JSH Research Memo(1):障がい者就労の地域間格差を解消するサービスを展開、年率2ケタ成長が続く見通し
[24/09/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*13:01JST JSH Research Memo(1):障がい者就労の地域間格差を解消するサービスを展開、年率2ケタ成長が続く見通し
■要約
JSH<150A>は、障がい者雇用支援を中心とする地方創生事業と精神科領域に特化した訪問看護サービス等の在宅医療事業を展開している。「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念に掲げ2016年に創業、2024年3月に東京証券取引所グロース市場に株式上場を果たした。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の業績は、売上高で前期比17.3%増の3,482百万円、営業利益で同26.5%増の208百万円といずれも過去最高を更新した。在宅医療事業が採用増に対して売上獲得が遅延したことにより増収減益となったものの、障がい者雇用支援事業を中心とした地方創生事業が売上高で同29.4%増の2,086百万円、セグメント利益で同37.6%増の463百万円と好調に推移し、業績をけん引した。同社の貸農園を活用した障がい者雇用支援サービスは、就労ニーズの強い地方の障がい者と障がい者雇用ニーズの強い大都市圏の企業とをマッチングするサービスである。農園に看護師を常駐させるなど在宅医療事業で培ってきたノウハウを生かしたサポート体制を整備していることが特徴で、売上高の約90%がリカーリング売上(月額利用料)で占められる。新規農園の開設もあって、2024年3月期末の利用企業者数は前期末比29社増の172社、障がい者受入数は同31.7%増の1,152人と順調に拡大した。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績は、売上高で前期比18.1%増の4,111百万円、営業利益で同24.2%増の258百万円と2ケタ増収増益が続く見通し。引き続き障がい者雇用支援事業がけん引する格好となる。農園は従来まで九州圏で展開してきたが、2025年3月期は新たに札幌や岡山にも進出し、障がい者の受入れ能力は前期末比32.9%増の1,819人に拡大する見通しだ。第1四半期業績は、売上高で前年同期比20.8%増の967百万円、営業利益で同658.1%増の71百万円と順調な滑り出しとなっており、第2四半期以降も順調な推移が見込まれる。
3. 成長戦略
同社は障がい者雇用支援事業を今後の成長ドライバーとして積極展開する方針だ。障がい者の法定雇用率が2026年7月に2.5%から2.7%に引き上げられる予定で、民間企業の障がい者雇用数は2023年6月時点の64万人から2026年は74万人まで拡大することが見込まれる。直近は地方の障がい者の就労率が大都市圏と比べて低いことが課題として認識され始めており、こうした課題を解消すべく同社は地方で農園開設を進め、雇用創出機会を拡大する戦略だ。2025年9月には熊本県に同社最大規模となる農園を開設する予定で、当面は年間300〜400人ペースで障がい者受入数を増やすことを目標としている。地方での潜在ニーズは大きく、農園開設が順調に進めば同社の業績も今後数年間は年率2ケタ台の成長が続く可能性が高いと弊社では見ている。
■Key Points
・障がい者雇用支援事業は精神科領域の医療知識・対応ノウハウ等を生かしたサービスで差別化を図る
・2024年3月期業績は当期純利益を除いて過去最高を更新
・2025年3月期業績も障がい者雇用支援事業がけん引し2ケタ成長が続く見通し
・地方の障がい者就労ニーズを取り込み、障がい者雇用支援事業で高成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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■要約
JSH<150A>は、障がい者雇用支援を中心とする地方創生事業と精神科領域に特化した訪問看護サービス等の在宅医療事業を展開している。「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念に掲げ2016年に創業、2024年3月に東京証券取引所グロース市場に株式上場を果たした。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の業績は、売上高で前期比17.3%増の3,482百万円、営業利益で同26.5%増の208百万円といずれも過去最高を更新した。在宅医療事業が採用増に対して売上獲得が遅延したことにより増収減益となったものの、障がい者雇用支援事業を中心とした地方創生事業が売上高で同29.4%増の2,086百万円、セグメント利益で同37.6%増の463百万円と好調に推移し、業績をけん引した。同社の貸農園を活用した障がい者雇用支援サービスは、就労ニーズの強い地方の障がい者と障がい者雇用ニーズの強い大都市圏の企業とをマッチングするサービスである。農園に看護師を常駐させるなど在宅医療事業で培ってきたノウハウを生かしたサポート体制を整備していることが特徴で、売上高の約90%がリカーリング売上(月額利用料)で占められる。新規農園の開設もあって、2024年3月期末の利用企業者数は前期末比29社増の172社、障がい者受入数は同31.7%増の1,152人と順調に拡大した。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績は、売上高で前期比18.1%増の4,111百万円、営業利益で同24.2%増の258百万円と2ケタ増収増益が続く見通し。引き続き障がい者雇用支援事業がけん引する格好となる。農園は従来まで九州圏で展開してきたが、2025年3月期は新たに札幌や岡山にも進出し、障がい者の受入れ能力は前期末比32.9%増の1,819人に拡大する見通しだ。第1四半期業績は、売上高で前年同期比20.8%増の967百万円、営業利益で同658.1%増の71百万円と順調な滑り出しとなっており、第2四半期以降も順調な推移が見込まれる。
3. 成長戦略
同社は障がい者雇用支援事業を今後の成長ドライバーとして積極展開する方針だ。障がい者の法定雇用率が2026年7月に2.5%から2.7%に引き上げられる予定で、民間企業の障がい者雇用数は2023年6月時点の64万人から2026年は74万人まで拡大することが見込まれる。直近は地方の障がい者の就労率が大都市圏と比べて低いことが課題として認識され始めており、こうした課題を解消すべく同社は地方で農園開設を進め、雇用創出機会を拡大する戦略だ。2025年9月には熊本県に同社最大規模となる農園を開設する予定で、当面は年間300〜400人ペースで障がい者受入数を増やすことを目標としている。地方での潜在ニーズは大きく、農園開設が順調に進めば同社の業績も今後数年間は年率2ケタ台の成長が続く可能性が高いと弊社では見ている。
■Key Points
・障がい者雇用支援事業は精神科領域の医療知識・対応ノウハウ等を生かしたサービスで差別化を図る
・2024年3月期業績は当期純利益を除いて過去最高を更新
・2025年3月期業績も障がい者雇用支援事業がけん引し2ケタ成長が続く見通し
・地方の障がい者就労ニーズを取り込み、障がい者雇用支援事業で高成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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