7日の香港市場概況:ハンセン0.7%高と4日ぶり反発、資源・素材セクターが動意付く
[16/11/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
週明け7日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比158.78ポイント(0.70%)高の22801.40ポイントと4日ぶりに反発し、本土企業株で構成されるH株指数が116.73ポイント(1.23%)高の9608.24ポイントと続伸した。売買代金は604億2700万香港ドルに増加している(4日は509億5300万香港ドル)。
米大統領選(8日投開票)を巡る不透明感がひとまず薄らぐ。民主党候補ヒラリー・クリントン氏の支持率低下の要因となっていた不正メール問題に関し、米連邦捜査局(FBI)が従前どおり訴追を求めない方針を示したことがプラス材料。対立候補は保護貿易主義的な経済政策を訴えていたため、輸出減少による中国景気悪化の懸念が後退した。グローベックスのダウ先物が急伸するなか、香港の各指数は買いの勢いが徐々に増している。
ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が4.2%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.1%高、金融大手グループのHSBC(5/HK)が3.0%高と上げが目立った。HSBCに関しては、この日の昼に公表した7〜9月期の業績で、税引前利益(為替レートなどの変動を織り込んだ調整後ベース)が予想を上回ったことが好感された。後場に入り上げ幅を広げている。
非鉄やセメント、鉄鋼などの素材関連セクターも動意付く。モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%高、銅生産で中国最大手の江西銅業(358/HK)が4.9%高、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.7%高、ニッケル大手の新疆新シン鉱業(3833/HK)が2.3%高、鉄鋼メーカーの鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.8%高、セメント中国大手の安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.7%高で引けた。非鉄に関しては、上海商品取引所で関連商品が軒並み上昇したことも材料視されている。
一方、香港系不動産セクターは急落。新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が9.9%安、新世界発展(ニュー・ワールド・ディベロップメント:17/HK)が9.0%安、長江実業地産(チョンコン・プロパティー・ホールディングス:1113/HK)が8.8%安、信和置業(サイノランド:83/HK)が7.9%安と値を下げた。香港政府が住宅売買にかかる印紙税を引き上げたことが逆風。域内の新築住宅取引はこの週末、前の週に比べ59%減少したと報じられた。不動産仲介の大手業者は、向こう3カ月で取引戸数が60〜70%減少すると悲観している。
【亜州IR】
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