キューブ Research Memo(1):2028年度に営業利益率20%以上を目指す
[24/09/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:01JST キューブ Research Memo(1):2028年度に営業利益率20%以上を目指す
■要約
キューブ<7112>は、富裕層に特化したラグジュアリーゴルフウェアの販売を主力事業としている。自社でデザイン・企画した商品を外部へ製造委託するファブレス型の事業モデルで、主力ブランド「MARK&LONA(マークアンドロナ)」は日本及び韓国では深く浸透しており、ラグジュアリーゴルフウェア市場のトップランナーと言える。販売チャネルは、国内リテール(テナントインの実店舗での販売)、国内及び海外向けEC、韓国・海外(米国及び台湾等)・国内向けの卸がある。また中期ビジョンの成長戦略として「グローバル展開」「ブランドの深化」「コラボレーションによるブランド開発」を掲げている。
1. 2024年12月期第2四半期の業績概要
2024年12月期第2四半期の業績は、売上高2,293百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益87百万円(同56.1%減)、経常利益91百万円(同55.0%減)、四半期純利益55百万円(同57.9%減)となった。韓国卸は、2022年の過熱感からの反動の影響で引き続き売上高は減少傾向にある。国内リテールは、インバウンド需要や2023年4月の青山店オープンの寄与等もあり、前年同期比では順調に増加している。国内ECは、天候不順等の影響もあって春夏物の新商品販売が伸び悩み、前年同期比ではマイナス、国内卸はゴルフブームの落ち着きの影響で卸先の在庫調整がやや遅れており、前年同期比ではマイナスとなった。海外卸は、ASEAN・東アジア地域で拡大中だが、第2四半期に予定していた納品が期ズレしたことから前年同期比ではマイナスとなった。売上総利益率は、韓国卸の売上高比率が低下したことから上昇したが、減収により売上総利益額は減少し、販管費が増加したことで営業減益となった。減益ではあるが、ほぼ計画に沿った結果であった。
2. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の業績は、売上高5,120百万円(前期比5.4%増)、営業利益236百万円(同18.2%減)、経常利益230百万円(同21.0%減)、当期純利益151百万円(同20.8%減)と予想されている。上期の業績がほぼ計画どおりであったことから、期初予想と変えていない。販売チャネル別では国内リテール、国内EC、海外EC、海外卸は堅調に推移する見込みである。韓国卸は急回復が見込めず横ばい予想、国内卸も代理店の在庫水準がまだ高いことなどから減収を見込んでいる。この結果、売上高は小幅増にとどまる見通しだ。売上総利益率は若干改善する予想だが、引き続き店舗リニューアルや人員増などの経費増が続くことから、営業利益は同18.2%減と予想されており、業績の本格回復にはもう少し時間がかかりそうだ。
3. 中長期の成長戦略
同社は、2023年2月に、中期ビジョン(2023年12月期〜2025年12月期)を策定し、成長戦略として「グローバル展開」「ブランドの深化」「コラボレーションによるブランド開発」を掲げている。「グローバル展開」では現地パートナーを通じた積極的な出店展開とデジタルB2Bツールや海外マーケティングを活用した市場拡大を、「ブランドの深化」では店舗開発、カテゴリー強化・新規ジャンルの開拓を、「コラボレーションによるブランド開発」ではグローバルで活躍するブランドやプロダクトとのコラボレーション、環境に配慮した新規商品開発を推進する計画だが、この基本方針に変更はない。進行中のグローバル展開を着実に推進することで、2028年度の営業利益率は20%以上、ROEは15%以上を目標にして取り組んでいくとしている。当初の計画に比べて達成時期にズレはありそうだが、会社が目指す方向及び体質には変わりはない。
■Key Points
・富裕層向けラグジュアリーゴルフウェアに特化したアパレルメーカー
・2024年12月期は増収だが投資先行で前期比18.2%の営業減益予想、2025年12月期以降に回収計画
