フォーバル Research Memo(3):アイコンサービスでDX・GXを支援するフォーバルビジネスグループが柱(1)
[24/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*16:43JST フォーバル Research Memo(3):アイコンサービスでDX・GXを支援するフォーバルビジネスグループが柱(1)
■フォーバル<8275>の事業概要
1. フォーバルビジネスグループ
フォーバルビジネスグループでは、中小・小規模企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取り次ぎなどを手掛ける。主力事業は、経営コンサルティングサービスであるアイコンサービスと、創業以来手掛けているビジネスフォンの販売をはじめとする情報通信機器やOA機器の販売だ。情報機器や通信サービスでの接点からアイコンサービス・よろず経営相談へ導き、さらに次世代経営コンサルティングでより深い解決策を提案するという一連の流れで、中小・小規模企業の多様なニーズに対応する体制を整備している。同社のコンサルティングの特色は5分野(情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継)と3手法(売上拡大、業務効率改善、リスク回避)に整理される。前期に引き続き2024年3月期は、成長戦略として「中小・小規模企業のGDX化の伴走型アドバイザーとして確固たる地位の確立」を掲げ、人材投資を先行している。
2024年3月期第3四半期の業績は、売上高が23,283百万円(前年同期比15.0%増)、セグメント利益は1,053 百万円(同19.3%増)と、成長性・収益性ともに高い。
2. アイコンサービス:定期訪問と遠隔サポートを組み合わせた効率的な中小企業支援が特長
同社の最も注目すべき事業は、2008年に提供を開始した「アイコン」だろう。「アイコン」の「アイ」は、information(情報)、imagination(想像力)、idea(アイデア)、identity(独自性)、intelligence(知力)、innovation(革新)などを示し、これらを起源とするコンサルティングサービスである。定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特長である。
アイコンサービスの基本構成は、「よろず経営相談」サービス、定期訪問や通信技術を使った遠隔サポート、パソコン・ネットワーク状態監視サービス、各種アプリケーションの問い合わせサービス、顧客専用サイトとなっている。また、メニューとして、経営コンサルティング系、個人情報管理系、パソコン・ネットワーク系、スマートフォン・パッド系、ホームページ系、電話系、コピー系の幅広いサービスを提供する。現在のアイコンサービスの平均客単価は月額20,000円程度となっている。ほかのサービスへの入り口と位置付けているため、設定金額は低めである。同サービスは、従来は自社の“企業ドクター”が行うのが基本であったが、OEM展開(パートナーの販売会社によるサービス)が大きく伸びている。アイコンサービスはそれ自体が利益率の高いサービスであることに加え端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。
アイコンサービスの一環としてリリースされたものには、スマートフォンから簡便かつ安価に勤怠管理を行えるクラウド型勤怠管理システム「HRMOS(ハーモス)勤怠」や、業務フローの見直し・マニュアル化を行い、ペーパーレス化・標準化で業務の効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」などがある。これらは、働き方改革を行う大前提となる勤務実態を見える化するとともに、より生産性の高い働き方への変革を支援する。
3. “中小・小規模企業DXアドバイザー”として第三者認定の取得
同社はこれまで、中小・小規模企業の経営及び情報化の支援を積み重ねており、顧客企業の満足度の高さからその支援の質には定評があった。2021年以降は複数の第三者認証を取得し、名実ともに“中小・小規模企業DXアドバイザー”の第一人者となっている。具体的には、同年3月に「DX認定制度 認定事業者」に認定された。これは、DX-Ready事業者を経済産業省が認定するものであり、「情報処理の促進に関する法律」に基づき、「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応する企業を、申請に基づいて国が認定しているものである。
また、同社は「DXマーク認証制度」における認証支援事業者として活動している。「DXマーク認証制度」は、DXを積極的に推進する企業を(一社)中小企業個人情報セキュリティー推進協会が認証するものである。同社は「DXマーク」を取得したい中小・小規模企業に対して、自社のDXアドバイザーを介して支援を行う。本格的に受付を開始してから間もないが500社近くの中小・小規模企業から認証取得のアドバイスを依頼されており(既に400社以上が認定取得)、“中小・小規模企業DXアドバイザー”としての活躍のフィールドが拡大している。
4. フォーバルテレコムビジネスグループ
フォーバルテレコム<9445>を中心にVoIP(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)・FMC(サービス名「どこでもホン」)などのオリジナル通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷及び保険サービスなどを提供する。また、一括請求する「ワンビリングサービス」を通じて企業のコスト削減や事業効率向上を支援している。直近では、光回線サービスやISPの拡大ペースが落ち着き、電力サービスが伸びている。
2024年3月期第3四半期の業績は、売上高が16,796百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益が723百万円(同216.3%増)となった。2023年3月期上期に電力サービスの仕入価格上昇の影響でセグメント利益が低下したが、それ以降は仕入価格上昇分を価格転嫁した契約改定により、収益性が大幅に回復している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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■フォーバル<8275>の事業概要
