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27日の香港市場概況:ハンセン1.8%安で3日続落、碧桂園が7.4%下落

注目トピックス 外国株
27日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比525.14ポイント(1.82%)安の28356.26ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が239.72ポイント(2.16%)安の10879.17ポイントと5日続落した。ハンセン指数は約半年ぶりの安値水準を切り下げている。売買代金は1212億9700万香港ドルとなった(26日売買代金は1247億7200万香港ドル)。

買い先行後に売られる流れ。昨夜の原油高などを好感し小高くスタートしたものの、本土株の下げをにらみながら香港の各指数は売りが徐々に優勢となった。不動産引き締めの動きが投資家心理を冷やしている。中国不動産市場の過熱抑制に向け、中国の政策銀行は「棚戸区」(バラック密集地)再開発プロジェクト向けの融資を引き締めている??と報じられた。すでに西安市(陝西省)、長沙市(湖南省)などが25日までに、企業や事業単位による住宅購入を当面禁止する新たな引き締め策の実施を発表したと伝えられている。企業名義の住宅購入制限に関しては、上海市なども追随すると報道された。本土株の下落、取引時間中に始まった欧州市場の株安を受けて、香港の各指数は引けにかけて下げ幅を広げている。

ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(カントリー・ガーデン:2007/HK)が7.4%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が7.3%安、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が5.3%安と下げが目立った。碧桂園に関しては、建設現場の死亡事故も引き続きネガティブ材料視されている。上海市で24日午後、同社が建設中のビル現場で1人が死亡、9人が負傷した。同社株の下落率は3日間で18.5%に達している。

セメントや鉄鋼の素材セクターも安い。中国建材(3323/HK)が7.9%、華潤水泥HD(1313/HK)が2.2%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.3%、鞍鋼(347/HK)が5.4%、重慶鋼鉄(1053/HK)が3.9%ずつ下落した。鉄鋼株に関しては、カナダが中国産などを対象に輸入制限を準備していると伝わったこともネガティブ。米国による輸入関税賦課により、安価な鉄鋼製品が自国に流れてくることを警戒したとみられている。

空運セクターもさえない。中国南方航空(1055/HK)が9.1%安、中国国際航空(753/HK)が5.6%安、中国東方航空(670/HK)が4.4%安と値を下げた。空運各社はドル建て債務の比率が高いだけに、人民元安の進行が逆風となっている。中国人民銀行は朝方、人民元の対米ドル基準値を連日で元安水準に設定。上海外国為替市場では、元レートが約半年ぶりの元安水準を更新した。

本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.10%安の2813.18ポイントで取引を終えた。不動産株が安い。素材関連株、バイオ医薬関連株、ITハイテク関連株、消費関連株、金融株、自動車株、運輸株などもさえない。半面、石油関連株はしっかり。国際原油相場の上昇が好感された。


【亜州IR】



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