ビーロット Research Memo(8):目標は、経常利益55.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益38.3億円
[24/03/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*17:28JST ビーロット Research Memo(8):目標は、経常利益55.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益38.3億円
■成長戦略・トピック
1. 中期経営計画(2021〜2023年)の振り返りと新・中期経営計画の目標値
ビーロット<3452>は、2023年12月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画にて“100年続く企業グループ”を目指し、安定した利益を生み出す企業体質に向けた収益構造変革に取り組んできた。数値目標としては、2023年12月期に経常利益36.4億円、親会社株主に帰属する当期純利益24.4億円を掲げ、経常利益で49.4億円(達成率135.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益で32.9億円(同135.1%)と大幅に上振れて達成した。新・中期経営計画では、引き続き“100年続く企業グループ”を目指し、目標値として2026年12月期に、経常利益で55.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益で38.3億円を目指す。その他にも、株主還元の指標として配当性向で30%以上、安定した利益構造へのシフトの指標として固定資産を毎期20億円程度積み上げ、強固な経営基盤の指標として自己資本比率30%以上を加えた。弊社では、いずれもレベルの高い目標値となっているが、2023年12月期の実績からの大きなギャップはなく、実現可能性は高いと判断している。
2.新・中期経営計画のアクションプラン
具体的なアクションプランとしては、(1) 優秀な人材の確保と育成、(2) ネットワーク・アライアンスの深耕と拡張、(3) 資金調達手法の多様化、(4) DXの推進と加速、(5) 新たな収益モデルの構築、(6) コーポレートガバナンス・リスク管理体制の強化、の6点を掲げている。中期経営計画(2021〜2023年)で実現した人材育成や安定収益の拡大などを引き継ぎつつ、さらに筋肉質な経営基盤を目指し、変革を継続する考えだ。
「(1) 優秀な人材の確保と育成」では、個人の特殊能力を活かし組織に貢献する専門職・スペシャリストコースや、チームマネジメントで組織成長に貢献する経営陣・マネージャーコースなど、キャリアアップのコースを選択できる体制を構築する。また、100名を超える営業職については、成果主義による待遇向上を通じて取扱単価とサービスの質のレベルアップを目指す。「(2) ネットワーク・アライアンスの深耕と拡張」では、顧客(超富裕層、富裕層、顧客輩出層)、金融機関・ファンド機関投資家、専門家(弁護士・会計士・税理士・司法書士)、株主それぞれとの関係をより一層強固なものとし、自社サービスのファンを増やす。「(3) 資金調達手法の多様化」では、金融機関からの借入れに加え、私募ファンドやクラウドファンディングなども活用し、資金調達を強化する(詳細は後述)。「(4) DXの推進と加速」では、中計期間(2021〜2023年)で管理部門におけるDX推進が完了したため、営業部門におけるシステム効率化と、多種多様な人材の登用を目的としたシステムの拡充を図る。「(5) 新たな収益モデルの構築」では、パートナー企業との共同出資やM&A、新たな事業領域や企業再生分野のノウハウを高める。「(6) コーポレートガバナンス・リスク管理体制の強化」では、リスク管理体制のさらなる整備、主に管理職を対象とした法務などのリスク管理における教育研修制度などの充実化を図る。
3. 「株主還元の充実」及び「資金調達手法の多様化」の取り組み事例:B-Den
B-Den(ビデン)は同社が行う不動産投資型クラウドファンディングの商標である。同社が厳選した物件に対して、少額から不動産投資ができる。同社にとっては、投資家や金融機関といった外部の資金を活用でき、オフバランス化による身軽な利益成長が可能となる。2021年4月からサービスはスタートしているが、今後は株主還元策の一環としての商品化も企画している。2024年4月に発売予定の株主限定ファンドは沖縄県のファミリーマンションを小口化したファンドであり、予定利回り5%と高い収益性が期待できる。同社の株主還元の充実と資金調達手法の多様化の両面で有効な施策として注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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■成長戦略・トピック
1. 中期経営計画(2021〜2023年)の振り返りと新・中期経営計画の目標値
ビーロット<3452>は、2023年12月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画にて“100年続く企業グループ”を目指し、安定した利益を生み出す企業体質に向けた収益構造変革に取り組んできた。数値目標としては、2023年12月期に経常利益36.4億円、親会社株主に帰属する当期純利益24.4億円を掲げ、経常利益で49.4億円(達成率135.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益で32.9億円(同135.1%)と大幅に上振れて達成した。新・中期経営計画では、引き続き“100年続く企業グループ”を目指し、目標値として2026年12月期に、経常利益で55.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益で38.3億円を目指す。その他にも、株主還元の指標として配当性向で30%以上、安定した利益構造へのシフトの指標として固定資産を毎期20億円程度積み上げ、強固な経営基盤の指標として自己資本比率30%以上を加えた。弊社では、いずれもレベルの高い目標値となっているが、2023年12月期の実績からの大きなギャップはなく、実現可能性は高いと判断している。
2.新・中期経営計画のアクションプラン
具体的なアクションプランとしては、(1) 優秀な人材の確保と育成、(2) ネットワーク・アライアンスの深耕と拡張、(3) 資金調達手法の多様化、(4) DXの推進と加速、(5) 新たな収益モデルの構築、(6) コーポレートガバナンス・リスク管理体制の強化、の6点を掲げている。中期経営計画(2021〜2023年)で実現した人材育成や安定収益の拡大などを引き継ぎつつ、さらに筋肉質な経営基盤を目指し、変革を継続する考えだ。
「(1) 優秀な人材の確保と育成」では、個人の特殊能力を活かし組織に貢献する専門職・スペシャリストコースや、チームマネジメントで組織成長に貢献する経営陣・マネージャーコースなど、キャリアアップのコースを選択できる体制を構築する。また、100名を超える営業職については、成果主義による待遇向上を通じて取扱単価とサービスの質のレベルアップを目指す。「(2) ネットワーク・アライアンスの深耕と拡張」では、顧客(超富裕層、富裕層、顧客輩出層)、金融機関・ファンド機関投資家、専門家(弁護士・会計士・税理士・司法書士)、株主それぞれとの関係をより一層強固なものとし、自社サービスのファンを増やす。「(3) 資金調達手法の多様化」では、金融機関からの借入れに加え、私募ファンドやクラウドファンディングなども活用し、資金調達を強化する(詳細は後述)。「(4) DXの推進と加速」では、中計期間(2021〜2023年)で管理部門におけるDX推進が完了したため、営業部門におけるシステム効率化と、多種多様な人材の登用を目的としたシステムの拡充を図る。「(5) 新たな収益モデルの構築」では、パートナー企業との共同出資やM&A、新たな事業領域や企業再生分野のノウハウを高める。「(6) コーポレートガバナンス・リスク管理体制の強化」では、リスク管理体制のさらなる整備、主に管理職を対象とした法務などのリスク管理における教育研修制度などの充実化を図る。
3. 「株主還元の充実」及び「資金調達手法の多様化」の取り組み事例:B-Den
B-Den(ビデン)は同社が行う不動産投資型クラウドファンディングの商標である。同社が厳選した物件に対して、少額から不動産投資ができる。同社にとっては、投資家や金融機関といった外部の資金を活用でき、オフバランス化による身軽な利益成長が可能となる。2021年4月からサービスはスタートしているが、今後は株主還元策の一環としての商品化も企画している。2024年4月に発売予定の株主限定ファンドは沖縄県のファミリーマンションを小口化したファンドであり、予定利回り5%と高い収益性が期待できる。同社の株主還元の充実と資金調達手法の多様化の両面で有効な施策として注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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