11日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で7日続落、中国景気の悪化を警戒
[15/12/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
11日の香港市場は値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比240.56ポイント(1.11%)安の21464.05ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が142.49ポイント(1.51%)安の9308.00ポイントと、そろって7日続落した。ハンセンは約2カ月ぶりの安値を切り下げている。売買代金は683億8900万香港ドル(10日は689億200万香港ドル)。
中国景気の悪化を警戒。これから公表される11月の経済指標が気がかり材料として意識されている(12日の小売売上高や鉱工業生産、15日までの金融統計など)。先行して今週発表された貿易統計は、国内景気の弱さを示す内容だった。高寄り後に売られる流れ。昨夜の米株高などを好感しプラス圏でスタートしたものの、程なくマイナスに転じた。指数は引けにかけて下げ幅を広げている。
ハンセン指数の構成銘柄では、婦人靴小売チェーン中国最大手の百麗国際HD(ベル・インターナショナル:1880/HK)が8.7%安と下げが目立った。同社が発表した今年9〜11月の営業実績で、中国靴販売事業の既存店で10.4%減収を強いられたことが嫌気されている。保険株も安い。中国平安保険(2318/HK)が3.1%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.6%、AIAグループ(1299/HK)が2.2%ずつ下落した。直近で物色されていた本土系不動産株、マカオ・カジノ株なども売られている。
鉄道関連の銘柄もさえない。建設請負の中国鉄建(1186/HK)が3.8%安、同業の中国中鉄(390/HK)が3.7%安、車両メーカーの中国中車(CRRC:1766/HK)が3.2%安で引けた。このほか、建機の中国龍工HD(3339/HK)も2.4%安、セメント生産の中国建材(3323/HK)も1.9%安と値を下げている。
他の個別株動向では、薬品卸で中国最大手の国薬HD(サイノファーム・グループ:1099/HK)が6.7%安と急落。「民営大手コングロマリット、上海復星集団の郭広昌・董事長が中国当局に身柄拘束された」と報じられたことが売り材料視された。復星国際(656/HK)や上海復星医薬(2196/HK)などとともに、国薬は復星グループに属している。なお、復星国際と上海復星医薬はこの日から売買を一時停止した。
【亜州IR】
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