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28日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で反発、自動車セクターに買い

注目トピックス 外国株
週明け28日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比223.87ポイント(0.84%)高の26891.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が103.52ポイント(0.99%)高の10569.82ポイントとそろって反発した。売買代金は809億8600万香港ドルにやや拡大している(25日は671億5900万香港ドル)。

米中通商協議の前進で投資家心理が上向く。米中は通商問題で閣僚級の電話協議を25日に開催。米通商代表部(USTR)は同日、「第1段階」通商合意の部分成立に近づいていると発表した。中国商務部も26日、「一部の分野で実務的な調整が完了した」と公表。近いうちに閣僚級の電話協議を再度行うと報告した。また、主要企業の1〜9月期決算発表が進むなか、業績動向を手がかりにした物色も活発化している。

ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が3.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.5%高、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.2%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.1%高と上げが目立った。AIAについては、7〜9月期の新契約価値が小幅ながらプラス成長したことが好感されている。

セクター別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が13.9%、広州汽車集団(2238/HK)が4.5%、東風汽車集団(489/HK)が4.1%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.2%ずつ上昇した。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車に関しては、通期決算に対する期待感が高まっている。同社の1〜9月期決算は25.7%減益だったものの、足元の7〜9月期では506.8%増益と急回復した。

本土系金融セクターもしっかり。中国工商銀行(1398/HK)と中信銀行(CITICバンク:998/HK)がそろって1.8%高、中国銀行(3988/HK)が1.3%高、中国農業銀行(1288/HK)が1.2%高、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が2.5%高、海通証券(6837/HK)が2.2%高と値を上げた。工商銀と農業銀行は先週末、それぞれ1〜9月期決算を発表し、増益と不良債権比率の改善を明らかにしている。

このほか、「ブロックチェーン」関連とされる銘柄群が急伸。桐成HD(パントロニクス・ホールディングス:1611/HK)が20.8%高、雄岸科技集団(グランドショアーズ・テクノロジー・グループ:1647/HK)が18.6%高、衆安在線財産保険(6060/HK)が8.7%高、美図(メイトゥ:1357/HK)が7.4%高で引けた。ブロックチェーン振興政策が改めて材料視される。習近平主席の主催で24日に開催された学習会では、「ブロックチェーンは技術革新と次期産業革命の主要部分を成す重要な突破口となる」との見方が示された。

一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.85%高の2980.05ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。保険・証券株、医薬品株、消費関連株、自動車株、インフラ関連株なども買われた。半面、不動産株の一角は安い。銀行株も売られた。
【亜州IR】



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