城南進研 Research Memo(5):「りんご塾」の導入効果で「城南コベッツ」直営の小学生は増加傾向が続く(2)
[24/02/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*16:05JST 城南進研 Research Memo(5):「りんご塾」の導入効果で「城南コベッツ」直営の小学生は増加傾向が続く(2)
■城南進学研究社<4720>の業績の動向
(5) グループ会社
a) 幼少教育関連
幼少教育関連のうち、千葉県を中心に「星のおうち」「あっとほーむママ」「ルミナ保育園」など認可保育園8園(千葉県6園、東京都1園、神奈川県1園)を運営している城南ナーサリーの売上高は、前年同期比4.1%増の199百万円と増収基調が続いた。新たな取り組みとして2023年6月に児童発達支援教室「フォレストキッズ」を神奈川県川崎市に1教室開設している。専門の資格を持ったスタッフが児童の特性に合わせた個別支援計画を作成し、療育(治療と保育・教育)サービスを提供する教室である。現状、発達障害児童※の数に対して児童発達支援施設が不足しており、潜在的なニーズがあると見て新規参入した。専門スタッフの欠員が発生したため、11〜12月は休園していたが、スタッフを確保し2024年1月から再開している(スタッフ数3名)。生徒数は10名程度でまだ損益分岐点に達していないが、収益化の目途が立てば教室数を増やす予定だ。利用料金は障害福祉サービスの1つとして提供するため、国の補助金で大半が賄われる(3〜5歳児は無償)。自治体によって教室の設置基準などが変わってくるため、各地域の条件に合わせて開設していくことになる。
※「対人関係が苦手」「言葉の遅れ」「行動や興味の偏り」「落ち着きがない」「読み書きの習得の遅れ」など生まれつき脳の機能に偏りがあることで、発達に障害が生じている児童のこと。
埼玉県内で認可保育園「ふぇありぃ保育園」を14園運営している城南フェアリィーの売上高は、同4.0%増の281百万円となった。両子会社の運営園数は前年同期と変わらなかったものの、既存園の園児数増加により過去最高売上を更新した。「くぼた式育児法」を採り入れるなどサービス面での差別化を図っていることが園児数の増加につながっているものと見られる。
一方、神奈川県内でネイティブ英語環境下での学童保育施設「城南Kids After School」を6校運営している城南KIDSの売上高は、同2.9%減の105百万円となった。生徒獲得競争の激化による、生徒数の減少が減収要因である。今後は定員充足率の低い一部の校舎について、近隣の校舎と統合を進めることを検討している。
b) 英語教育関連
英語教育関連のうち、TOEFL(R)TESTやIELTS対策など留学試験対策専門予備校を1校運営するリンゴ・エル・エル・シーの売上高は前年同期比21.5%増の31百万円と2年ぶりの増収に転じた。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の収束に伴い、留学を希望する生徒が増加し始めたことが増収要因である。ただ、オンラインサービスを低廉な料金で提供する競合先も増加しているようで、実態的には苦戦している状況にある。
企業向けビジネス英語研修及び英会話スクール1校を運営するアイベックの売上高は、同15.3%減の51百万円と減収傾向が続いた。大口案件の失注が響いたようだ。国内での売上が低迷するなかで、今後は中国や韓国にも対象市場を広げて営業活動を進めることも検討している。この1〜2年でこれらの国の企業向けに英語研修サービスの提供を開始するなど実績も出始めているためだ。「iBEC(アイベック)メソッド」は、異文化対応能力やクリティカルシンキングなどグローバルビジネス環境に対応できるリーダーの養成メソッドとして定評があり、対象市場を広げることで需要を掘り起こしていく。
c) その他
スポーツ関連では、スイミングスクールなどの運営を行う久ケ原スポーツクラブの売上高が前年同期比1.1%減の187百万円と若干ながら減少した。水泳の授業を行う学校が少なくなり学びごとの多様化が進むなかで、スイミングスクールに通う小学生が減少、または通う頻度が減少していることが減収要因である。一方、イオマガジンの売上高は同0.8%増の46百万円と堅調に推移した。同子会社は「デキタス」のシステム開発やコンテンツ制作などを行っているほか、大企業や大学などで利用されているオンライン学習管理システム「Moodle(ムードル)」※の国内における正式パートナーとして導入支援・サポートを行っている。
※「Moodle」はオープンソースのeラーニングプラットフォームで、世界230ヶ国以上、約3.2億人が利用しており、日本でも大企業や多くの大学などで利用されている。同子会社は2016年に正式パートナーとして認定され、サーバー構築から設定、運用、カスタマイズ開発を行っており、2021年7月より利活用促進のためのサポートサービスも開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SO>
