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10日の香港市場概況:ハンセン0.9%高で4日続伸、石油・石炭セクターに買い

注目トピックス 外国株
10日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比273.08ポイント(0.89%)高の30809.22ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が48.52ポイント(0.40%)高の12233.96ポイントとそろって4日続伸した。売買代金は931億7000万香港ドルにやや拡大している(9日の売買代金は842億8000万香港ドル)。

原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物は3.0%高と急反発し、約3年5カ月ぶりの高値を付けた。イラン核合意から離脱した米政権は、同国への経済制裁を再開すると決定。原油相場の先高観が強まる状況だ。石油関連銘柄に買いが先行している。

なお、朝方公表の4月・中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で1.8%上昇(市場予想は1.9%)、生産者物価指数(PPI)が同3.4%上昇(予想に一致)という結果だった。

ハンセン指数の構成銘柄では、石油や石炭のエネルギー株がしっかり。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.8%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.7%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.5%高、中国神華能源(1088/HK)が3.5%高と上昇した。

ネットや半導体などハイテク関連セクターも高い。騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.9%、華虹半導体(1347/HK)が8.3%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.9%、上海先進半導体製造(3355/HK)が2.3%ずつ値を上げた。半導体各社については、産業支援策の期待が強まっている。IC受託生産のSMICに関しては、同社の1〜3月期業績が6割減益だったものの、4〜6月期の利益見通しは上振れ。業績回復が意識されている。

他の個別株動向では、政府系航空機メーカーの中国航空科技工業(アビチャイナ:2357/HK)が4.1%高と上げが目立っている。内資株を流通可能なH株に転換する「全流通化」計画をめぐり、中国証券監督管理委員会からモデル実施の承認を取り付けたことが支援材料だ。全流通により、◆香港市場の流動性が向上する、◆関連銘柄の指数ウエートが上昇し、バリュエーションも改善する、◆本土企業の香港上場を後押しする??という3点でポジティブな影響が期待できるという。

本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%高の3174.41ポイントで取引を終えた。石油・石炭関連やバイオ医薬関連株を中心に買われる。保険株や証券株、不動産株、自動車株、消費関連株、非鉄や鉄鋼の素材株なども値上がりした。



【亜州IR】





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