BuySell Technologies:出張訪問買取サービス「バイセル」で業績急成長中、リユース市場の拡大も追い風
[24/09/18]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
*15:58JST BuySell Technologies:出張訪問買取サービス「バイセル」で業績急成長中、リユース市場の拡大も追い風
BuySell Technologies<7685>は、出張訪問買取サービス「バイセル」の出張訪問買取事業と2020年以降の積極的なM&Aの推進により拡大している店舗買取事業を中心に一般顧客から買い取った商品をオークションや業者間取引、自社ECや催事等によって販売している。主に「インターネット」や「TVCM・紙媒体中心のマスメディア」を駆使したクロスメディアマーケティングにより、シニア層に最適化された集客を実施。年間約26万件の日本全国の自宅に直接訪問を行っている。着物・切手・貴金属・ブランド品等、販売時に高単価を確保できるものをメイン商材としており、買取商材は古物オークション等のtoB向け(販売比率約74%)、EC販売・催事・店舗販売等のtoC向け(同約26%)の多角的な販路を持ち、在庫リスクは僅少。常時販売可能なtoB販路と収益性の高いtoC販路の販売チャネル最適化により、利益率向上と在庫リスク低減の両立を実現している。顧客層は、シニア富裕層からの問い合わせが多く、50代以上の顧客が約86%を占めている。自宅整理、遺品整理及び生前整理に伴って同社サービスを利用することが多く、利用理由の約70%を占めている。
24年12月期上期累計の売上高は28,720百万円(前年同期比46.8%増)、営業利益は2.420百万円(同84.2%増)で着地した。出張訪問買取事業・グループ店舗買取事業ともに上期は買取・販売が好調に推移し、在庫を積み上げつつ売上高・粗利益が増加。第1四半期から日創社、第2四半期からむすび社のP/L連結を開始している。また、第2四半期の出張訪問数は再訪(リピート)強化施策が奏功し、前年同期比16.8%増と順調に拡大。上期の出張訪問あたり売上総利益も65,985円と通期計画水準(65,600円)まで増加した。同時に、上期の好調な業績を踏まえて今期2度目となる通期業績予想の上方修正を発表、売上高は61,850百万円(前期比45.3%増)、営業利益は4.680百万円(同67.4%増)を見込んでいる。
同社は、競合の1社で、出張訪問買取事業で推定市場シェア2位を占めていた「買取 福ちゃん (FUKU CHAN)」運営のREGATE社を有するレクストHD社の完全子会社化を発表している。「買取 福ちゃん」は着物・骨董類・ブランドバッグ・ジュエリー等を中心に2023年実績で年間9万件を超える出張訪問件数を実現しており、バイセルと合わせた出張訪問件数は2024年見込みで約40万件の規模となる。両社の連携により、広告宣伝費の効率化、物流網・ロジの相互連携による効率性向上、販路最適化による収益性向上など、各種シナジーの実現可能性は高い。2024年10月にクロージング、来期2025年12月期からのP/L連結を予定。
「かくれ資産(自宅内の一年以上利用されていない不用品の推定価値)」の日本における総額は約66兆円と推計されており、潜在的なリユース市場の成長ポテンシャルは大きい。かくれ資産へのアプローチにおいてはリユース業界の競合が少なく、同社の強みである出張訪問買取により、主に50代以上のシニア富裕層から「かくれ資産」(貴金属・ブランド品・時計等)を掘り起こし、今後も買取・販売拡大を実現していく。実際、出張訪問延べ実績約138万件に対して、メインターゲットである50代以上のシニア層の世帯数は3,596万世帯と展開余地は依然として大きい。また、今後は出張訪問買取と差別化する買取チャネル強化のため、グループシナジーを活用しながら店舗展開を加速させていくようだ。後発ながらグループ店舗数を急速に拡大させており、店舗買取が中心のリユース顕在市場は3兆円規模かつ安定的な成長を続ける有望な市場であり、小規模事業者も多いことから今後も積極的な店舗展開を行うことで早期に業界上位のポジショニングを目指していくという。さらに、引き続きリユース領域に対するM&Aに注力し、既存競争力の強化やリユース未着手領域の展開に寄与する投資実行を優先して非連続的な成長も想定している。業績の急成長が続くなか、直近株価も堅調な同社の今後に注目しておきたい。
