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24日の香港市場概況:ハンセン0.9%高で反発、中国銀行セクターに買い

注目トピックス 外国株
24日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比231.22ポイント(0.87%)高の26797.95ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が81.15ポイント(0.78%)高の10532.85ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は686億7500万香港ドルと低水準が続いている(23日は681億1100万香港ドル)。

決算期待の買いが相場を押し上げる流れ。本土系企業の四半期決算発表シーズンを迎え、ここまでに公表された企業決算では増益など業績改善が多くみられている。域内経済の減速懸念が強まるなか、香港当局が一段の景気対策を打ち出すとの期待も改めて強まった。国際通貨基金(IMF)は「アジア太平洋地域経済見通し」を更新し、香港の2019年域内総生産(GDP)成長率が0.3%に下振れるとの見通しを示している(4月時点では2.7%成長を予測)。

米中対立の警戒感で指数は上げ幅を伸び悩む場面がみられたものの、終盤に入り改めて買いの勢いが増している。対中強硬派として知られる米国のペンス副大統領は24日、ワシントンで「米中関係の将来」をテーマに演説する予定。2018年10月の講演でペンス氏は、中国の内政と外交を全面的に批判する演説を行った。中国側が猛反発し、米中対立が激化した経緯がある。

ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.9%高、香港系不動産の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.7%高、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.5%高と上げが目立った。金沙中国の7〜9月期業績は、純利益が前年の水準を維持。業績不振の警戒感がやや後退した。他のカジノ株にも買いが波及している。

業種別では、中国の銀行が高い。招商銀行(3968/HK)が2.8%、中国農業銀行(1288/HK)が1.9%、中国工商銀行(1398/HK)が1.8%、中国銀行(3988/HK)が1.3%、交通銀行(3328/HK)が1.1%ずつ上昇した。農業銀と工商銀、交通銀はあす25日に業績報告をする予定。中堅行の中信銀行(CITICバンク:998/HK)は先行して決算発表し、増益を確保したうえで不良債権比率が改善している実態を報告した。

中国不動産セクターもしっかり。雅居楽集団(3383/HK)が2.6%高、融創中国HD(1918/HK)が2.1%高、華潤置地(1109/HK)が2.0%高、世茂房地産HD(813/HK)が1.8%高、中国金茂HD(817/HK)が1.4%高で引けた。

エネルギー関連セクターも物色される。石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.0%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が1.8%高、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が4.5%高、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が2.3%高と値を上げた。

一方、本土市場は小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%安の2940.92ポイントで取引を終えた。消費関連株が安い。ハイテク株、医薬品株、自動車株、素材株、保険株なども売られた。半面、銀行株は高い。証券株、不動産株、エネルギー株、公益株の一角も買われた。

【亜州IR】




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