30日の香港市場概況:ハンセン2.6%安で大幅続落、スマホ関連下げ目立つ
[20/01/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
30日の香港市場は大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比711.50ポイント(2.62%)安の26449.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が293.63ポイント(2.77%)安の10325.09ポイントとそろって続落している。ハンセン指数は心理的節目の27000ポイントを割り込み、約1カ月半ぶりの安値水準を切り下げた。売買代金は1243億9600万香港ドルとなっている(29日は1240億5100万香港ドル)。
新型肺炎を巡る不透明感が強まる流れ。新型コロナウイルスによる肺炎拡大に歯止めがかからないなか、世界保健機構(WHO)は日本時間の30日午後9時30分、緊急事態宣言の是非を検討するため会合を改めて開く予定だ。緊急事態が宣言された場合、中国経済に対する悪影響もさらに広がると不安視されている。すでに発生源の武漢市を中心に市民の移動は制限され、複数の航空会社は中国本土直行便を運休した。多くの工場が一時閉鎖を決定するなか、世界的なサプライチェーンの分断による経済活動の停滞も懸念されている。
ハンセン指数の構成銘柄は全面安。小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(2018/HK)が7.5%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が7.4%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が6.4%安と値下がり率上位に並んだ。
業種別では、スマートフォン(スマホ)や5Gネットワーク関連が安い。上記した舜宇光学科技と瑞声科技のほか、スマホ部品メーカーの丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が11.9%、電子・光学部品メーカーの高偉電子(1415/HK)が10.0%、中国スマホ大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が6.7%、通信設備メーカー大手の京信通信系統HD(コムバ・テレコムシステムズ:2342/HK)が12.0%、通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が7.7%、通信インフラ工事大手の中国通信服務(552/HK)が6.7%ずつ下落した。半導体関連も急落。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.2%安、華虹半導体(1347/HK)が9.9%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が6.7%安と値を下げた。
半面、医薬品セクターの一角は物色される。中国医療集団(8225/HK)が388.4%高、中国泰凌医薬集団(1011/HK)が13.8%高、四環医薬HD集団(460/HK)が5.7%高で引けた。医薬品の研究開発サービスを提供する中国医療集団に関しては、連休前の24日引け後に、新型コロナウイルス研究の専門チーム立ち上げを公表したことが引き続き材料視されている(連休明け29日は280%高と高騰)。中国泰凌医薬集団については、「自社の子会社が製造する気管支炎の治療薬が新型肺炎の治療にも使われる可能性がある」と報告したことが刺激材料となった。このほか、呼吸器医療機器を製造・販売する永勝医療HD(1612/HK)が2.9%高。同社は自社製品の製造を強化すると発表した。
一方、本土市場は引き続き春節休場。新型肺炎の拡大を受けて春節休暇が延長されたことに伴い、株式市場も31日まで休場となる(当初は30日まで休場予定)。取引再開は2月3日。
【亜州IR】
<FA>
新型肺炎を巡る不透明感が強まる流れ。新型コロナウイルスによる肺炎拡大に歯止めがかからないなか、世界保健機構(WHO)は日本時間の30日午後9時30分、緊急事態宣言の是非を検討するため会合を改めて開く予定だ。緊急事態が宣言された場合、中国経済に対する悪影響もさらに広がると不安視されている。すでに発生源の武漢市を中心に市民の移動は制限され、複数の航空会社は中国本土直行便を運休した。多くの工場が一時閉鎖を決定するなか、世界的なサプライチェーンの分断による経済活動の停滞も懸念されている。
ハンセン指数の構成銘柄は全面安。小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(2018/HK)が7.5%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が7.4%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が6.4%安と値下がり率上位に並んだ。
業種別では、スマートフォン(スマホ)や5Gネットワーク関連が安い。上記した舜宇光学科技と瑞声科技のほか、スマホ部品メーカーの丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が11.9%、電子・光学部品メーカーの高偉電子(1415/HK)が10.0%、中国スマホ大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が6.7%、通信設備メーカー大手の京信通信系統HD(コムバ・テレコムシステムズ:2342/HK)が12.0%、通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が7.7%、通信インフラ工事大手の中国通信服務(552/HK)が6.7%ずつ下落した。半導体関連も急落。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.2%安、華虹半導体(1347/HK)が9.9%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が6.7%安と値を下げた。
半面、医薬品セクターの一角は物色される。中国医療集団(8225/HK)が388.4%高、中国泰凌医薬集団(1011/HK)が13.8%高、四環医薬HD集団(460/HK)が5.7%高で引けた。医薬品の研究開発サービスを提供する中国医療集団に関しては、連休前の24日引け後に、新型コロナウイルス研究の専門チーム立ち上げを公表したことが引き続き材料視されている(連休明け29日は280%高と高騰)。中国泰凌医薬集団については、「自社の子会社が製造する気管支炎の治療薬が新型肺炎の治療にも使われる可能性がある」と報告したことが刺激材料となった。このほか、呼吸器医療機器を製造・販売する永勝医療HD(1612/HK)が2.9%高。同社は自社製品の製造を強化すると発表した。
一方、本土市場は引き続き春節休場。新型肺炎の拡大を受けて春節休暇が延長されたことに伴い、株式市場も31日まで休場となる(当初は30日まで休場予定)。取引再開は2月3日。
【亜州IR】
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