31日の香港市場概況:ハンセン指数は反発、バークレイズのリポート受けカジノ株が高い
[15/07/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
31日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比138.30ポイント(0.57%)高の24636.28ポイントと反発する半面、本土企業株で構成されるH株指数は5.65ポイント(0.05%)安の11131.68ポイントと小幅ながら続落した。売買代金は777億3300万香港ドルと連日の薄商い(30日は801億6600万香港ドル)。
全体として方向感を欠く展開。8月1日に7月の中国製造業PMI(中国物流購入連合会と国家統計局が集計)、8-9日に同月の貿易統計や物価統計が発表されるため、結果を見極めたいとするムードが漂っている。中国共産党中央政治局は30日、習近平総書記(国家主席)の主宰で会議を開き、財政・金融政策による景気下支えの方針を改めて確認した。政策期待の高まりは追い風となるものの、肝心の本土株がマイナスで引けたことはネガティブ視されている。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオのカジノ株が高い。銀河娯楽集団(27/HK)が5.6%、金沙中国(1928/HK)が4.2%ずつ値を上げた。バークレイズ・キャピタルが最新リポートで、マカオのカジノ収入が足元で回復傾向にあると指摘したことなどが支援材料となっている。
ガス供給各社株も急伸。中国燃気HD(384/HK)が6.3%高、新奥能源HD(2688/HK)が4.0%高、港華燃気(1083/HK)が3.7%高と買い進まれた。国家発展改革委員会がこのほど、「原料用の天然ガス価格を引き下げるよう元売りに要請中」と伝わるなか、川下に位置する販売業者の採算が改善すると期待されている。
一方、エネルギー関連株は売られる。石油大手の中国石油天然気(857/HK)が1.3%安、同業の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.1%安、油田掘削サービスの中海油田服務(2883/HK)が1.2%安で引けた。前述した天然ガス価格の引き下げ観測が嫌気されたほか、昨夜の原油相場安も重しとなっている。
【亜州IR】
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