27日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で反落、インフラ建設関連は逆行高
[18/09/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
27日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比101.20ポイント(0.36%)安の27715.67ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が46.63ポイント(0.42%)安の10938.97ポイントとそろって反落した。売買代金は777億1300万香港ドルに縮小している(26日の売買代金は1079億9300万香港ドル)。
買い先行後に売られる流れ。中国の政策期待が強まるなかで指数は小高くスタートしたものの、上値は重く、ほどなくマイナスに転じた。香港の金利高を警戒。米国の利上げを受けて、香港でも政策金利が引き上げられた。これを受けて市中銀行も、貸し出しの目安となるプライムレート(Pレート:最優遇貸出金利)を調整している。金融大手グループのHSBC(5/HK)は27日、Pレートを5.000→5.125%(↑0.125ポイント)に引き上げると発表した。28日付で実施する。Pレートの引き上げは2006年以来、約12年ぶり。傘下の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)など、域内行もHSBCに追随した。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.5%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が3.9%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.3%安と下げが目立った。香港の金利上昇を嫌気し、域内の不動産株も売られている。
業種別では、空運、紙・パルプがさえない。中国国際航空(753/HK)が2.4%安、中国南方航空(1055/HK)が1.2%安、中国東方航空(670/HK)が1.0%安、玖龍紙業(2689/HK)が2.7%安、理文造紙(2314/HK)が2.4%安で引けた。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安の動きが嫌気されている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を約1カ月ぶりの元安水準に設定した。米利上げに伴う米ドル高を背景に、人民元の先安観も意識されている。
中国の自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が2.2%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.8%、吉利汽車HD(175/HK)が1.6%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が1.3%ずつ下落した。
半面、ゼネコンや建設素材などインフラ建設セクターは物色される。中国中鉄(390/HK)が2.9%高、中国鉄建(1186/HK)が2.1%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.0%高、華潤水泥HD(1313/HK)が1.9%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.6%高と値上がりした。国内景気の鈍化懸念がくすぶるなかで、当局がインフラ投資の拡大方針を打ち出したことが改めて評価されている。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の2791.77ポイントで取引を終えた。ハイテク株が安い。空運株や紙・パルプ株、不動産株、自動車株、金融株なども売られた。半面、ゼネコン株、発電株、医薬株、エネルギー株の一角は買われている。
【亜州IR】
<FA>
買い先行後に売られる流れ。中国の政策期待が強まるなかで指数は小高くスタートしたものの、上値は重く、ほどなくマイナスに転じた。香港の金利高を警戒。米国の利上げを受けて、香港でも政策金利が引き上げられた。これを受けて市中銀行も、貸し出しの目安となるプライムレート(Pレート:最優遇貸出金利)を調整している。金融大手グループのHSBC(5/HK)は27日、Pレートを5.000→5.125%(↑0.125ポイント)に引き上げると発表した。28日付で実施する。Pレートの引き上げは2006年以来、約12年ぶり。傘下の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)など、域内行もHSBCに追随した。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.5%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が3.9%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.3%安と下げが目立った。香港の金利上昇を嫌気し、域内の不動産株も売られている。
業種別では、空運、紙・パルプがさえない。中国国際航空(753/HK)が2.4%安、中国南方航空(1055/HK)が1.2%安、中国東方航空(670/HK)が1.0%安、玖龍紙業(2689/HK)が2.7%安、理文造紙(2314/HK)が2.4%安で引けた。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安の動きが嫌気されている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を約1カ月ぶりの元安水準に設定した。米利上げに伴う米ドル高を背景に、人民元の先安観も意識されている。
中国の自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が2.2%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.8%、吉利汽車HD(175/HK)が1.6%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が1.3%ずつ下落した。
半面、ゼネコンや建設素材などインフラ建設セクターは物色される。中国中鉄(390/HK)が2.9%高、中国鉄建(1186/HK)が2.1%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.0%高、華潤水泥HD(1313/HK)が1.9%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.6%高と値上がりした。国内景気の鈍化懸念がくすぶるなかで、当局がインフラ投資の拡大方針を打ち出したことが改めて評価されている。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の2791.77ポイントで取引を終えた。ハイテク株が安い。空運株や紙・パルプ株、不動産株、自動車株、金融株なども売られた。半面、ゼネコン株、発電株、医薬株、エネルギー株の一角は買われている。
【亜州IR】
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