■城南進学研究社<4720>の業績の動向
(5) グループ会社
a) 幼少教育関連
幼少教育関連のうち、千葉県を中心に「星のおうち」「あっとほーむママ」「ルミナ保育園」など認可保育園8園(千葉県6園、東京都1園、神奈川県1園)を運営している城南ナーサリーの売上高は、前年同期比4.1%増の199百万円と増収基調が続いた。新たな取り組みとして2023年6月に児童発達支援教室「フォレストキッズ」を神奈川県川崎市に1教室開設している。専門の資格を持ったスタッフが児童の特性に合わせた個別支援計画を作成し、療育(治療と保育・教育)サービスを提供する教室である。現状、発達障害児童※の数に対して児童発達支援施設が不足しており、潜在的なニーズがあると見て新規参入した。専門スタッフの欠員が発生したため、11〜12月は休園していたが、スタッフを確保し2024年1月から再開している(スタッフ数3名)。生徒数は10名程度でまだ損益分岐点に達していないが、収益化の目途が立てば教室数を増やす予定だ。利用料金は障害福祉サービスの1つとして提供するため、国の補助金で大半が賄われる(3〜5歳児は無償)。自治体によって教室の設置基準などが変わってくるため、各地域の条件に合わせて開設していくことになる。
※「対人関係が苦手」「言葉の遅れ」「行動や興味の偏り」「落ち着きがない」「読み書きの習得の遅れ」など生まれつき脳の機能に偏りがあることで、発達に障害が生じている児童のこと。
埼玉県内で認可保育園「ふぇありぃ保育園」を14園運営している城南フェアリィーの売上高は、同4.0%増の281百万円となった。両子会社の運営園数は前年同期と変わらなかったものの、既存園の園児数増加により過去最高売上を更新した。「くぼた式育児法」を採り入れるなどサービス面での差別化を図っていることが園児数の増加につながっているものと見られる。
一方、神奈川県内でネイティブ英語環境下での学童保育施設「城南Kids After School」を6校運営している城南KIDSの売上高は、同2.9%減の105百万円となった。生徒獲得競争の激化による、生徒数の減少が減収要因である。今後は定員充足率の低い一部の校舎について、近隣の校舎と統合を進めることを検討している。
b) 英語教育関連
英語教育関連のうち、TOEFL(R)TESTやIELTS対策など留学試験対策専門予備校を1校運営するリンゴ・エル・エル・シーの売上高は前年同期比21.5%増の31百万円と2年ぶりの増収に転じた。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の収束に伴い、留学を希望する生徒が増加し始めたことが増収要因である。ただ、オンラインサービスを低廉な料金で提供する競合先も増加しているようで、実態的には苦戦している状況にある。
企業向けビジネス英語研修及び英会話スクール1校を運営するアイベックの売上高は、同15.3%減の51百万円と減収傾向が続いた。大口案件の失注が響いたようだ。国内での売上が低迷するなかで、今後は中国や韓国にも対象市場を広げて営業活動を進めることも検討している。この1〜2年でこれらの国の企業向けに英語研修サービスの提供を開始するなど実績も出始めているためだ。「iBEC(アイベック)メソッド」は、異文化対応能力やクリティカルシンキングなどグローバルビジネス環境に対応できるリーダーの養成メソッドとして定評があり、対象市場を広げることで需要を掘り起こしていく。
c) その他
スポーツ関連では、スイミングスクールなどの運営を行う久ケ原スポーツクラブの売上高が前年同期比1.1%減の187百万円と若干ながら減少した。水泳の授業を行う学校が少なくなり学びごとの多様化が進むなかで、スイミングスクールに通う小学生が減少、または通う頻度が減少していることが減収要因である。一方、イオマガジンの売上高は同0.8%増の46百万円と堅調に推移した。同子会社は「デキタス」のシステム開発やコンテンツ制作などを行っているほか、大企業や大学などで利用されているオンライン学習管理システム「Moodle(ムードル)」※の国内における正式パートナーとして導入支援・サポートを行っている。
※「Moodle」はオープンソースのeラーニングプラットフォームで、世界230ヶ国以上、約3.2億人が利用しており、日本でも大企業や多くの大学などで利用されている。同子会社は2016年に正式パートナーとして認定され、サーバー構築から設定、運用、カスタマイズ開発を行っており、2021年7月より利活用促進のためのサポートサービスも開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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