3日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で3日続伸、アリババは急落後に買戻し
[21/02/03]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
3日の香港市場は値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比58.76ポイント(0.20%)高の29307.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が42.82ポイント(0.37%)高の11651.84ポイントとそろって3日続伸している。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数も1.50%高の10125.72ポイントと3日続伸。7営業日ぶりに節目の10000ポイントを回復した。売買代金は2210億4200万香港ドルとなっている(2日は2205億600万香港ドル)。
当初安く推移していた阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)に買戻しが入り、全体相場もプラスに転じた。アリババの経営トップは業績説明会で、子会社アントの事業見通しと上場計画に不確実性があると説明。前場は嫌気する売りが広がり3.9%安と急反落したが、引けでは0.4%高と続伸に転じた。同社の投資判断については、証券ブローカー各社はそろって強気な見通しを示している。流動性のひっ迫懸念もやや後退。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、公開市場操作(レポ)を通じ4営業日ぶりに市中から資金を吸収したものの、昼に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は3日連続で低下し、1月15日以来の水準に落ち着いた。また、NYダウ先物高や、米国や中国で新型コロナウイルス感染再拡大に歯止めがかかりつつあることも買い安心感につながっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.0%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.9%高、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.6%高と上げが目立った。美団は上場来高値を更新している。
セクター別では、オンラインゲーム関連が高い。中手遊科技集団(302/HK)が10.1%、IGG(799/HK)が9.2%、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が4.3%、網易(ネットイース:9999/HK)が3.2%、心動(XD:2400/HK)が2.1%で取引を終えた(IGGとキングソフトは上場来高値を更新)。このほか、live動画アプリの映客互娯(インカー:3700/HK)が8.9%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.6%高と値上がりしている。
自動車セクターの一角もしっかり。華晨中国汽車HD(1114/HK)が13.5%高、広州汽車集団(2238/HK)が2.5%高、北京汽車(1958/HK)と比亜迪(BYD:1211/HK)がそろって1.8%高、東風汽車集団(489/HK)が1.7%高で取引を終えた。
他の個別株動向では、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が4.6%高。第3四半期(2020年10〜12月)決算の予想を上回る5割増益が手がかりになった。新型コロナウイルス流行をきっかけとしたテレワークやオンライン教育の普及、オンラインゲームやEコマースの利用拡大を受け、PC需要が堅調に推移したという。
半面、香港に拠点を置く銘柄群は総じてさえない。恒隆地産(101/HK)が3.4%安、東亜銀行(23/HK)が1.8%安、新世界発展(17/HK)が1.7%安、中銀香港(2388/HK)が1.1%安で引けた。域内経済の落ち込みが懸念されている。香港政府は2日、2020年12月の小売売上高が前年同月比で13.2%減少したと報告した。マイナス成長は23カ月連続。減少率は市場予想(14.7%減)より小幅だったものの、11月の4.0%から拡大している。20年通年では前年比で24.3%減少した。
そのほか、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が2.3%安と4日ぶりに反落。第三者割当増資の計画が嫌気されている。
一方、本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%安の3517.31ポイントで取引を終了した。保険株が下げを主導する。半導体株、不動産株、証券株、自動車株、医薬品株、公益株、防衛関連株なども売られた。半面、素材株は高い。銀行株、エネルギー株、海運株、食品飲料株も買われた。
亜州リサーチ(株)
<FA>
当初安く推移していた阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)に買戻しが入り、全体相場もプラスに転じた。アリババの経営トップは業績説明会で、子会社アントの事業見通しと上場計画に不確実性があると説明。前場は嫌気する売りが広がり3.9%安と急反落したが、引けでは0.4%高と続伸に転じた。同社の投資判断については、証券ブローカー各社はそろって強気な見通しを示している。流動性のひっ迫懸念もやや後退。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、公開市場操作(レポ)を通じ4営業日ぶりに市中から資金を吸収したものの、昼に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は3日連続で低下し、1月15日以来の水準に落ち着いた。また、NYダウ先物高や、米国や中国で新型コロナウイルス感染再拡大に歯止めがかかりつつあることも買い安心感につながっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.0%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.9%高、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.6%高と上げが目立った。美団は上場来高値を更新している。
セクター別では、オンラインゲーム関連が高い。中手遊科技集団(302/HK)が10.1%、IGG(799/HK)が9.2%、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が4.3%、網易(ネットイース:9999/HK)が3.2%、心動(XD:2400/HK)が2.1%で取引を終えた(IGGとキングソフトは上場来高値を更新)。このほか、live動画アプリの映客互娯(インカー:3700/HK)が8.9%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.6%高と値上がりしている。
自動車セクターの一角もしっかり。華晨中国汽車HD(1114/HK)が13.5%高、広州汽車集団(2238/HK)が2.5%高、北京汽車(1958/HK)と比亜迪(BYD:1211/HK)がそろって1.8%高、東風汽車集団(489/HK)が1.7%高で取引を終えた。
他の個別株動向では、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が4.6%高。第3四半期(2020年10〜12月)決算の予想を上回る5割増益が手がかりになった。新型コロナウイルス流行をきっかけとしたテレワークやオンライン教育の普及、オンラインゲームやEコマースの利用拡大を受け、PC需要が堅調に推移したという。
半面、香港に拠点を置く銘柄群は総じてさえない。恒隆地産(101/HK)が3.4%安、東亜銀行(23/HK)が1.8%安、新世界発展(17/HK)が1.7%安、中銀香港(2388/HK)が1.1%安で引けた。域内経済の落ち込みが懸念されている。香港政府は2日、2020年12月の小売売上高が前年同月比で13.2%減少したと報告した。マイナス成長は23カ月連続。減少率は市場予想(14.7%減)より小幅だったものの、11月の4.0%から拡大している。20年通年では前年比で24.3%減少した。
そのほか、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が2.3%安と4日ぶりに反落。第三者割当増資の計画が嫌気されている。
一方、本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%安の3517.31ポイントで取引を終了した。保険株が下げを主導する。半導体株、不動産株、証券株、自動車株、医薬品株、公益株、防衛関連株なども売られた。半面、素材株は高い。銀行株、エネルギー株、海運株、食品飲料株も買われた。
亜州リサーチ(株)
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