1. フォーバルビジネスグループ
フォーバルビジネスグループでは、中小・小規模企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取り次ぎなどを手掛ける。主力事業は、経営コンサルティングサービスであるアイコンサービスと、創業以来手掛けているビジネスフォンの販売をはじめとする情報通信機器やOA機器の販売だ。情報機器や通信サービスでの接点からアイコンサービス・よろず経営相談へ導き、さらに次世代経営コンサルティングでより深い解決策を提案するという一連の流れで、中小・小規模企業の多様なニーズに対応する体制を整備している。同社のコンサルティングの特色は5分野(情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継)と3手法(売上拡大、業務効率改善、リスク回避)に整理される。前期に引き続き2024年3月期は、成長戦略として「中小・小規模企業のGDX化の伴走型アドバイザーとして確固たる地位の確立」を掲げ、人材投資を先行している。
2024年3月期第3四半期の業績は、売上高が23,283百万円(前年同期比15.0%増)、セグメント利益は1,053 百万円(同19.3%増)と、成長性・収益性ともに高い。
2. アイコンサービス:定期訪問と遠隔サポートを組み合わせた効率的な中小企業支援が特長
同社の最も注目すべき事業は、2008年に提供を開始した「アイコン」だろう。「アイコン」の「アイ」は、information(情報)、imagination(想像力)、idea(アイデア)、identity(独自性)、intelligence(知力)、innovation(革新)などを示し、これらを起源とするコンサルティングサービスである。定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特長である。
アイコンサービスの基本構成は、「よろず経営相談」サービス、定期訪問や通信技術を使った遠隔サポート、パソコン・ネットワーク状態監視サービス、各種アプリケーションの問い合わせサービス、顧客専用サイトとなっている。また、メニューとして、経営コンサルティング系、個人情報管理系、パソコン・ネットワーク系、スマートフォン・パッド系、ホームページ系、電話系、コピー系の幅広いサービスを提供する。現在のアイコンサービスの平均客単価は月額20,000円程度となっている。ほかのサービスへの入り口と位置付けているため、設定金額は低めである。同サービスは、従来は自社の“企業ドクター”が行うのが基本であったが、OEM展開(パートナーの販売会社によるサービス)が大きく伸びている。アイコンサービスはそれ自体が利益率の高いサービスであることに加え端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。
アイコンサービスの一環としてリリースされたものには、スマートフォンから簡便かつ安価に勤怠管理を行えるクラウド型勤怠管理システム「HRMOS(ハーモス)勤怠」や、業務フローの見直し・マニュアル化を行い、ペーパーレス化・標準化で業務の効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」などがある。これらは、働き方改革を行う大前提となる勤務実態を見える化するとともに、より生産性の高い働き方への変革を支援する。
3. “中小・小規模企業DXアドバイザー”として第三者認定の取得
同社はこれまで、中小・小規模企業の経営及び情報化の支援を積み重ねており、顧客企業の満足度の高さからその支援の質には定評があった。2021年以降は複数の第三者認証を取得し、名実ともに“中小・小規模企業DXアドバイザー”の第一人者となっている。具体的には、同年3月に「DX認定制度 認定事業者」に認定された。これは、DX-Ready事業者を経済産業省が認定するものであり、「情報処理の促進に関する法律」に基づき、「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応する企業を、申請に基づいて国が認定しているものである。
また、同社は「DXマーク認証制度」における認証支援事業者として活動している。「DXマーク認証制度」は、DXを積極的に推進する企業を(一社)中小企業個人情報セキュリティー推進協会が認証するものである。同社は「DXマーク」を取得したい中小・小規模企業に対して、自社のDXアドバイザーを介して支援を行う。本格的に受付を開始してから間もないが500社近くの中小・小規模企業から認証取得のアドバイスを依頼されており(既に400社以上が認定取得)、“中小・小規模企業DXアドバイザー”としての活躍のフィールドが拡大している。
4. フォーバルテレコムビジネスグループ
フォーバルテレコム<9445>を中心にVoIP(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)・FMC(サービス名「どこでもホン」)などのオリジナル通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷及び保険サービスなどを提供する。また、一括請求する「ワンビリングサービス」を通じて企業のコスト削減や事業効率向上を支援している。直近では、光回線サービスやISPの拡大ペースが落ち着き、電力サービスが伸びている。
2024年3月期第3四半期の業績は、売上高が16,796百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益が723百万円(同216.3%増)となった。2023年3月期上期に電力サービスの仕入価格上昇の影響でセグメント利益が低下したが、それ以降は仕入価格上昇分を価格転嫁した契約改定により、収益性が大幅に回復している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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