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25日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で反落、決算報告の平安保険3.9%下落

注目トピックス 外国株
25日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比130.56ポイント(0.49%)安の26667.39ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が66.55ポイント(0.63%)安の10466.30ポイントとそろって反落した。売買代金は671億5900万香港ドルと低水準が続いている(24日は686億7500万香港ドル)。

香港経済の先行き不透明感が意識される流れ。香港の9月輸出は7.3%減少し、予想以上に落ち込んでいる。また、香港人材管理協会が実施した域内企業を対象に実施した最新調査により、2020年の昇給率見通しが10年ぶりの低水準とどまることが判明した。

ただ、下値は限定的。米中通商協議の進展期待が持続している。米中両国は25日、閣僚級の電話協議を行う予定だ。注目されていた昨夜のペンス米副大統領講演に関しては、市場で不安視されていたほど過激なものではなかったとの見方が優勢。ペンス氏は香港の民主化デモを巡る中国の対応などを批判する一方で、「中国との対決を求めていない」とし、米中両国は関係を強化する必要があるとの認識を示した。

ハンセン指数の構成銘柄では、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が3.9%安、通信キャリアの中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が1.5%安、同業の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が1.3%安と下げが目立った。中国平安保険は昨日引け後、1〜9月期決算を発表。純利益は前年同期比で63%増加したものの、新契約価値の伸びが鈍化した実態を報告している。同社株は24日まで年初来の高値圏で推移していた。そのほか、時価総額上位の本土系銀行株や香港の不動産株なども総じて売られている。

業種別では、キャリアや5Gネットワークの通信関連が安い。上記した中国聯通と中国移動のほか、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)が1.4%、京信通信系統HD(2342/HK)が2.2%、中国通信服務(552/HK)が1.9%、中国鉄塔(788/HK)が1.2%ずつ下落した。

他の個別株動向では、外食チェーン香港大手の大家楽集団(カフェ・ド・コラル:341/HK)が4.9%安と急落。中間決算の減益見通しが嫌気された。民主化デモの長期化により、香港では小売、外食、観光業が大きなダメージを受けている状況。域内の消費関連業は、相次いで業績悪化を予告している。

半面、中国の医薬セクターは急伸。康哲薬業HD(867/HK)が6.6%高、石薬集団(1093/HK)が5.7%高、中国生物製薬(1177/HK)が3.5%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が1.9%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が1.8%高で引けた。現地ブローカーのアナリストは最新リポートで、薬価引き下げを狙いとした「集中調達」制度のネガティブ要因は医薬セクターにほぼ織り込まれたとの見方を示している。「各社は新規薬剤の市場投入ペースを速める」とも予測した。

一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%高の2954.93ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。医薬品株、素材株、自動車株、不動産株、ハイテク株、証券株なども買われた。

【亜州IR】



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