8日の中国本土市場概況:上海総合は反発、堅調な貿易統計や値ごろ感で買い戻し優勢に
[14/05/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
8日の中国本土市場はまちまち。上海総合指数は前日比5.19ポイント高(+0.26%)の2015.27と反発、深セン成分指数は同64.72ポイント安(-0.89%)の7169.98と続落した。
上海総合指数は安寄り後に買い戻された。値ごろ感が意識されたほか、この日発表された中国の4月貿易統計が堅調な着地となったことで、中国経済の先行き懸念がひとまず緩和された格好。銀行や不動産、石炭といった大型株が買われ、指数の上昇をけん引した。ただ、明日9日から来週にかけて引き続き経済指標の発表が相次ぐこともあり、積極的に買い進むだけの安心感にも欠けたもよう。指数は後場に再び上げ幅を縮める動きとなった。
上海証券取引所のウェブサイトによると、同A株市場の平均PERが7日時点で10倍の大台を割り込んでいる。地元メディアによれば、これはリーマンショック直後の2008年10月時点と比較しても割安な水準。株価が低迷する一方で、1-3月期の大型株の決算が堅調だったことから値ごろ感が強まっているという。
税関総署の発表によれば、4月の輸出は前年同月比0.9%増、輸入は同0.8%増だった。市場では輸出入ともに減少が続くと予測されていたが、小幅ながらも予想外のプラス転換となった。貿易黒字は184億5000万米ドルで、こちらも市場予想を上振れた。RBS香港では、今後数カ月は輸出の穏やかな改善が続くと分析している。
セクター別では、石炭株が大きく上昇。うち山煤国際(600546/CH)はストップ高を付けた。新疆ウイグル自治区での石炭ガス化プロジェクトが国家開発銀行からの大口融資を取り付けたとの報道が支援材料になったもよう。また、新規株式公開(IPO)の再開が近いとの見方から、収益拡大への期待感で証券セクターも堅調に推移した。
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