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P−京橋アートレジ Research Memo(10):新築マンション開発とリノベ再販を強化、必要ならM&Aも検討へ

注目トピックス 日本株
*14:10JST P−京橋アートレジ Research Memo(10):新築マンション開発とリノベ再販を強化、必要ならM&Aも検討へ
■中期成長イメージ

1. 今後の事業展開
京橋アートレジデンス<5536>は新築マンションについて、人員体制や社外ネットワークを継続的に強化することで、23区を中心に開発数を月2棟のペースで増やす方針である。特に新宿、池袋、上野、品川など知名度の高いエリアでの供給を増やすことで、顧客層の拡大や海外投資家向けの商品ラインナップの強化を図り、資産形成用賃貸レジデンスのマーケットにおける地位確立を目指す。また、現在、不動産DX企業との連携などを通じて情報収集管理システム、企画プランシステム、施工管理システムを採用しているが、今後、出資先のAI、DX企業などとの連携を強化することで開発力を一層高める考えである。新築戸建・宅地開発事業については、共同事業を中心とした開発を推進する予定だが、土地の取得費用が高騰しているためマンション開発に比べると抑制傾向が続く見込みである。リノベ再販事業では、同社の企画力が生かせてニーズも強い、レジデンスやオフィス、店舗などの一棟リノベと高額ヴィンテージマンションを強化する方針である。

企画力や推進力を生かせる不動産コンサルティングやプロジェクトマネジメント事業についても拡大を図り、オフィス、商業、医療などの複合開発を行う考えである。新たな展開としては、不動産小口化やクラウドファンディングによる個人の資産形成用商品も品揃えし、認知度を高める方針である。一方、ESG関連事業においては再生可能エネルギー事業を継続、暮らし関連事業では地域貢献など環境や社会課題解決への取り組みを広げる予定である。そのほか、スタートアップ企業への出資や提携については、すでに事業シナジーのある企業やDX関連企業など数社と行っており、今後も積極的に展開する予定である。また、既存事業とのシナジーや事業領域の拡大につながるM&Aについては、必要であれば積極的に推進する方針である。


中期的にも新築マンション事業が成長をけん引
2. 中期成長イメージ
同社は中期的に、以上のような方向で事業が展開していく考えである。特に主力の新築マンション事業では、現在の進捗から見ると来期には年間20件以上の引渡が視野に入ってくると考えられ、引き続き同社の成長をけん引すると見られる。敷地面積など条件によっては、従来のマンションよりワンサイズ大きいミドルクラスの新築マンションや分譲マンションへと領域を拡大する可能性もあると思われる。一棟賃貸マンションのリノベ再販のシリーズ化やヴィンテージマンションの区分リノベ再販といった新しい取り組みも、少しずつ軌道に乗ってくることが予想される。このほか成長に貢献できそうな新たな取り組みもスタートする見込みである。このため、成長やマーケットポジション確立に向けてコストが先行する場面もあるだろうが、中期的に2ケタの利益成長を期待したい。中期経営計画の策定が待たれるところである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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