<NH>
BuySell Technologies<7685>は、出張訪問買取サービス「バイセル」の出張訪問買取事業と2020年以降の積極的なM&Aの推進により拡大している店舗買取事業を中心に一般顧客から買い取った商品をオークションや業者間取引、自社ECや催事等によって販売している。主に「インターネット」や「TVCM・紙媒体中心のマスメディア」を駆使したクロスメディアマーケティングにより、シニア層に最適化された集客を実施。年間約26万件の日本全国の自宅に直接訪問を行っている。着物・切手・貴金属・ブランド品等、販売時に高単価を確保できるものをメイン商材としており、買取商材は古物オークション等のtoB向け(販売比率約74%)、EC販売・催事・店舗販売等のtoC向け(同約26%)の多角的な販路を持ち、在庫リスクは僅少。常時販売可能なtoB販路と収益性の高いtoC販路の販売チャネル最適化により、利益率向上と在庫リスク低減の両立を実現している。顧客層は、シニア富裕層からの問い合わせが多く、50代以上の顧客が約86%を占めている。自宅整理、遺品整理及び生前整理に伴って同社サービスを利用することが多く、利用理由の約70%を占めている。
24年12月期上期累計の売上高は28,720百万円(前年同期比46.8%増)、営業利益は2.420百万円(同84.2%増)で着地した。出張訪問買取事業・グループ店舗買取事業ともに上期は買取・販売が好調に推移し、在庫を積み上げつつ売上高・粗利益が増加。第1四半期から日創社、第2四半期からむすび社のP/L連結を開始している。また、第2四半期の出張訪問数は再訪(リピート)強化施策が奏功し、前年同期比16.8%増と順調に拡大。上期の出張訪問あたり売上総利益も65,985円と通期計画水準(65,600円)まで増加した。同時に、上期の好調な業績を踏まえて今期2度目となる通期業績予想の上方修正を発表、売上高は61,850百万円(前期比45.3%増)、営業利益は4.680百万円(同67.4%増)を見込んでいる。
同社は、競合の1社で、出張訪問買取事業で推定市場シェア2位を占めていた「買取 福ちゃん (FUKU CHAN)」運営のREGATE社を有するレクストHD社の完全子会社化を発表している。「買取 福ちゃん」は着物・骨董類・ブランドバッグ・ジュエリー等を中心に2023年実績で年間9万件を超える出張訪問件数を実現しており、バイセルと合わせた出張訪問件数は2024年見込みで約40万件の規模となる。両社の連携により、広告宣伝費の効率化、物流網・ロジの相互連携による効率性向上、販路最適化による収益性向上など、各種シナジーの実現可能性は高い。2024年10月にクロージング、来期2025年12月期からのP/L連結を予定。
「かくれ資産(自宅内の一年以上利用されていない不用品の推定価値)」の日本における総額は約66兆円と推計されており、潜在的なリユース市場の成長ポテンシャルは大きい。かくれ資産へのアプローチにおいてはリユース業界の競合が少なく、同社の強みである出張訪問買取により、主に50代以上のシニア富裕層から「かくれ資産」(貴金属・ブランド品・時計等)を掘り起こし、今後も買取・販売拡大を実現していく。実際、出張訪問延べ実績約138万件に対して、メインターゲットである50代以上のシニア層の世帯数は3,596万世帯と展開余地は依然として大きい。また、今後は出張訪問買取と差別化する買取チャネル強化のため、グループシナジーを活用しながら店舗展開を加速させていくようだ。後発ながらグループ店舗数を急速に拡大させており、店舗買取が中心のリユース顕在市場は3兆円規模かつ安定的な成長を続ける有望な市場であり、小規模事業者も多いことから今後も積極的な店舗展開を行うことで早期に業界上位のポジショニングを目指していくという。さらに、引き続きリユース領域に対するM&Aに注力し、既存競争力の強化やリユース未着手領域の展開に寄与する投資実行を優先して非連続的な成長も想定している。業績の急成長が続くなか、直近株価も堅調な同社の今後に注目しておきたい。
<NH>