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31日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で4日ぶり反落、ブタ肉大手の万洲13%安

注目トピックス 外国株
31日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比199.15ポイント(0.70%)安の28378.35ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も48.83ポイント(0.44%)安の10972.04ポイントと反落した。売買代金は1640億3900万香港ドルとなっている(30日は1692億7600万香港ドル)。


米金利高が警戒される流れ。米10年債利回りは昨夜、一時1.77%台に上昇し、昨年1月以来、約1年2カ月ぶりの高水準を記録した。金利はいったん低下する場面がみられたものの、31日は再び上げ基調にある。バイデン米大統領は31日、最大で総額4兆米ドルに上るインフラ投資計画の資金調達について説明する予定。法人税引き上げ、国債増発が打ち出されるとの見方がある。米中対立の激化も懸念。米国務省は30日、年次人権報告書(2020年版)を公表し、「中国当局による新疆ウイグル自治区の少数民族弾圧はジェノサイド行為」との認識を改めて示した。


ただ、景気先行きが楽観される中で、大きく売り込む動きはみられない。朝方公表された今年3月の中国製造業PMIは51.9となり、市場予想(51.2)以上に2月実績(50.6)から改善した。指数は朝方、プラス圏で推移している。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が12.7%安、域内大手行の中銀香港(2388/HK)が4.6%安、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が4.2%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.0%安と下げが目立った。万洲国際が報告した決算は4割減益、中銀香港は2割減益。華潤置地は4%増益にとどまり、予想をやや下回った。


セクター別では、中国の不動産が安い。上記した華潤置地のほか、世茂房地産(813/HK)が8.3%、万科企業(2202/HK)が5.3%、中国恒大集団(3333/HK)が3.9%、龍湖集団HD(960/HK)が3.6%、中国海外発展(688/HK)が3.1%ずつ下落した。


レアアース・非鉄セクターもさえない。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が5.6%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.9%安、五鉱資源(1208/HK)と中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)がそろって4.2%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%安、江西銅業(358/HK)が2.2%安、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が2.0%安ずつ下落した。江西カン鋒リ業が公表した決算は大幅増益だったものの、粗利益率の悪化などが売り材料視されている。中国稀土は、純利益が5割減少した。


このほか業績動向を手がかりにした動きでは、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が7.7%安。同社の業績は1.1%増益にとどまり、市場予想を下回った。


半面、好決算銘柄の一角は物色される。山東省拠点の華電国際電力(1071/HK)が7.1%高と急伸した。同社の通期業績は2割増益で、配当の増額が予定されている。使い捨て医療器具大手の山東威高集団医用高分子製品(ウェイガオ・グループ・メディカル・ポリマー:1066/HK)は5.5%高。増益・増配を明らかにしている。


一方、本土市場は4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%安の3441.91ポイントで取引を終了した。素材株が安い。証券株、保険株、石炭株なども売られた。半面、発電株は高い。海運株、メディア関連株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)




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