・中長期成長目標として、営業利益率20%以上、ROE15%以上を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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■要約
キューブ<7112>は、富裕層に特化したラグジュアリーゴルフウェアの販売を主力事業としている。自社でデザイン・企画した商品を外部へ製造委託するファブレス型の事業モデルで、主力ブランド「MARK&LONA(マークアンドロナ)」は日本及び韓国では深く浸透しており、ラグジュアリーゴルフウェア市場のトップランナーと言える。販売チャネルは、国内リテール(テナントインの実店舗での販売)、国内及び海外向けEC、韓国・海外(米国及び台湾等)・国内向けの卸がある。また中期ビジョンの成長戦略として「グローバル展開」「ブランドの深化」「コラボレーションによるブランド開発」を掲げている。
1. 2024年12月期第2四半期の業績概要
2024年12月期第2四半期の業績は、売上高2,293百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益87百万円(同56.1%減)、経常利益91百万円(同55.0%減)、四半期純利益55百万円(同57.9%減)となった。韓国卸は、2022年の過熱感からの反動の影響で引き続き売上高は減少傾向にある。国内リテールは、インバウンド需要や2023年4月の青山店オープンの寄与等もあり、前年同期比では順調に増加している。国内ECは、天候不順等の影響もあって春夏物の新商品販売が伸び悩み、前年同期比ではマイナス、国内卸はゴルフブームの落ち着きの影響で卸先の在庫調整がやや遅れており、前年同期比ではマイナスとなった。海外卸は、ASEAN・東アジア地域で拡大中だが、第2四半期に予定していた納品が期ズレしたことから前年同期比ではマイナスとなった。売上総利益率は、韓国卸の売上高比率が低下したことから上昇したが、減収により売上総利益額は減少し、販管費が増加したことで営業減益となった。減益ではあるが、ほぼ計画に沿った結果であった。
2. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の業績は、売上高5,120百万円(前期比5.4%増)、営業利益236百万円(同18.2%減)、経常利益230百万円(同21.0%減)、当期純利益151百万円(同20.8%減)と予想されている。上期の業績がほぼ計画どおりであったことから、期初予想と変えていない。販売チャネル別では国内リテール、国内EC、海外EC、海外卸は堅調に推移する見込みである。韓国卸は急回復が見込めず横ばい予想、国内卸も代理店の在庫水準がまだ高いことなどから減収を見込んでいる。この結果、売上高は小幅増にとどまる見通しだ。売上総利益率は若干改善する予想だが、引き続き店舗リニューアルや人員増などの経費増が続くことから、営業利益は同18.2%減と予想されており、業績の本格回復にはもう少し時間がかかりそうだ。
3. 中長期の成長戦略
同社は、2023年2月に、中期ビジョン(2023年12月期〜2025年12月期)を策定し、成長戦略として「グローバル展開」「ブランドの深化」「コラボレーションによるブランド開発」を掲げている。「グローバル展開」では現地パートナーを通じた積極的な出店展開とデジタルB2Bツールや海外マーケティングを活用した市場拡大を、「ブランドの深化」では店舗開発、カテゴリー強化・新規ジャンルの開拓を、「コラボレーションによるブランド開発」ではグローバルで活躍するブランドやプロダクトとのコラボレーション、環境に配慮した新規商品開発を推進する計画だが、この基本方針に変更はない。進行中のグローバル展開を着実に推進することで、2028年度の営業利益率は20%以上、ROEは15%以上を目標にして取り組んでいくとしている。当初の計画に比べて達成時期にズレはありそうだが、会社が目指す方向及び体質には変わりはない。
■Key Points
・富裕層向けラグジュアリーゴルフウェアに特化したアパレルメーカー
・2024年12月期は増収だが投資先行で前期比18.2%の営業減益予想、2025年12月期以降に回収計画
・中長期成長目標として、営業利益率20%以上、ROE15%以上を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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