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25日の香港市場概況:下落、今後の金融政策に対する不安感も

注目トピックス 外国株

25日の香港市場は下落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比153.48ポイント安(-0.64%)の23768.13ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が76.67ポイント安(-0.78%)の10640.09ポイントとそろって反落した。ハンセンは約2カ月ぶりの安値を切り下げている。売買代金は808億3500万香港ドル(24日は752億3900万香港ドル)。主要指数は昨夜の米株高を好感して小高くスタートしたものの、中盤からマイナスに転じ、引けにかけて下げ幅を広げた。

金融政策の先行き不透明感が重しとなった。中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁が近く更迭されるとの観測が流れるなか、金融市場改革が今後遅延すると懸念された。人民銀行の資金吸収も嫌気される。定例の公開市場操作(原則として火曜と木曜)で人民銀は25日にレポ取引を実施し、市場から180億人民元を吸収した。火曜日の吸収オペとあわせ、期日到来分との差し引きで今週は110億人民元の吸収超となる(先週は80億人民元の供給超)。

ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノ株の下げが目立つ。銀河娯楽集団(27/HK)が3.5%安、金沙中国(1928/HK)が2.9%安で引けた。本土系の大型株も安い。石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.6%、中国銀行最大手の中国工商銀行(1398/HK)が1.4%、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が1.3%ずつ値を下げた。

本土系の不動産株もさえない。雅居楽地産HD(3383/HK)が1.5%安、広州富力地産(広州R&Fプロパティーズ:2777/HK)と首創置業(北京キャピタルランド:2868/HK)がそろって1.1%安と売られた。

半面、原子力発電の関連銘柄は逆行高。ウラン輸入などを手がける中広核鉱業(1164/HK)が5.7%高、発電設備の上海電気集団(2727/HK)が5.6%高、ハルビン動力設備(1133/HK)が5.0%高、東方電気(1072/HK)が4.8%高と買い進まれた。国家発展改革委員会が近く、中国沿海部の原子力発電プロジェクト4件に対して着工許可を与える見通しと伝えられたことが手がかりになっている。

また、近く上場する原発関連銘柄が人気化していることも刺激材料。原子力発電事業者・中国広東核電集団(中広核:CGNPC)の傘下企業である中国広核美亜電力HD(1811/HK)は10月3日の上場を予定する。24日に締め切られたIPO公募では、香港一般投資家の申込倍率が400倍を超えたようだ。



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