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22日の香港市場概況::ハンセン0.1%高で3日ぶり反発、吉利汽車5.7%上昇

注目トピックス 外国株
22日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比41.80ポイント(0.14%)高の29113.36ポイントと3日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は26.61ポイント(0.23%)安の11517.48ポイントと3日続落した。売買代金は1077億3900万香港ドルとなっている(21日は1140億2900万香港ドル)。

米金利安が好感される流れ。米連邦準備理事会(FRB)が年内の利上げ見送り方針が示すなか、米10年債利回りは2018年1月以来の低水準で推移している。ただ、外部環境の不透明感で全体としては上値が重い。米中貿易問題を巡っては、「協議は最終段階を迎えた」との観測があるものの、「米側は追加関税を即座に撤廃しない」との見方も広がっている。また欧州では、英国の欧州連合(EU)離脱が懸念材料としてくすぶる状況。EU首脳は21日、英側が求めていた6月末までの離脱延期を拒否し、早期に決断するよう英国政府に求めた。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港の不動産株が総じて堅調。香港の金融政策は米国に追随するだけに、域内金利の上昇圧力が弱まると期待された。個別では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)は5.7%高と続伸。同社が21日昼に発表した18年通期決算では、純利益が事前予想通り2割増加した。新車販売はプラス成長を維持し、業界平均を上回っている。小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)は後場から買われ3.5%高。昼に公表した通期決算は3割減益だったが、予想ほど悪化していなかったことが買い安心感を誘った。

香港最大手商社の利豊(リー&フン:494/HK)は13.1%高と急伸。同社の通期決算は赤字継続を強いられたものの、決算報告会で同社幹部が「米中貿易戦争の弊害を回避するため、中国本土からの製品調達を削減する」と発言したことを好感している。

半面、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)は2.0%安とさえない。同社の通期決算では利益が2.3倍に膨らんだものの、事前予想を下回った。通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)は1.4%安と続落。同社が昨日昼に公表した通期決算報告では、前年比で12%の減配とする方針が示された。このほか、今日の昼に減益決算を公表した華潤電力HD(836/HK)が14.8%安と急落している。

一方、本土市場は小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%高の3104.15ポイントで取引を終えた。港湾・海運株が高い。消費関連株、自動車株、医薬品株、水道やガスの公益株、空運・紙パルプ株、インフラ関連株の一角も物色されている。

【亜州IR】



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