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30日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で反発、科技指数は1.6%上昇

注目トピックス 外国株
30日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比183.52ポイント(0.79%)高の23459.05ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が115.85ポイント(1.25%)高の9397.37ポイントとそろって反発した。売買代金は982億9900万香港ドルと依然として低水準が続いている(29日は858億8200万香港ドル)。

中国景気の持ち直しが意識される流れ。朝方公表された9月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)は、市場予想以上に前月から改善した。同月の非製造業PMIは、低下予想に反して前月実績を上回っている。また、世界銀行は9月28日、中国の2020年の国内総生産(GDP)成長率予想を2.0%と予測し、7月時点の予測値(1.6%)から上方修正した。

ただ、指数は後場途中に上げ幅を縮小する場面がみられている。時間外取引のNYダウ先物安がネガティブ材料だ。ダウ先物は朝方は小高く推移していたが、米大統領選に向けた討論会後に下げている。トランプ大統領とバイデン前副大統領が非難を応酬するなか、直後の世論調査ではバイデン氏の優勢が明らかにされた。なお、香港・本土では、あすから国慶節連休(本土市場は10月1〜8日休場、香港は1〜2日休場)がスタートする。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が5.9%高、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.8%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が2.8%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.7%高と上げが目立った。

ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は1.6%高と反発。上記したアリババのほか、組み入れウエート上位の銘柄では、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.2%高、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が3.1%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.0%高で取引を終えている。

セクター別では、中国の銀行が高い。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.9%、招商銀行(3968/HK)が2.2%、交通銀行(3328/HK)が1.6%ずつ上昇した。前日の相場では、不動産向け融資の引き締め観測を嫌気し軒並み下落していたが、本日は見直し買いが入っている。足もとの下落基調を受け、2020年予想PBRは5大銀行すべてで1.0倍を割り込み、上場来の低水準を記録していた。

家電セクターも物色される。TCL電子HD(1070/HK)が5.5%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が2.0%高、海信科龍電器(ハイセンス・ケロン・エレクトリカル:921/HK)が1.8%高、創維数碼HD(スカイワース・デジタル:751/HK)が1.4%高で引けた。

他の個別株動向では、不動産デベロッパー大手の中国恒大集団(3333/HK)が19.4%高と急伸。同社は29日引け後、71.94%出資する恒大物業集団有限公司について、同日付で香港証券取引所に分離上場を申請したと発表した。資金圧力の軽減につなげる狙いがある。

半面、医療アプリ「平安好医生」を運営する平安健康医療科技(1833/HK)は7.5%安と急反落。同社は9月30日、第三者割当増資の計画を発表した。

一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%安の3218.05ポイントで取引を終えた。不動産株が安い。保険・証券株、エネルギー株、公益株、運輸株、素材株なども売られた。半面、食品飲料株は高い。医薬品株、ハイテク株、自動車株、インフラ関連株、銀行株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)




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