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ジェイ・エス・ビー Research Memo(2):学生マンション業界のトップ企業で、物件管理戸数は年々順調に増加

注目トピックス 日本株
*14:32JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(2):学生マンション業界のトップ企業で、物件管理戸数は年々順調に増加
■会社概要

1. 会社概要
ジェイ・エス・ビー<3480>は、日本初の学生向け不動産賃貸業としてスタートし、現在ではマンションの企画・開発、設計、仲介・斡旋から建物管理、住宅設備機器の販売までをトータルで行う学生マンション総合プロデュース企業として強固な事業基盤を築いており、業界トップの事業規模に成長している。直営店舗「UniLife」を北海道から沖縄まで全国で展開し、学生マンション物件管理戸数は増加を続け、2023年10月期には85,000戸超に達する。

2. 沿革
同社の前身は、1976年に設立された(株)京都学生情報センターであり、学生を主な対象とした物件の仲介業務を開始したことに始まる。以降、他地域への事業展開を行い、1988年に(株)大阪学生情報センター(1991年(株)ジェイ・エス・ビー大阪へ商号変更)、1989年に(株)東学(1991年(株)ジェイ・エス・ビー東京へ商号変更)を設立した。その後グループの経営体制整備のために、1990年に(株)ジェイ・エス・ビーを設立し、それまで京都学生情報センターで行っていた業務を引き継ぎ、今日に至っている。

同社設立以降は、事業エリアを全国に拡大する一方、事業内容も拡大してきた。2002年には、学生への就職・アルバイト情報提供を目的に(株)OVO(現 連結子会社)を設立、2012年には、高齢者住宅事業への参入に伴う介護サービスの提供を目的に(株)グランユニライフケアサービス北海道などを設立、2014年には、家賃債務保証サービスを提供を目的にリビングネットワークサービス(株)(現 連結子会社)を設立するなど、年々事業領域を拡大してきた。また2018年には事業展開の効率化を目的に組織再編を行い、各地のグランユニライフケアサービス会社からフードサービス事業を分離して、新設の(株)ジェイ・エス・ビー・フードサービス(現 連結子会社)に譲渡し、介護サービス事業については(株)グランユニライフケアサービス(旧 連結子会社)に統合した。さらに2019年には、主力事業の総合力強化のために、学生向け賃貸マンションの管理・運営を展開する(株)東京学生ライフ(現 連結子会社)とそのグループ会社2社を傘下に収めた。2020年7月には、学生サポートの拡充を目指して(株)スタイルガーデン(現 連結子会社)を完全子会社化し、同年8月には、大学生を中心とした次世代を担うIT人材・AI人材の学習・成長支援等に強みを持つ(株)Mewcket(現 連結子会社)を傘下に収めた。2023年11月には、高齢者住宅事業を行うグランユニライフケアサービスを(株)学研ココファンに譲渡する一方、(株)学生ハウジング(現 連結子会社)を子会社化し、学生マンション事業に経営資源を集中的に投下する体制を整えた。

順調に成長を続けた同社は、2017年7月20日に東証2部へ上場し、2018年7月20日に東証1部指定を果たした。さらに2022年4月の東証市場区分見直しに伴い、プライム市場に移行した。2021年1月に就任した近藤雅彦(こんどうまさひこ)代表取締役社長が率いる体制の下で、同社グループは2023年10月期までの中期経営計画を超過達成した。今後は2026年10月期を最終年度とする新中期経営計画を着実に推進し、さらなる事業発展を目指している。

3. 事業内容
同社グループは、同社及び事業別の連結子会社9社で構成されている。これまで不動産賃貸管理事業、高齢者住宅事業及びその他の事業を行ってきたが、2023年11月に高齢者住宅事業を譲渡したことで、同事業は2024年10月期より同社グループの事業セグメントから除外されることになる。今後は、主力の不動産賃貸管理事業に経営資源を集中投下し、成長スピードの加速と企業価値の向上を図る。

2023年10月期のセグメント別売上高構成比を見ると、不動産賃貸管理事業が94.4%と大半を占める。続く高齢者住宅事業は4.7%を占めている。その他の事業は主力事業に対する後方支援的な位置付けを担っており、不動産販売事業、学生支援サービス、日本語学校事業などを含むが、売上高構成比は1.0%に過ぎない。セグメント別の営業利益(全事業に共通する一般経費などを控除前の利益。以下同)では、不動産賃貸管理事業が122.0%を占め、高齢者住宅事業も4.3%と黒字を確保したが、その他の事業は-0.3%と小幅の損失となった。その他の事業では、コロナ禍で事業収益は低調に推移していたが、ようやく留学生の受け入れを再開したことで事業収益が大幅に改善し、営業損失も縮小している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



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