13日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で3日続落、米制裁で通信キャリアなど急落
[20/11/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
13日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比12.52ポイント(0.05%)安の26156.86ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が34.20ポイント(0.32%)安の10545.27ポイントと反落した。売買代金は1514億700万香港ドルにやや縮小している(12日は1671億3500万香港ドル)。
外部環境の不透明感が嫌気される流れ。昨夜の欧米市場で、主要株価指数が軒並み下落した流れを継いだ。欧米の新型コロナウイルス感染再拡大が経済回復の足かせになると懸念されている。米中対立の警戒感もくすぶる状況。トランプ米大統領は12日、米国の投資家が中国人民解放軍と関連のある企業に投資することを禁ずる大統領令に署名した。対象となった通信キャリアの中国聯通(762/HK)と中国移動(941/HK)はそれぞれ6.6%安、5.0%安、ゼネコンの中国鉄建(1186/HK)と中国交通建設(1800/HK)は4.1%安、3.4%安と急落している。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。国民経済・社会発展の新5カ年計画(2021〜25年)が来年スタートすることもあり、各種支援策の期待が高まっている。指数は下げ幅を徐々に縮小した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、上述した通信各社のほか、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.0%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.8%安と下げが目立っている。世界経済の停滞で原油需要が先細ると懸念し、昨夜のWTI原油先物が0.8%安と4日ぶりに反落したことも嫌気された。そのほか、本土金融も安い。交通銀行(3328/HK)が3.0%、中国工商銀行(1398/HK)と中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)がそろって2.9%ずつ下落した。
第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄も売られる。通信設備メーカーの京信通信系統HD(2342/HK)と基地局運営の中国鉄塔(788/HK)がそろって3.7%安、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)光ファイバー・ケーブル製造の長飛光繊光纜(6869/HK)がそろって2.5%安、通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が2.1%安で引けた。
旅行関連の銘柄群もさえない。中国3大エアラインの中国国際航空(753/HK)が2.5%安、中国南方航空(1055/HK)が1.5%安、中国東方航空(670/HK)が1.4%安、香港フラッグキャリアの国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が2.8%安、空港運営・管理の北京首都国際機場(北京首都空港:694/HK)と中国政府系旅行会社の香港中旅国際投資(チャイナ・トラベル:308/HK)がそろって2.7%安と値を下げた。
半面、ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連はしっかり。ハンセン科技指数は3.0%高と続伸した。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.6%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.3%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.6%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.3%高で取引を終えている。テンセントに関しては、7〜9月期決算の上振れが材料視された。
他の個別株動向では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が2.8%高。EV車の販売好調が好感された。EV電池の原材料販売も伸びると連想され、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)も3.1%高と上昇している。
一方、本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.86%安の3310.10ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。消費関連株、自動車株、エネルギー株、公益株、医薬品株、素材株、インフラ関連株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。自動車株、海運株、防衛関連株も買われた。
亜州リサーチ(株)
<FA>
外部環境の不透明感が嫌気される流れ。昨夜の欧米市場で、主要株価指数が軒並み下落した流れを継いだ。欧米の新型コロナウイルス感染再拡大が経済回復の足かせになると懸念されている。米中対立の警戒感もくすぶる状況。トランプ米大統領は12日、米国の投資家が中国人民解放軍と関連のある企業に投資することを禁ずる大統領令に署名した。対象となった通信キャリアの中国聯通(762/HK)と中国移動(941/HK)はそれぞれ6.6%安、5.0%安、ゼネコンの中国鉄建(1186/HK)と中国交通建設(1800/HK)は4.1%安、3.4%安と急落している。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。国民経済・社会発展の新5カ年計画(2021〜25年)が来年スタートすることもあり、各種支援策の期待が高まっている。指数は下げ幅を徐々に縮小した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、上述した通信各社のほか、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.0%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.8%安と下げが目立っている。世界経済の停滞で原油需要が先細ると懸念し、昨夜のWTI原油先物が0.8%安と4日ぶりに反落したことも嫌気された。そのほか、本土金融も安い。交通銀行(3328/HK)が3.0%、中国工商銀行(1398/HK)と中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)がそろって2.9%ずつ下落した。
第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄も売られる。通信設備メーカーの京信通信系統HD(2342/HK)と基地局運営の中国鉄塔(788/HK)がそろって3.7%安、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)光ファイバー・ケーブル製造の長飛光繊光纜(6869/HK)がそろって2.5%安、通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が2.1%安で引けた。
旅行関連の銘柄群もさえない。中国3大エアラインの中国国際航空(753/HK)が2.5%安、中国南方航空(1055/HK)が1.5%安、中国東方航空(670/HK)が1.4%安、香港フラッグキャリアの国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が2.8%安、空港運営・管理の北京首都国際機場(北京首都空港:694/HK)と中国政府系旅行会社の香港中旅国際投資(チャイナ・トラベル:308/HK)がそろって2.7%安と値を下げた。
半面、ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連はしっかり。ハンセン科技指数は3.0%高と続伸した。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.6%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.3%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.6%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.3%高で取引を終えている。テンセントに関しては、7〜9月期決算の上振れが材料視された。
他の個別株動向では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が2.8%高。EV車の販売好調が好感された。EV電池の原材料販売も伸びると連想され、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)も3.1%高と上昇している。
一方、本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.86%安の3310.10ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。消費関連株、自動車株、エネルギー株、公益株、医薬品株、素材株、インフラ関連株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。自動車株、海運株、防衛関連株も買われた。
亜州リサーチ(株)
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