25日の香港市場概況:香港ハンセン指数は小幅高、本土系不動産株の上げが目立つ
[15/02/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 外国株
25日の香港市場は小幅高。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比28.21ポイント高(+0.11%)の24778.28ポイントと小反発し、本土企業株で構成されるH株指数が18.60ポイント高(+0.15%)の12064.80ポイントと続伸した。売買代金は713億7900万香港ドルに増加している(24日は579億6400万香港ドル)。
中国景気の過度な減速懸念が薄らぐ。取引時間中に発表された2月のHSBC中国製造業PMI(速報値)は50.1。景況判断の分かれ目となる50を3カ月ぶりに上回ったことが支えになっている。ただ、指標のなかで「輸出向け新規受注」が前回の「拡大」から「縮小」に転じるなど、不安材料も漂った。指数はマイナスで推移する場面がみられるなど、全体として方向感を欠く展開となっている。
ハンセン指数の構成銘柄では、本土系不動産株の上げが目立つ。華潤置地(1109/HK)が2.2%高、中国海外発展(688/HK)が1.9%高で引けた。本土系保険株や銀行株の一角もしっかり。
公益株も物色された。水道供給と下水処理の中国水務集団(855/HK)が5.8%高、天津市でインフラ事業を展開する天津創業環保(1065/HK)が5.5%高、北京市政府系の下水処理大手である北控水務集団(371/HK)が5.3%高、中国政府系環境インフラ投資会社の中国光大国際(257/HK)が3.6%高、風力発電で中国最大手の龍源電力集団(916/HK)が3.5%高と買い進まれた。全国両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の開幕を来週に控え、環境保護が重要なテーマとして挙げられるとの見方が強まった。
半面、マカオのカジノ関連株は急落。MGMチャイナHD(2282/HK)が7.2%安、金沙中国(1928/HK)が5.8%安、銀河娯楽集団(:27/HK)と澳門博彩HD(880/HK)がそろって5.1%安と値を下げた。シティグループが最新リポートで、2月のカジノ収入見通しを下方修正したことが嫌気される。このほか、中国本土から香港、マカオへの個人旅行について、自由化政策が引き締め方向で見直されるとの観測も引き続き売り材料視された。
【亜州IR】
<KO>