22日の香港市場概況:下落、内外の政策不透明感で投資意欲はやや後退
[14/09/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
22日の香港市場は下落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比350.67ポイント安(-1.44%)の23955.49ポイントと反落し、本土企業株で構成されるH株指数が186.03ポイント安(-1.73%)の10597.30ポイントと3日続落した。ハンセンは約2カ月ぶりの安値水準に低迷している。売買代金は723億5200万香港ドル(19日は947億2100万香港ドル)。
内外の政策不透明感で投資マインドが低下する。米ダラス地区連銀のフィッシャー総裁が19日、「FRBは来春にも利上げを開始するべき」との見解を示したことがネガティブ材料となった。内部的には、中国財政部の楼継偉部長が21日、オーストラリアで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の際、「一つの経済指標の変動によって政策を大幅修正することはない」との認識を示したことが重し。
今月に入って発表された中国経済統計が総じて弱含むなか、市場では金利や預金準備率の全面的な引き下げなどの景気対策が強化されるとの観測が広がっていた。明日(23日)公表予定の8月HSBC中国製造業PMI(速報値)に関しても、下振れ不安が強まっている。
幅広い銘柄が売られ、ハンセン指数の構成銘柄は9割近くが下げた。個別では、不動産株の信和置業(83/HK)が4.0%安、華潤置地(1109/HK)が3.1%安、ネット株の騰訊HD(700/HK)が3.3%安、通信株の中国聯通(762/HK)が3.0%安と下げが目立っている。中国聯通については、今年8月の携帯通信・加入純増数が前月比で3割も減少したことなどが売り材料視された。
本土系金融株も安い。海通証券(6837/HK)が3.7%、中信証券(6030/HK)が2.5%、交通銀行(3328/HK)と中国人民保険集団(1339/HK)がそろって2.4%ずつ値を下げた。
他の個別株動向では、イタリア高級ファッションブランドのPRADA(1913/HK)が6.3%安と大幅続落。19日引け後に発表した今年7月中間期の業績で、20.6%減益が判明したことを嫌気した。
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