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12日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比372.69ポイント（1.39％）高の27280.54ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が240.75ポイント（1.75％）高の13984.00ポイントと、そろって続伸した。売買代金は1315億2900万香港ドル（11日は1243億100万香港ドル)。

内外環境の改善期待が支え。5月の米小売売上高が予想を上回るなか、昨夜の米株が続伸した流れを継いだ。また、中国の景気下振れ圧力がくすぶっていることを受け、「今週末にも、預金準備率の再引き下げなどを含む追加緩和が打ち出される」との観測も浮上。引けにかけて、各指数は上げ幅を広げた。

ハンセン指数の構成銘柄では、本土系不動産株の上げが目立つ。華潤置地(1109/HK)が5.2％高、中国海外発展(688/HK)が3.6％高で引けた。低迷が続いていた中国の不動産販売に、明るさが見え始めたことを好感。1〜5月の不動産統計によると、商品不動産（外販用不動産）の販売額は前年同期比3.1％増の2兆4409億人民元（約48兆円）に達した。

H株金融セクターも買われる。中信証券(6030/HK)が4.6％高、海通証券(6837/HK)が3.9％高、中国太平洋保険（集団）(2601/HK)が3.2％高、中国平安保険(2318/HK)が2.8％高、招商銀行(3968/HK)が2.1％高と値を上げた。

エコ関連の銘柄群も物色される。風力発電プラント大手の新疆金風科技(2208/HK)が6.4％高、環境インフラ投資会社の中国光大国際(257/HK)が4.9％高、給水コングロマリットの粤海投資(270/HK)が4.3％高、下水処理大手の北控水務集団(371/HK)が3.0％高と買い進まれた。環境分野への投資は、中国全体で2016年からの5年間で総額17兆人民元（約337兆円）を超える見通しと伝えられたことが刺激材料。

中国光大国際と北控水務集団に関しては、JPモルガン・チェースが最新リポートで、両社の投資判断を強気に設定したことも好感された。

【亜州IR】



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