29日の香港市場概況:ハンセン0.5%高と3日続伸、石油・石炭株に買い
[16/09/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
29日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比119.82ポイント(0.51%)高の23739.47ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が74.49ポイント(0.77%)高の9794.33ポイントと反発した。売買代金は590億6800万香港ドルと比較的に低水準となっている(28日は615億5000万香港ドル)。
外部環境の改善が追い風。原油相場の急伸で、昨夜の米株が続伸した流れを継いだ。「非公式会合でOPECが約8年ぶりに減産合意した」と伝えられるなか、WTI原油先物は前日比5.3%高と急反発している。内部的にも、深セン・香港間の「相互乗り入れ」(両株式市場の相互取引)に関し、11月中下旬開始に向け準備が進んでいると伝えられたことがプラスだ。
ハンセン指数の構成銘柄では、エネルギー関連株の上げが目立つ。石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が5.1%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.0%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.0%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が3.8%高で引けた。石炭株に関しては、国内の燃料炭相場が先週まで14週連続で値上がりし、年初からの上昇率が51.2%に達したことなどが支援材料となっている。H株指数採用銘柄では、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が11.3%高と急伸した。
半面、中国の不動産セクターはさえない。華潤置地(1109/HK)が1.5%安、広州富力地産(広州R&Fプロパティーズ:2777/HK)が1.3%安、中国海外発展(688/HK)が1.1%安と値を下げた。投機的な不動産売買の動きが地方都市にも広がっていると指摘されるなか、地方政府が住宅購入規制を相次ぎ導入していることがマイナス材料。南京や杭州といった「二線都市」に続き、28日には「三線都市」の昆山(江蘇省蘇州市に位置する県クラス市)政府が不動産市場に対する監督強化を通達した。
【亜州IR】
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