紀文食品 Research Memo(4):国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業を展開
[24/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
*14:34JST 紀文食品 Research Memo(4):国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業を展開
■事業概要
1. 事業内容
紀文食品<2933>グループは、同社及び連結子会社14社(国内7社、海外7社)、非連結子会社1社(国内1社)、持分法適用関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成され、水産練り製品、惣菜、水産珍味の食品製造販売と食品の仕入販売を主たる業務としている。事業は国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業の3つにセグメントされ、2024年3月期第3四半期の売上高構成比は、それぞれ72.1%、10.8%、17.1%となっている。
(1) 国内食品事業
水産練り製品、惣菜、水産珍味といった食品の製造販売を主力に、水産品や農畜産品の輸出入や国内仕入販売を行っている。食品の製造販売は水産練り製品と惣菜、正月商品に分けられ、水産練り製品は蒲鉾や竹輪、さつま揚、はんぺん、カニカマなど、惣菜は肉餃子など中華惣菜や「糖質0g麺」といった麺状製品、玉子加工商品などである。また、同社オリジナル商品として「チーちく(R)」や「魚河岸あげ(R)」、正月商品として伊達巻や正月セットを販売している。製造は、自社工場である「恵庭工場(北海道)」「東京工場(千葉県)」「船橋工場(千葉県)」「横浜工場(神奈川県)」「静岡工場(静岡県)」をはじめ、子会社の(株)紀文西日本が展開する「岡山総社工場(岡山県)」や関連会社の海洋食品(株)(沖縄県)で行い、日本全国に安定供給する生産体制を構築している。一方、水産珍味は主に海産物を使用した珍味で、子会社の(株)北食(北海道)で製造・加工した商品を同社が仕入販売している。輸出入及び国内仕入販売は、(株)紀文産業がグループ内の食品加工メーカーや食品商社に、すり身や冷凍魚などの水産品、卵、穀物、大豆、胡麻といった農畜産物、水産練り製品を販売している。
(2) 海外食品事業
海外では、水産練り製品などの食品の製造販売のほか、農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品の製造販売は子会社のKIBUN (THAILAND) CO.,LTD.、関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)及びPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.(韓国)が行っており、近年海外でも人気のカニカマなどを、海外の各拠点を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州向けに販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売は子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.),INC.が行っており、アラスカで調達したすり身を日本及びアジアの同社工場に供給する一方、北中米を中心に穀物、大豆、胡麻といった農産物などを販売している。KIBUN HONG KONG COMPANY LIMITED及びKIBUN FOODS SINGAPORE PTE.,LTD.は香港とシンガポール及び周辺地域で、主としてグループ企業から仕入れた水産練り製品などの輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.へのすり身の供給を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEUで、KIBUN CHINA CO.,LTD.は中国で、同社グループから仕入れた水産練り製品や各地の仕入商材の輸入販売を行っている。
(3) 食品関連事業
(株)紀文フレッシュシステムが展開する物流事業が売上高の大半を占め、同社グループのチルド食品の国内物流を核に、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)ビジネスや複数の顧客と車両を共有して配送する共同配送事業などを行っている。物流事業におけるグループ外売上は75.8%(2024年3月期第3四半期)を占めており、連結の収益源ともなっている。また、情報システム事業では全国に配置した物流センターの情報ネットワークを構築しており、各センターを拠点とした配送をサポートしている。このほか、(株)豊珠興産が生産設備・自動車などのリースや飲食、広告宣伝、オフィスサービスといった事業を、(株)豊珠保険サービスが損害保険・生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<AS>
■事業概要
1. 事業内容
紀文食品<2933>グループは、同社及び連結子会社14社(国内7社、海外7社)、非連結子会社1社(国内1社)、持分法適用関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成され、水産練り製品、惣菜、水産珍味の食品製造販売と食品の仕入販売を主たる業務としている。事業は国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業の3つにセグメントされ、2024年3月期第3四半期の売上高構成比は、それぞれ72.1%、10.8%、17.1%となっている。
(1) 国内食品事業
水産練り製品、惣菜、水産珍味といった食品の製造販売を主力に、水産品や農畜産品の輸出入や国内仕入販売を行っている。食品の製造販売は水産練り製品と惣菜、正月商品に分けられ、水産練り製品は蒲鉾や竹輪、さつま揚、はんぺん、カニカマなど、惣菜は肉餃子など中華惣菜や「糖質0g麺」といった麺状製品、玉子加工商品などである。また、同社オリジナル商品として「チーちく(R)」や「魚河岸あげ(R)」、正月商品として伊達巻や正月セットを販売している。製造は、自社工場である「恵庭工場(北海道)」「東京工場(千葉県)」「船橋工場(千葉県)」「横浜工場(神奈川県)」「静岡工場(静岡県)」をはじめ、子会社の(株)紀文西日本が展開する「岡山総社工場(岡山県)」や関連会社の海洋食品(株)(沖縄県)で行い、日本全国に安定供給する生産体制を構築している。一方、水産珍味は主に海産物を使用した珍味で、子会社の(株)北食(北海道)で製造・加工した商品を同社が仕入販売している。輸出入及び国内仕入販売は、(株)紀文産業がグループ内の食品加工メーカーや食品商社に、すり身や冷凍魚などの水産品、卵、穀物、大豆、胡麻といった農畜産物、水産練り製品を販売している。
(2) 海外食品事業
海外では、水産練り製品などの食品の製造販売のほか、農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品の製造販売は子会社のKIBUN (THAILAND) CO.,LTD.、関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)及びPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.(韓国)が行っており、近年海外でも人気のカニカマなどを、海外の各拠点を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州向けに販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売は子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.),INC.が行っており、アラスカで調達したすり身を日本及びアジアの同社工場に供給する一方、北中米を中心に穀物、大豆、胡麻といった農産物などを販売している。KIBUN HONG KONG COMPANY LIMITED及びKIBUN FOODS SINGAPORE PTE.,LTD.は香港とシンガポール及び周辺地域で、主としてグループ企業から仕入れた水産練り製品などの輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.へのすり身の供給を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEUで、KIBUN CHINA CO.,LTD.は中国で、同社グループから仕入れた水産練り製品や各地の仕入商材の輸入販売を行っている。
(3) 食品関連事業
(株)紀文フレッシュシステムが展開する物流事業が売上高の大半を占め、同社グループのチルド食品の国内物流を核に、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)ビジネスや複数の顧客と車両を共有して配送する共同配送事業などを行っている。物流事業におけるグループ外売上は75.8%(2024年3月期第3四半期)を占めており、連結の収益源ともなっている。また、情報システム事業では全国に配置した物流センターの情報ネットワークを構築しており、各センターを拠点とした配送をサポートしている。このほか、(株)豊珠興産が生産設備・自動車などのリースや飲食、広告宣伝、オフィスサービスといった事業を、(株)豊珠保険サービスが損害保険・生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<AS>