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21日の香港市場は上昇。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比87.48ポイント高（+0.37％）の23437.12ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成されるH株指数が67.75ポイント高（+0.65％）の10447.18ポイントと6日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は710億8800万香港ドルに増加している（20日は611億500万香港ドル)。

もみ合いのなか買われる流れ。本土景気の先行き懸念はあるものの、指数は直近の下げが急ピッチだったため、次第に値ごろ感に着目した買いが優勢となった。中国人民銀行（中央銀行）の資金供給も追い風。「人民銀が近く、市中銀行に500億人民元規模の短期資金を供給する」との観測が広がった。

ハンセン指数の構成銘柄では、マカオを基盤とするカジノ運営会社の銀河娯楽集団(27/HK)が4.2％高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が3.6％高、石油大手の中国海洋石油（CNOOC：883/HK）が3.5％高と上げが目立った。カジノ株に関しては、マカオ政府が20日、広東省珠海市からの出入境検査場について、受付時間を延長すると発表したことが支援材料。訪問客の増加でカジノ売上高が拡大すると期待された。石油株については、昨夜の原油相場が急反発したことを好感している。

H株金融セクターもしっかり。なかでも証券株が買い進まれる。海通証券(6837/HK)が5.4％高、中信証券(6030/HK)が3.7％高と値を上げた。中国証券監督管理委員会がこのほど、新規株式公開（IPO)の条件を大幅に緩和したと伝わったことが手がかり。手数料収入の増加などが期待された。

政策期待のある農業関連セクターも物色された。農機メーカー中国大手の第一トラクター（38/HK)と肥料販売最大手の中化化肥HD(297/HK)がそろって6.5％高、肥料メーカーの中海石油化学(3983/HK)が4.2％高で引けた。国務院が20日、農家に保有地の譲渡や賃貸を認めるほか、融資担保として農地を使うことができるようにする方針を発表したことが支援材料となっている（農業経営の規模拡大に期待感）。



＜KO＞