12日の香港市場概況:ハンセン指数は3日続落、本土系不動産株の下げが目立つ
[15/08/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
12日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比
582.19ポイント(2.38%)安の23916.02ポイントと3日続落し、本土企業株で構成さ
れるH株指数が221.85ポイント(1.97%)安の11042.79ポイントと続落した。売買代
金は1029億9200万香港ドルに拡大している(11日は961億200万香港ドル)。商いが
1000億香港ドルの大台を回復するのは約2週間ぶり。
人民元切り下げショックで、昨夜の欧米株が軒並み下げた流れを継ぐ。中国人民銀行は12日も、人民元の対ドル基準値を元安・ドル高に設定したため、為替市場を巡る混乱が警戒された。後場の取引時間中に公表された7月の主要経済指標で、小売売上高や鉱工業生産額の伸びが前月から鈍化し、予想も下回ったこともネガティブ材料視される。
中国外国為替市場では指標発表後に元安・ドル高が進み、一時は約4年ぶりの元安水準に達した。ドル高の動きに呼応し、香港ドルの対米ドルレートが一時、一昨日の7.75近辺から7.76まで上昇し、約4カ月ぶりの高水準となるなか、香港域内からの資金流出も懸念されている。
ハンセン指数の構成銘柄では、本土系不動産株の下げが目立つ。中国海外発展(688/HK)が8.3%安、華潤置地(1109/HK)が8.0%安で引けた。香港に上場する両社は、米ドルや香港ドル建ての債務が多いため、元安に伴う実質負担の増加が不安視されている。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(700/HK)も4.2%安と急落。同社は本日引け後、15年中間期の業績発表を予定している。
元安が逆風となる空運株も続落。中国南方航空(1055/HK)が7.0%安、中国国際航空(753/HK)が5.8%安、中国東方航空(670/HK)が3.7%安と値を下げた。同様に、ダンボール原紙メーカーの玖龍紙業(2689/HK)も5.1%安とさえない。
人民元資産を多く保有するH株保険セクターの銘柄も安い。新華人寿保険(1336/HK)が3.5%、中国人民財産保険(2328/HK)と中国人寿保険(2628/HK)がそろって2.9%ずつ下落した。
【亜州IR】
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