にERP製品の販売が企業向け、会計事務所向けともに順調に拡大し、システム導入契約売上高が前年同期比4.7%増となったほか、ストック型ビジネスとなるサービス収入もERP製品のサブスクリプション契約での提供やクラウドサービスの拡販が進んだことにより同11.2%増と好調に推移した。システム導入契約売上高の先行指標となる受注残月数※(単体)は、期首比で0.08ヶ月減の5.28ヶ月と減少したが、計上売上が予算を上回り好調だったためで堅調な動きとなっている。2023年9月時点における主力ERP製品のサブスク提供社数は同65.4%増の2,590社、ARRは同82.2%増の21.8億円と想定を上回る伸長となった。主力ERP製品の売上高に占めるサブスク契約の売上比率は前期実績の18.0%から15.3%と低下したが、会計事務所向けを中心に売切り型の販売が大きく計画を上回って好調に推移したためで、サブスク契約の売上自体は計画通りと捉えている。
※受注残月数=受注残高÷当該年度の月平均のシステム導入契約売上高計画。
利益面では、売上総利益率が前年同期比1.8ポイント低下の61.1%となった。利益率低下の要因は、販売ミックスの変化(ハードウェアの販売構成比上昇)と人材投資を強化したことに伴う人件費の増加による。ただ、増収効果によって売上総利益は同3.5%増の12,931百万円となった。一方、販管費が同7.8%増の10,131百万円となり、営業減益の要因となった。前年同期比では人材投資の強化に伴い人件費※が371百万円増加したほか、研究開発費が215百万円、販促費が161百万円それぞれ増加した。同社は人的資本経営戦略の一環として、先行投資となる新卒社員を積極採用(78名)したほか、給与ベースアップ等を実施した。
※人件費=給与手当+賞与引当金繰入額+退職給付費用(四半期報告書)。
経常利益は前年同期に営業外費用として計上した持分法による投資損失343百万円が3百万円に減少したことで増益となったが、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に特別利益として計上した投資有価証券売却益383百万円が無くなったことで減益となった。なお、2023年9月末時点の連結従業員数は前年同期比92名増加の2,131名となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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