16日の香港市場概況:下落、外部環境の悪化を嫌気
[14/10/16]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 外国株
16日の香港市場は下落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比239.11ポイント安(-1.03%)の22900.94ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が99.33ポイント安(-0.97%)の10185.55ポイントと反落した。売買代金は685億9700万香港ドル(15日は622億2400万香港ドル)となっている。
外部環境の悪化を嫌気する流れ。米国や欧州の景気指標が総じて悪化するなか、世界景気の先行きが警戒された。エボラ出血熱の感染拡大がクローズアップされたことも、投資家のセンチメントを冷やしている。取引時間中に発表された9月の金融統計で、新規融資額が市場予想(7500億人民元)を14%上回る8572億人民元に上ったことを材料に、指数は下げ幅を縮小させる場面がみられたものの、結局、この日の安値圏で引けた。
幅広い銘柄が売られ、ハンセン指数の構成銘柄は9割超が下落。個別では、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.7%安、香港不動産の恒隆地産(101/HK)が2.6%安、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(992/HK)が2.3%安と下げが目立った。
輸出関連銘柄も売られた。欧米景気の動向が業績に影響しやすいアパレル大手の思捷環球HD(330/HK)が3.5%安、香港大手商社の利豊(494/HK)が1.5%安と値を下げた。港湾株の招商局国際(144/HK)も1.9%安、海運株の太平洋航運集団(2343/HK)も1.8%安とさえない。
半面、鉄道関連の銘柄群は逆行高。建設請負の中国中鉄(390/HK)が4.4%高、中国鉄建(1186/HK)が3.4%高、車両メーカーの中国南車(CSR:1766/HK)が5.9%高、中国北車(6199/HK)が4.9%高と買い進まれた。2020年の鉄道建設目標に関し、上方修正される可能性が高いと報じられたことが材料視された。現地メディアが16日付で、「国家発展改革委員会が鉄道建設プロジェクト3件を認可。総投資額は合計で958億7800万人民元に上る」などと報じたことも追い風。また、李克強首相が13日、訪問先のモスクワでロシアのメドベージェフ首相と会談し、高速鉄道分野でロシアとの協力を加速させることで合意したこともポジティブ材料となっている。
<KO>